2/19(Sat) | 艋舺龍山寺・饒河街觀光夜市 |
年末年始旅行から帰国した直後に患った肺炎が癒える頃、私の海外旅行熱がぶり返してきた。
そこで、デルタスカイマイルのゴールドメダリオンの資格が2月末で切れる前にどこかへ行こうと画策したのが台北だった。
もっとも利用した航空会社がチャイナ・エアーラインなので、ボーナスマイルが加算されず、特典は搭乗前にダイナスティラウンジが使えることだけだったが、デルタ航空を利用すると中1日しか自由時間がなく、それだと何しに行ったかわからなくなるので、あえてチャイナ・エアーラインを使うことにした。
ちなみに、今回の台北旅行に際しては、特に目的があったわけではなく、マッサージとグルメが楽しめればいいと行ってみたものの連日雨に祟られるとは思わなかった。
19日の成田出発は9時40分、この時間帯に出発するときは定宿となった成田U-シティホテルに前泊することにしている。
ここは、2008年2月のバンコク旅行以来、2009年11月のワールドインベスターズバンコクオフ会、そして、2010年1月のバンコク旅行のときと計3回利用したが、ホテルが成田駅から至近の距離なのと、空港までのシャトルバスと、周辺には飲食店もあって、しかも宿泊費が空港周辺のホテルより安いのがいい。
今までは、前泊するときの成田までのアクセスは、京成電鉄のスカイライナー(イブニングライナー)を使ったのだが、この日はJRの特急あやめ3号に乗ることにした。
イブニングライナーの最終便が日暮里発21時26分なのに対して、あやめ3号の東京発が21時45分と30分ほど遅かったからだ。
中華航空ダイナスティラウンジ(成田) |
そして、出発当日、いつものように7時発のシャトルバスに乗って成田空港へと向かう。
途中、検問所とは名ばかりの不審者が発見されたら奇跡としか言いようがないようなセキュリティチェックが行われる。
これは電車で空港へ向かったときに改札口で行われるものも同じで、なぜ、日本はこういうシステムが改められないのか、やらなくてもいいようなことに人員を割くのが金の無駄だと思わないのか不思議で仕方がない。
つい先月経験したアメリカの自由の女神ツアーにおけるセキュリティチェックは嫌気が差すほどのものだったが、日本のおざなりなセキュリティチェックよりはるかに意義があると言えるだろう。
台北の桃園國際機場(Taoyuan International Airport)に到着したのは昼過ぎ、成田空港のチェックインカウンターのテロップで流れていた天気予報のとおり、到着ロビーを出てバス乗り場へ行ったときには雨が降っていた。
今回の台北訪問は2004年4月以来、およそ7年ぶり、しかも滞在時間が少ないので、ホテルやそこへのアクセス方法は旅サイト仲間のとんびさんの2011年1月の台北旅行記を参考にというか、そのまま真似させてもらった。
まず、桃園國際機場から乗るのは國光客運(Kuo Kuang Bus)の松山機場(SongShan Airport)行きの中興号(NT$83=230円)、バスの進行方向右手に上海商業儲蓄銀行(Shanghai Commercial and Savings Bank)の大きなビルが見えてきたら、まもなく民權中山路口(Minquan & Zhongshan Roads)のバス停で、そこから銀行に向かって交差点を渡れば、民權東路(Minquan
East Road)を挟んで向かい側にサンルートホテル台北(燦路都飯店)が見える。
ホテルにチェックインした私は、どこに行こうか考えた結果、艋舺龍山寺(Mengjia Longshan Temple)へ行ってみることにした。
ここは、前回台北に来たときに連れて行ってもらったのだが、ほとんど通り過ぎたような感じだったので、今回は自力で行ってみた。
本当は烏來(Wulai)へ行ってみようかと思ったのだが、あいにくの雨、寺院見物とマッサージで過ごすことに決めたのだ。
私の泊まっているホテルはMRT(捷運/Jieyun)淡水線(Danshui Line)・蘆洲線(Luzhou Line)の民權西路(Minquan West Road)の近くにあるので、そこから艋舺龍山寺の最寄り駅である板南線(Bannan
Line)の龍山寺まで行けばいい。
詳しい場所は、MRTのウェブサイトから「旅客服務(Passenger Service)」-「乘車指南(Metro Guide)」-「路線圖暨車站資訊(Route
Map)」の順でクリックし、表示された路線図の駅名の上をクリックするか、「請選擇車站(Station)」から駅名を選択し、「車站位置圖(station
location map)」をクリックすると、駅周辺の地図が出てくるので、それを参考にするといい。
こうしてみると台北はモバイルトラベラーにとってこの上なく便利なところと言えるだろう。
ところで、この艋舺龍山寺、門を入ったところに「金運祈願」のコーナーがあって、たくさんの参拝客が行列していた。
