デジタルカメラの時代へ

8/29(Sun) 東京(成田) 12:25-アリタリア航空(AZ)789-20:20 ローマ(フィウミチーノ)
宿泊先 San Remo / \13,000 per night (日本で予約)
[booking sites for you / agoda.jp Hotel Club venere (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)]
諸費用 列車(Leonardo Express) / 空港-テルミニ駅: 16,000ITL=\960
関連サイト 欧州総合リンク イタリア ローマ

今回の旅行は久々にアフリカ大陸に足を伸ばすことになった。
そう、チュニジアなのだ。
アルジェリアが内戦状態になっていなければ、マグレブ3国(モロッコ・アルジェリア・チュニジア)を陸路で横断するという豪快な旅も可能なのだが、そうは問屋が卸さない。
従って、今回はチュニジア・マルタ世界遺産の旅ということになった。
ところで、あなたはマルタという国を知っているだろうか?
そう、イタリアとアフリカ大陸に挟まれた島国なのだが、1989年12月に当時のアメリカのブッシュ(George Bush)大統領とソ連のゴルバチョフ(Mikhaie Gorbachev)大統領がマルタのマルサシュッロック(Marsaxlokk)で和平会談(Malta Summit)を行ったということを覚えている日本人は驚くほど少ないだろう。

チュニジアへ行くときに日本から格安航空券を使えるキャリア(航空会社)は、あまり多くない
私の知る限りでは、エールフランス(AF)かアリタリア(AZ)、そしてアエロフロート(SU)ぐらいしか思い浮かばない。
旅行日数が十分にあれば欧州各地でチュニジア行きの格安航空券を買い求めることもできるが、そういうことをしている時間がある人は日本にはあまりいないのだ。
ただ、今はインターネットという大きな武器が我々にはあるがね〜

Romeと、いうことでワールドパークス(ノースウエスト航空のマイレージプログラム)のために本当はKLMオランダ航空(KL)に乗りたかったのであるが、今回はアリタリア(AZ)である。
そのアリタリア、フライトアテンダントに男性の割合が多い。
なぜか?
イタリアへ飛ぶ日本人は圧倒的に女性が多いという。
もちろん老若問わずに・・・
ある人曰く「レディー、何を差し上げましょうか?」って言われて、思わず「あなたをください。」と言いそうになったとか・・・

ローマのフィウミチーノ空港(Aeroporti di Roma/Fiumicino)(22:07発)からテルミニ駅(22:40着)までは列車で約30分である。
チケットの値段は駅構内の切符売り場には15,000ITLという表示があり、プラットホームには16,000ITLの表示があった。
私たちは後者の値段で買わされたのだが、関連サイトの情報は3年たった今でも前者のままである。
円換算するとわずか60円の差なのだが、何か釈然としない。
私たちはひょっとして騙されたのであろうか?

さすがに宵っ張りのヨーロッパといえど、夜11時過ぎにレストランは開いてなさそうだ。
たとえ開いていたとしても探す気になる時間帯ではない。
テルミニ駅近くにバールがやっていたのだが、ここのスパゲッティはおそろしく不味かった。
これがイタリアの味だなんて思いたくないし、違うと思う。
こういうことにならないようにローマのレストランやファーストフード店をチェックしておこう。
ところで、3月の旅行で盗られたPentax Espio 115Mの代わりに買ったのは、デジタルカメラのNikon Coolpix 3100、いよいよIT時代の到来ということで、今回の旅行で初めて使うというわけだ。
もちろん、バッテリーは海外でも容易に入手できる乾電池式のもの、果たして綺麗に撮れるかな?

モロッコとチュニジアじゃなぜこんなに違うんだ!

