ウルワトゥ寺院のケチャダンス
Sekretariat: Jl. Raya Uluwatu Pecatu - Kuta District
ケチャダンスは、バリ古来の土着宗教である太陽崇拝と、海から魔物が陸に上がって来ないように祈る儀式が発展したもので、現在は『ラーマヤナ物語』も取り入れられ舞踊劇に創作された。
Kecak Dance at Uluwatu Temple
<登場人物>
ラマ軍 ラマ(王子)・シータ(ラマの妻)・ラウサマナ(ラマの弟)・ハノマン(猿の将軍/白猿)・スグリワ(猿の王/赤猿)・スグリワの部下・トゥアレン(道化役/黒面)・ジャタユ(鳥の王者/ガルーダ)
ラワナ軍 ラワナ(魔王)・トゥリジャタ(ラワナの姪/シータに好意的)・メガナダ(ラワナの息子)・デラム(道化役/赤面)
アヨディア大国のラマとシータ、ラクサマナは陰謀によって14年と言う長い間、森へ追放されていた。
<第一幕>
森の中、若い王子ラマと、大妃シータが愛し合う舞。続いて”黄金の鹿(魔王の化身)”の登場
シータの美しきに心を奪われた魔王ラワナは、黄金の鹿(魔王の化身)を遣い、ラマとラクサマナからシータを何とか引き離そうと企む。
シータは魔物の魔法にかけられ、ラマに「黄金の鹿をどうしても捕らえて欲しい」と泣いてラマに懇願する。
ラマは愛する妻の頼みだと、承知する。
ラクサマナは黄金の鹿が魔王の化身とわかっていたが、仕方なく鹿狩りの為の弓矢をラマに渡す。
ラマは弟であるラクサマナに妻の安全を託し、森へ向かった。
しかし、鹿は捕らえる事はできなかった。
<第二幕>
ある日シータは、ラマの助けを求める叫び声を聞いたような気がした。
シータはラクサマナに見に行くよう言いつけるが、ラクサマナは兄のラマからシータの安全を託されていたのでシータを一人残していく事に責任を感じた。
シータは自分の言いつけを拒否するラクサマナに対して「兄を見殺しにして自分と結婚したいのだろう」と勘ぐる。
ラクサマナはシータの言葉に怒り、自分の潔白を証明する為に兄を見に行く事を決意する。
出発前にサクサマナはシータの周囲に「火の輪」で安全のおまじないをかけ、シータに「この火の輪から外に出ないように」と言い残して行く。
(ダンサーは内側・外側を向いて円になり火の輪を表現)シータは一人取り残されてしまう。
<第三幕>
魔王ラワナ登場
取り残されたシータ。このチャンスに美しい人妻シータをさらって行きたい。
しかし、火の輪があるので近づきたくても近づけない。
ラワナは魔法を使ってシータを火の輪の外に出す事に成功した。
その時、シータはラワナの罠だと言う事に気づき逃げ惑う。
ラワナがシータを捕らえようとすると、鳥の王者・ジャタユが空からやって来て助けようとするが、魔王の力におよばず殺されてしまう。
とうとうシータはラワナに捕らえられ王国に連れ去られてしまう。
(間:ダンサーのみの舞踊)
<第四幕>
ラワナの姪・トゥリジャタ登場
ラワナは捕虜となったシータの世話役としてトゥリジャタを側に付かせた。
その頃、ラマはシータが捕われた事を聞き、白猿のハノマンにシータを見つけ出すよう依頼する。
囚われの身となり嘆き悲しむシータをトゥリジャタは慰め元気付ける日が続く・・・
そんな二人の姿をハノマンはついに見つけ出し隠れて様子を見ていた。
突然ハノマンはシータの前に現れる。
シータは、ラワナは今度は猿に化けて近づいて来たのか?と疑うが、ハノマンはラマから預かった指輪を差し出し、その指輪が間違いなくラマの物である事がわかり、シータも自分の髪飾りをハノマンに預け、自分の無事をラマに伝えるように頼む。
ハノマンは王国を去る前に王国を壊し暴れた。
しかし、捕らえられ、火の中に投げ込まれて焼き殺されそうになる。
ハノマンはその火の中で目が覚め、何とか無事逃げ出す事ができた。
(間:太ったラクササ(魔物)達の登場)
<第五幕>
ラマはラワナの大国にたどり着き、ラワナの息子・メガナダとデラムと戦う。
ラマは一人の力ではシータを助けられないとハノマンに助けを求め、両者の間で激しい戦いが繰り広げられる。(ダンサーは二つに分かれ善の軍団、悪の軍団を表現)
猿王のスグリワ、部下のトゥアレンも応援に駆けつけメガナダと戦う。
最後にラマがメガナダに向かって放った矢が命中し戦いが終わる。
ラマはハノマンに導かれトゥリジャタと共に居た最愛の妻、シータと再会する。
ラマとシータは無事アヨディア大国に戻り、また平和な暮らしが訪れる。

[バロンダンスの物語]

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