私もその行列に並んで祈願をしてきたのだが、金運が最初に来るあたりがさすが中国系と言わざるを得ないだろう。
また、今回の旅行では、台北のMRTやバス(公車)に乗るのに便利なプリペイドカード、悠遊卡(Easy Card)がMRTの駅(セブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニでも入手可)で売っていたのでそれを買うことにした。
普通卡(Adult Easy Card)はNT$500(1,400円)、加值(add value)はNT$100(280円)単位となり、MRTの駅又はコンビニで加算できる。
使い方は日本のPASMOなどと同じだが、利便性の点では香港の八達通(Octopus Card)と同じだと思えばいいだろう。
これで私の手元には2009年9月にシンガポールで買ったEZ Link Cardと合わせて3枚のカードが残ることになった。
このいずれもが華僑が多数派の国だというのは、こうした制度を作るのが中国人はうまいということになるのだろうか。
艋舺龍山寺へ行った後、私は夕食を兼ねて饒河街觀光夜市(Raohe Street Night Market)へ行ってみることにした。
ここへ行くにはバス(公車)№ 63、203、204、205、276、306、311、605、藍7、藍12、板基線で行くのが便利そうなのだが、雨の中でバス乗り場を探したくなかったので、台北から松山(Songshan)まで台鐵(NT$18=50円)で行くことにした。
松山駅を出て目の前に見えてきたのは松山慈祐宮(Songshan Ciyou Temple)、夜景だけ撮ってここは素通り、目指す饒河街觀光夜市はもうすぐだ。
入口のところから美味しそうな屋台が並び、両側にはレストランや土産物屋、通りの中央にも食べ物屋のテーブルが所狭しと並んでいる。
私もこの中の1つに座り、さっそく注文をしてみる。
言葉は通じないが、漢字でイメージが沸くものを頼めるところが台湾のいいところだ。
寒い(といっても震えるようなものではない)季節には鍋が一番、金額もNT$120(340円)と非常にリーズナブルだ。
食後にはデザートを買い食いし、盲人專業按摩(店家地址:台北市松山區饒河街107號)というところで足マッサージ(1時間でNT$400=1,120円)をしてもらって終わりである。
ちなみに、台北にも日本人ビジネスマンご用達の歓楽街があって、MRT淡水線(Danshui Line)の中山(Zhongshan)と雙連(Shuanglian)にほど近い林森北路(Linsen
Beilu)にある。
ところが私が行ったところが違っていたのか、あるいは昨今の日本人駐在員や観光客の減少に伴ってか、あまり賑わっているようには思えなかった。
確かに日本風の名前が付いたスナックやバーは多かったように感じたが、通りを歩いている人たちは心なしか少ないように感じた。
雨が原因で客足が少なかったのならいいが、このままいくと数年後には林森北路には「往時の日本人歓楽街」という形容詞が付きかねない気がした。
2/20(Sun) | 國立故宮博物院・新北投溫泉・士林夜市 |
台北には過去2回来ているが、國立故宮博物院(National Palace Museum)に行ったのは今回が初めてである。
なぜ、そうなったのかは、心の中に台北に来ればいつでも行けると思っていたからで、この日も雨でなければここへ行ったかどうか怪しいものだった。
行き方はとてもシンプルで、MRT(捷運/Jieyun)淡水線(Danshui Line)の士林(Shilin)まで行き、そこで紅30番のバス(公車)に乗り換えればいいだけだ。
入場料はNT$160(450円:土曜の18時30分から20時30分は無料)、英語の無料ガイドツアーが10時と15時からある。
オーディオガイドの貸し出しは日本語版もあるが、ここは日本語観光ツアーでも来るところなので、引率するガイドも多く、何もしなくても自然とガイドの説明が至るところで耳に入ってくるので、そんなことをしなくてもいいくらいである。(笑)
おまけに外は雨、じっくりと展示物の鑑賞をするのにこれほどいい日はなかったであろう。
國立故宮博物院(National Palace Museum) |
國立故宮博物院を後にした私は新北投溫泉(Xinbeitou Hot Spring)へ行ってみることにした。
ここは2001年3月に来たときに、逸邨大飯店(星乃湯)/I-Tsun Hotel (Hoshinoyu)という和風旅館に泊まったことがあるのだが、今度は日帰り湯を楽しもうとやってきたのだ。
まずは北投溫泉博物館(Beitou Hot Springs Museum)、中はどうということもないのだが、私の目を惹いたのは旧台湾総督の森山松之助氏の肖像画とともに、テレビで流れる「1937年的台北」という日本語(字幕は中国語)の映画だった。