8/30(Mon) ローマ(フィウミチーノ) 9:55-アリタリア航空(AZ)864-10:10 チュニス(カルタゴ)
チュニス(シュドゥ・バブ・アリーウ) 12:30-(Bus)-15:30 カイルアン
カイルアンのメディナ観光
宿泊先 Tunisia / 30D (\2,780) per night
諸費用 列車(Leonaldo Express) / テルミニ駅-フィウミチーノ空港: 16,000ITL=\960
タクシー / チュニス・カルタゴ空港-南バスターミナル: 5D=\460
バス / チュニス-カイルアン: 6.86D=\640 (0.05DはRedevance 賦課金)
タクシー / カイルアンのバスターミナル-ホテル: 1D=\92
関連サイト イスラム諸国・欧州総合リンク イタリア チュニジア ローマ
チュニジア中南部方面行きの国営バスの時刻表(1999.9現在)
アドバイス チュニジアの通貨(ディナール)について
  • Tunisian dinars can only be obtained in Tunisia. There is no foreign currency import restriction, but visitors wishing to take foreign currency out of the country should complete a currency declaration on arrival. Tunisian dinars cannot be exported, and are not accepted beyond customs control at the airport.
    チュニジアのディナールは同国内でしか入手できない。
    外国通貨の持ち込みは制限されないが、チュニジア国外に外国通貨を持ち出そうとする旅行者は到着時に通貨申告書に記入すべきである。
    チュニジアのディナールは国外に持ち出せない。
    また、空港の税関を過ぎたらチュニジアのディナールは受け取らない(使うことができない)。

出発が早いので、朝食をホテルで食べる間もなく私たちは空港へ向かう。
こういうとき駅に近いホテルというのは便利だ。
空港まではホテルから1時間もみれば行けるので、こういうとき列車というのは計画が立てやすい。
ただ、イタリアの場合は日本と違ってストライキで列車が止まることがあるので、常に次善の選択肢を用意することは必要だ。
日本でも昔は労働組合がストライキなどをよくやっていたのだが、今ではストライキというのが経営者に対する労働組合の有効な法的対抗手段という認識も薄れているようだから、ヨーロッパ鉄道旅行の際は気をつけた方がいい。
長期バカンスは相手の権利行使(有給休暇取得)を尊重する風土がなければ生まれない、というヨーロッパ人のメンタリティは、日本の経済一色の社会風土と一線を画していることを覚えておいた方がいいだろう。

ローマにおいて空港や駅のバールで食事をするということは一種の戦いである。
食事がたいして美味しくなかったり、、店員の質が悪く、つり銭をポケット・インされることもある。
抗議しても日本人は嘗められてるのか知らん顔をされる。
友人曰く、「パックツアーでイタリアへ行った女性はイタリアは最高だった、と言うが個人で行った人間は過半数が不愉快だった、と言う。」と・・・
つまり、パックツアーで行った女性はチップをたんまりもらった店員からチヤホヤされる、個人で行った人間はボラれたり騙されたりするからであろう。
欧州の中のアラブ、それが私たちの持っていたイタリア感なのだ。
従って、過酷(!?)なアラブ諸国から帰ってきて、直後にイタリア観光なんて勘弁!ていうのが本音なのだ。
だからマルタを通る、という計画になるのだな!

アラブ諸国へ行くフライトに付きものなのが、サーブされる食事に添えられた一片のメモ、アラビア語はここには書けないが、この食事に豚肉は入っていません(This meal does not contain pork. Yemeklerimiz domuz etinden hazirlanmamistir. Questo pasto non contiene carne di maiale. Ce plat ne contient pas de viande de porc.)という表示がある。
そう、アラブに行くと豚肉と酒と女の裸はご法度なのだな!

チュニジアの空港タクシーは良心的だった。
もちろんメーター制ということもあったが、ほかのアラブ諸国のように緊張感を持って乗る必要がないのだ。
むしろローマのバールの方がよほど悪質だったのだからね。
そして、南バスターミナル(シュドゥ・バブ・アリーウ/Sud Bab Alioua)でバスのチケットを買うのだが、ここはフランス語圏なのでほとんど英語が通じない。
一番確実なのは行き先を紙に書いて渡すことだ。<チュニジア中南部方面行きの国営バスの時刻表(1999.9現在)>
また、バスステーションの構内では親切な(!?)チュニジア人が"Où allez-vous?" (Where are you going?/どこ行くのですか?)とかフランス語で聞いてきてくれる。
発音は、う〜んと、私の拙いフランス語の知識によれば、「ウ・アレ・ヴー」だったような!
何となく仕種でわかるが、思い切ってこういうときは行き先を言ってみよう。

