2/12(Fri) |
私が1997年10月以来、12年半ぶりにソウルへ行こうと思ったのは、ただ単にデルタ航空のお試し(!?)ゴールドメダリオンのステータスが今月で切れてしまうのと、半日休むだけで海外旅行へ行けるという気楽さからであった。
最初は台湾にしようかと思ったのだが、2月13日から16日までが旧正月の休みとなるため、あえてソウルにしたのだが、ここも旧正月(ソルラル/Seollal,
Lunar New Year)に当たっているとは思ってもいなかった。
そして、当日、私は自分の迂闊さを後悔しながらも成田からソウルへ向かう。
しかもデルタ航空のフライトが仁川空港(Incheon Airport)に着くのは定刻で22時過ぎ、そこから宿泊先であるNoblesse & Merdianの最寄り駅である長漢坪(ジャンハンピョン/Janghanpyeong)へ行くにはバスでソウル駅へ向かい、そこから地下鉄(SMRT=Seoul Metropolitan Rapid Transit)の4号線と5号線を乗り継いで行かなければならなかった。
さもなければ、空港鉄道(Korail Airport Railroad)で金浦国際空港(Gimpo Airport)へ向かい、そこから地下鉄の5号線で行くことになる。
いずれにしろ所要時間は最低でも1時間半かかることがわかっていたし、深夜に地下鉄の駅を下りてからホテルを探し歩くのはイヤだったので、送迎サービスを利用することにした。
インターネットで調べるとコリアシャトルというものがあり、仁川空港からホテルまで日本語を話すドライバーの車で85,000ウォン(6,630円)、公共交通機関を使うのに比べれば相当に高額だが、模範タクシー(Moberm
Taxi/Deluxe or International Taxi)の利用に比べれば遜色ないことがわかったので、事前に申し込みをしておいた。
年中遅延するデルタ航空には珍しく仁川空港にほぼ定刻に到着した。
こういうときに限って定刻に着くんだな、と苦笑しながら、迎えのドライバーを探し当て、彼にホテルまで連れてもらう。
ドライバーの金(Kim)さんは「1人で送迎サービスを利用するともったいないですよ、これは4人までOKだし・・・」と良心的だ。
私が「明日から旧正月らしいが、店やレストランなどもほとんど閉まるの?」と聞くと、「明洞(Myeong-dong)は大丈夫だと思いますよ」とホッとする返事が返ってくるが、「今年は旧正月が土日と重なって3連休にしかならない」とぼやいてもいた。
日本でいえば、元旦と2日が土日になったようなもので、嘆きたくなる気持ちもわからないでもない。
車窓を眺めると雪がチラチラと舞っており、そういった意味では送迎サービスを使って正解だったような気がした。
成田空港のデルタスカイクラブ |
2/13(Hol) |
ホテルの近くのレストランで朝食を取り、どこへ出かけようかと思ってガイドブックを開いたとき、目に飛び込んできたのが水原華城(Suwon Hwaseong Fortress)、ここはソウルから日帰りで観光できるところとして掲載されていたので、急遽行ってみることにした。
水原(Suwon)に行くにはソウルから地下鉄の1号線(新昌/Sinchang方面行き)に乗るか、韓国鉄道(Korail - Korea Railroad)で行くかのどちらかである。
そこで私は後者を選択し、チケット売り場に行くことにした。
この日は韓国の旧正月(ソルラル/Seollal, Lunar New Year)であったにもかかわらず、10時25分発のセマウル号(Saemaul)のチケット(2等:4,700ウォン=370円)があっさりと取れたのでそれに乗って行くことにした。
地下鉄だとおよそ1時間かかるところがセマウル号だと30分で行くことができるからだ。
水原(Suwon)への旅 | ||||
長漢坪駅 (Janghanpyeong) |
ソウル駅 (Seoul Station) |
セマウル号 (Saemaul) |
池洞市場(Jidong Market) | |
池洞市場 (Jidong Market) |
南水門跡(The Ancient Site of Namsumun) | 八達門 (Paldalmun) |
水原(Suwon)に着いた私はさっそく駅を下りて左手にあった観光案内所へ足を運ぶ。
そこで英語でスウォン・キャッスルに行きたいと言ったら地図と、最寄りの停留所である八達門(パラダエモン/Paldalmun)へ行くバスの番号(11、13、36、39)が書かれた紙をくれる。
その紙にはハングル語も書かれていてバスのドライバーに見せて下ろしてもらえということらしい。
運賃は前払いで900ウォン(70円)、バス停の表示には英語表記もあるし、たくさん人が降りるので、何となくわかる。