台湾が親日的だということは認識していたが、植民地時代の宗主国が作ったプロモーション映画を流しているとは思いもしなかった。
私はしばし時を忘れてそれに魅入るとともに、このことを知っている日本の政治家は何人いるのだろうかということを感じずにはいられなかった。
新北投溫泉(Xinbeitou Hot Spring) | ||||
捷運北投駅 (MRT Beitou St.) |
地熱谷(Geothermal Valley) | 北投溫泉博物館 (Beitou Hot Springs Museum) |
瀧乃湯浴室 (Long Nai Tan Bathhouse) |
新北投溫泉にも日本と同じように日帰り湯を楽しめるところがいくつかある。
ホテルの中は総じて高いようだが、瀧乃湯浴室(Long Nai Tan Bathhouse)(1人:NT$90=250円)や、景泉浴室(Jing
Quan Bathhouse)(1人:NT$100=280円)のような格安で利用できる施設もある。
前者の方が開放的で人気もあるが、水着を持参しているなら北投露天溫泉(Beitou Open Air Hot Spring)(1人:NT$40=110円)もいい。
いずれにせよ、台北の中心地から気軽に行ける新北投溫泉は、天気の悪い日の暇つぶしとしてはお薦めである。
帰りは士林夜市(Shilin Night Market)の最寄り駅であるMRT淡水線(Danshui Line)の劍潭(Jiantan)で下車、夕食と買い物をする。
特に、年末年始の旅行のとき、メキシコのパレンケ(Palenque)で盗られたキャスターバッグの購入は早急にやらないといけなかっただけに、ここの界隈でNT$1,280(3,580円)で買えたことは大きかった。
実のところ、昨日太平洋SOGO百貨へ行ってみたとき、気に入ったバッグがNT$7,800(21,840円)もすることに頭がクラクラしてきたのを思い出して、やはりこの程度の値段でなくては、と1人合点のいった私であった。
もちろん、この7,800が台湾ドルでなく日本円であれば即決で買ったのは言うまでもないが、台湾人が旅行用バッグに平然と2万円も出せることに私の時代認識が古過ぎたことを思わずにはいられなかった。
最後の締めくくりは空港でもらったガイドマップに掲載されていたMRT板南線(Bannan Line)の西門(Ximen)の近くにある朝日養生館(Zhaori
Health Center)というマッサージ屋、場所は漢口街二段(Hankou Street, Section 2)という通りに面したところで、少々わかりずらそうだったので、タクシーで行ったもののドライバーも道に迷う始末。
持っていたガイドマップが英語のもので、通りの名前は漢字が併記されていたが薄くて読めない。
こんなことならホテルで通りの名を漢字をかいてもらうのだったと思ったが、後の祭り、彼らも日本人と同じで横文字を見ただけで頭がクラクラする人が多いようで、今度タクシーに乗るときは気をつけようと思う。
2/21(Mon) |
早くも帰国のときがやってきた。
この日もあいにくの曇天なのでホテルでゆっくりと過ごしてから空港へ向かうことにした。
國光客運(King Bus)の桃園國際機場(Taoyuan International Airport)行きのバス停は、ホテルと上海商業儲蓄銀行(Shanghai Commercial and Savings Bank)の間にあるので、しばらく待っていれば黙っていても空港まで行ける。
運賃は悠遊卡(Easy Card)でも支払い可能で、小銭がなくても大丈夫なのが嬉しい。
帰国便のフライトは14時過ぎ、空港のダイナスティラウンジで過ごすことを計算してもホテルを10時に出発すればいいので、非常に気が楽だ。
空港ではたっぷりと時間があったので、ラウンジで昼食を取ったり、インターネットをやったりして過ごす。
中には日本人もかなりいるようで、日本語の会話が飛び交っている。
今回の台北旅行で一番日本人が多くいたのが、このラウンジではないかと思えたほどだ。
1年もの間、贅沢な気分で旅行できたデルタスカイマイルのゴールドメダリオン特典もあと1週間で失効する。
今後私が、デルタ航空を始めとするスカイチーム加盟の航空会社を使って、ゴールドメダリオンの資格を得るための、年間50,000マイルの搭乗をする可能性は非常に低い(年間60回の搭乗はまずあり得ない)ので、今後はビジネスクラスにでも乗らない限りはラウンジを使うこともなくなるかと思う。
強いて言えばシルバーメダリオンの資格である25,000マイルに達すれば御の字であろうか。(スカイマイル・メダリオンプログラム)
とりあえず、今まで贅沢気分を味あわせてくれたデルタ航空にはありがとうと言っておきたい。
臺灣桃園空港(Taiwan Taoyuan Airport) |