いい奴だったらバス乗り場まで案内してくれるし、そうでなければ、チュニスから出る奴に用はないとばかりに立ち去るだろう。
ちなみにチュニジアの値段表記は、006.860(6ディナール・860ミリーム)、あるいは2.500(2ディナール・500ミリーム)のようになっている。
初めての人にはわかりずらいよね。

イスラム諸国のバスに乗るとたいてい途中で休憩ができる。
トイレ休憩程度の時間のときもあれば、昼食が取れるくらい時間があるときもある。
これは乗ったバスによってドライバーに確かめるか、英語のわかる現地の乗客に聞くしかない。
意思の疎通が全く図れないときはドライバーの行動を見て彼が飯を食ってたら、自分も食べるくらいな方が間違いないだろう。
場合によってはパンとかケバブとか買ってバスの中にいた方がいいかもしれない。
そう、神の思し召しが自分にあることを期待するならば、ドライバーや他の乗客の行動が観察できる出入り口側に座ること、それから出発の合図であるクラクションを聞き逃さないことが重要だ。
私もそれを忠実に守ったおかげで乗り遅れずにすんだのだ!
「そんなに悠長に飯食ってるな!ってか?」
そういうあなたの言うことは極めて正しい!
ちなみに食堂でパンが山盛りになっていたが、これは無料である。

medina of Kairouan Restaurant Karawan
カイルアン(ケロアン)のメディナ(旧市街) Restaurant Karawan

バスターミナルに着いたらタクシーでメディナのショハダ門(Bab ech Chouhada)を目指すのがいい。
カイルアンの観光拠点はメディナだし、ホテルもそのあたりに取ればいいだろう。
観光案内所もあるが、バスターミナルの近くにあるわけではないし、モロッコのように客引きや物売りがたくさん寄ってくるわけではないので、安心して探すことができる。

カイルアン(ケロアン)のメディナ(旧市街)のスーク(市場)はトルコのバザールやモロッコのスークに比べると天国のようだ。
客引きや物売り、自称ガイドのような奴はほとんどいないし、店から声がかかってもそれはセールストークと言えるレベルのおとなしいもので、全然しつこくなかった。
観光客はほとんどがヨーロッパ人で観光バスを何台も連ねて来ていた。

夕食はチュニジア・ホテル(Hotel Tunisia: 住所 Avenue de la Republique)の近くにあったカラワン・レストラン(Restaurant Karawan: 住所 Rue Soukeina Bent El-Houssein)へ行った。
やはりアラブ料理といえば定番はシシケバブ(Brochettes D'agneau)でしょう。
クスクス(Couscous)も有名なのだが、私たちには実はあまりいい思い出がないのだ!
と、いうことで詳細なインフォーメーションはArab Net-foodとかTunisia Travel Guide-Tunisian Cuisineにあるようだ。
ただこれらのサイトの情報は全部英語なので、基本的にはモロッコ料理なんかと同じようなものがあると思えば日本語サイトの情報からでも推測できるかもしれないよ。

最後にここで質問だ。
アラブには暇人が多いので、こういうシチェーションは十分にあり得るのだよ!

  1. 日本にはモスク(イスラム教の寺院)があるか?(Are there any mosques in Japan?)
  2. イスラム教徒は日本の人口の何%を占めるか?(How much percentage of population of Japan does a Muslim occupy? )
  3. あなたはイスラム教についてどのくらい知っているか?(How much do you know about the Islam? )

これを英語で聞かれてあなたは英語で返答できるかな?
私は1番の質問しか答えられなかった。
さてあなたは?