ここで、バス停を下りて、八達門を正面に見て左手が水原華城(Suwon Hwaseong Fortress)なのだが、私はそのまま通り過ぎて池洞市場(Jidong
Market)の方へ行ってしばらく迷ってしまった。
人がたくさん歩いている方向に安易について行ってしまったので失敗してしまったのだ。
水原華城(Suwon Hwaseong Fortress)は一周すると2時間くらいかかるが、それぞれに趣のある見どころがあるので散策していても楽しい。
それに昨日降った雪の名残と、青空のコントラストで西将台あたりは風情があり、来てよかったと思った。
この日は天気もよく、寒くもなかったので、それも幸いしたのかもしれないが、腹ごなしの運動にはちょうどいい距離だと思う。
水原(Suwon)はカルビ(galbi)で有名なところなのだが、見渡す限りのレストランは旧正月で休み、八達門(Paldalmun)に戻ってきたあたりで、日本語ができる韓国人女性がいたので、どこかカルビが食べられるところがないか聞いたところ、ヨンポカルビ(Yeonpo
Galbi)という店がお勧めだという。
タクシーに乗って行け、というので行ってみたところ、何のことはない、華西門(Hwaseomun Gate)の近くに韓国語、日本語と英語で看板が出ていた店で、当然の如く休業だった。
幸いにして1軒だけ開いていたレストランは、ガイドブックに載っていたメニューがほとんどない、もちろんカルビなどないところで、韓国語しか通じない相手に四苦八苦しながら出てきたのはスンデック(sundaeguk)という料理、それほど不味くはなかったが、水原(Suwon)まで来てカルビが食べられなかったことだけが心残りだった。
それも旧正月に韓国旅行に来た私がバカだっただけなのだがね。
水原(Suwon)駅へ戻り、帰りは地下鉄で帰ろうか列車で帰ろうか迷ったが、16時43分発のムグンファ号(Mugunghwa)のチケット(2等:2,600ウォン=200円)が取れたので、駅構内で時間を潰してからソウルまで帰ることにした。
土曜日の夕方ということもあるのか、ソウル駅の地下鉄の自動券売機は人がごった返しており、明洞(Myeong-dong)まで行くのに少し手間取る。
水原(Suwon)と違ってそこならレストランも開いていて、夕食難民になることはないだろうと思ったからだ。
さすがに明洞(Myeong-dong)は日本人観光客が多いせいか、日本語の看板が溢れ、店員も日本語を話せる人が多い。
夕食の前に長今マッサージ(Jangumu Massage)というところで足マッサージをしてもらい、日本語のフリーペーパーに載っていたミニマニ(Minimani)という焼肉レストランでカルビを食べる。
昼食のときと違って日本語も英語も通じるのが嬉しい。
明洞(Myeong-dong)から動かなければ挨拶以外の韓国語を使う必要がないように思えるほどだ。
最後に汗蒸幕(ハンジュマッ/hanjeungmak)と呼ばれるサウナか、韓国版の健康ランドであるチムジルバン(Jjimjilbang)へ行こうと思ったのだが、女性のみだったり、待ち時間があったりしてこの日は断念、もっと下調べをして行けばよかったと後悔、また韓国に行けばこうしたところに行く機会もあるだろう。
それに旧正月初日となったこの日は店の大半が夜の10時を過ぎると閉店、店員曰く、明日は休みのところも多いとのことだった。
昼食と夕食で食べた韓国料理 | |
スンデックとマッコリ (sundaeguk and makgeolli) |
カルビ(galbi) |
2/14(Hol) |
ソウル発のデルタ航空のフライトは朝の11時発と良心的である。
それでも出発2時間前に空港へ行かなければならないことを考えれば朝の7時半にはホテルを出る必要がある。
この時間であればタクシーを使う必要もないので、地下鉄とリムジンバス(ソウル駅から14,000ウォン=1,090円)を乗り継いで仁川空港(Incheon
Airport)へと向かった。
空港内にはサウナやカジノ(いずれも24時間営業)まであっていろいろ楽しめるようだが、私が行ったのは大韓航空(KAL)のラウンジ、そこで朝食を取り、朝酒を楽しむことにした。
ここには日本語の新聞も置いてあり、その中のコリアニュースには「格安航空、国際線拡大−日本や東南アジアなど」というベタ記事があり、どうやら韓国から関空や福岡へ格安エアーが進出するというものであった。(2010年2月19日「韓国格安エアーが日本へ進出」)
日本から韓国へ行く費用がますます安くなるなと思ったと同時に、日本の観光地がますます寂れるのではないかという危惧も感じた記事だった。
仁川空港(Incheon Airport)のKALラウンジ |