カイルアン(ケロアン)を散策

8/31(Tue) カイルアンのメディナ観光
カイルアン 13:00-(Bus)-15:45 チュニス(シュドゥ・バブ・アリーウ)
宿泊先 Carlton / 70D (\6,500) per night
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com venere (英語・日本語)]
諸費用 交通機関 バス / カイルアン-チュニス: 6.81D=\630
タクシー / ホテル-カイルアンのバスターミナル: 1D=\90
入場料 共通入場券(下記の7箇所): 4.2D=\390
写真を撮るときはそれぞれにDroit de photo(税金)を払う必要がある。(1D=\90)
  • グラン・モスク(Mosqée Okba)
  • シディ・サハブ霊廟(Mausolée Abi Zâmaa)
  • ガリアニ霊廟(Mausolée Sidi Abid)
  • アグラブ朝の貯水池(Bassins Aghlabites)
  • イスラム美術博物館(Musée Rakkada)
  • アバダ霊廟(Mausolée Sidi Abada)
  • ビル・バルータ(Bir Barrouta)
関連サイト イスラム諸国総合リンク チュニジア
チュニジア中南部方面行きの国営バスの時刻表(1999.9現在)

ホテルの窓から差し込む朝日に眩しさを覚えながら、下の方を見ると、アラブの暇な男たちが丸いテーブルを囲んでおしゃべりに夢中である。
彼らはいったいいつ働いているのか?
ここがモロッコだったら砂嵐のように押し寄せる客引きを想像して、外出にも及び腰になるところだが、幸いにもここはチュニジア、同じアラブでも全く違うのであった。
ところで、私たちの泊まったホテル、朝食がついているのはいいのだが、紅茶がティーバッグだった。
せめて、チャイ(ミントティ)を出せ!というのは欲張り過ぎなのだろうか?

さて、カイルアン(ケロアン)の見どころはメディナであるが、その中でも必見なのがグラン・モスク(Mosqée Okba)である。
ここの礼拝堂に入るにはイスラム教徒でなければならないが、外を見学するなら誰でもできる。
但し、肌の露出が多い場合(特にEuropeanの女性)は、ジュラーバと呼ばれるムスリム用の衣装を借りて見学することになる。
北アフリカ最大のスケールを誇るというから一度は見るといいだろう。

around the town Bir Barrouta
カイルアン(ケロアン)の街並み ビル・バルータ(Bir Barrouta)
Great Mosque Great Mosque
グラン・モスク(Mosqée Okba)

ビル・バルータは、ラクダが水を汲み上げる聖なる井戸と言われている。
写真のように目隠しをされたラクダが井戸の周囲を歩くとロープで水が汲み上げられる仕組みになっているらしいが、観光アトラクションを兼ねているのか、私たちがいたちょっとの間でも何回もラクダが井戸の周りを回っていた。
ラクダが目隠しされているのは、ちょっと可哀想な気がしないでもないが、目隠しを取ると暴れて収拾がつかないのかもしれないね。

カイルアン(ケロアン)の人たちは日本人を見ると親しげに"Japon(ジャポン)"と声をかけてくるが、彼らは悪意(騙そうとか、物を売りつけようとか)があまりないのか親切に道案内してくれる人も少なくない。
物売りの巣窟とも言えるスークの中でさえ、露骨な物売りはほとんどいなかった。
チュニジア人っていい人が多いのだろうか?

バスでチュニスに着き、ホテルを探しながら街を歩く。
ここでもホテルの客引きなどは皆無だ。
トルコやモロッコで客引きに悩まされたのが嘘のようだ。
また、市内もおよそアラブの首都とは思えない。
女性もほとんど洋装で、肌を出してはならない、というイスラムの戒律も死文化しているようで、ノースリーブやタンクトップで歩く人さえいる。
ほとんどフランスにいるのと変わらないのでは、と思わせる光景だ。

途中で声をかけてくる現地人も純粋に外国人と会話したいとか、道案内してやる、というもので、「いいレストランを紹介してやる!」なんて言われたら即行でそいつから逃げなければいけないシチュエーションなのだが、ここでは素直になっても大丈夫かもしれない。
なぜなら彼らが言ってたレストラン(Restaurant de Sfay)は決して悪いところではなかったからだ。
スープ(Soupe du Poisson) 0.8D=\70、レバーステーキ(Foie Grillée) 3.8D=\350というところだ。
私に言わせれば、ローマよりはるかに旅しやすいというレベルだ。
でもローマと違うのはビールが飲めないんだよね〜

もう2日も禁酒してるんだ!
ビールが飲みてえ〜

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