美濃・下呂温泉の旅

■プロローグ−香港ツアーの代わりに?

週末香港!ワイン&ダイン 丸かじりツアー

私は当初、10月29日から11月1日まで「週末香港!ワイン&ダイン 丸かじりツアー」に参加する予定でいた。
それがダメになったのは今月初めに親戚に不幸があり、急遽奈良まで行かなければならなくなって出費が嵩んだからだ。
それがなければ、というのは語弊があるが、上のバナーとともに香港旅行記が海外旅行記のページに加わることになっていただろう。
その代わりと言ってはなんだが、1年ぶりのK氏とのプチオフをセッティングするとともに、日本三名泉の一つと言われる下呂温泉での日帰り湯を楽しむことにした。
ちなみに日本三名泉とは、下呂温泉のほかに、有馬温泉、草津温泉のことを指し、徳川家康以下4代の将軍に使えた儒学者・林羅山が、摂津・有馬温泉にて作った詩文集第三の、「諸州多有温泉、其最著者、摂津之有馬、下野之草津、飛騨之湯島(下呂)是三処也」に由来すると言われている。
私は今回の下呂温泉行きで日本三名泉を制覇したことになる。

Date Schedule
10/28(Thu) 横浜 23:50-(高速バス.jp)-翌5:15 名古屋
29(Fri) 名古屋 5:39-6:19 多治見 6:21-6:49 美濃太田 6:54-7:30 美濃市
うだつの上がる町散策
長良川鉄道 長良川鉄道
下呂駅開業80周年 美濃市 8:46-9:17 美濃太田 9:57-11:17 下呂
下呂温泉湯めぐり(白鷺の湯、クアガーデン露店風呂
昼食:食彩房ダイニング「翔」−飛騨牛卵手箱(ひだぎゅう・たまてばこ:1,650円)
食彩房ダイニング「翔」−飛騨牛卵手箱
下呂 14:15-(ワイドビューひだ12号)-16:02 名古屋
ワードビューひだ12号 tickets
K氏とのプチオフ(中国料理・東方紅)
宿泊:名古屋伏見モンブランホテル(5,800円)
30(Sat) 名古屋 9:58-(こだま642号)-12:27 新横浜

■「うだつ」を見れば「うだつが上がる」のか?

私が美濃市へ行ったのは単なる思いつきである。
実のところ、美濃市から郡上八幡への沿線を流れる長良川はラフティングツアーのメッカであり、7月から9月の夏の時期なら最初からそれを目的に行くが、10月末では完全にシーズンオフである。
とりあえず、名古屋まで夜行バスで来たのはいいが、そのまま下呂へ直行しても日帰り湯を楽しむ時間には早すぎた。
従って、ガイドブックに「名水が育んだ城下町」と書かれた郡上八幡へ行ってみたいと思ったのだが、中央本線、太多線を乗り継いで美濃太田に着いたとき、長良川鉄道のホームに止まっていたのは美濃市行きの電車だった。
郡上八幡へ行く電車は8時12分発、何もなさそうな美濃太田で1時間も待つよりは美濃市の「うだつの上がる町」というのを見に行った方がいいと思ったからだ。

ところで、「うだつ」とは隣家からの火事の延焼を防ぐために屋根の両端に設けた防火壁のことで、やがて豪商たちの富の象徴となり、裕福な家庭に多く造られたため、慣用句の「うだつが上がらない」の語源になったと言われている。
この「うだつ」が多く見られるところが美濃市の「うだつの上がる町並み」で、景観はそれなりに風情もあるのだが、私が行った時間は平日の午前8時、当然ながらギャラリーも食べ物屋も開店前で、人通りもほとんどなく、すれ違うのは自転車に乗って通学する高校生だけだった。
それに、どこかで朝食でも取れるかと期待してみたが、駅前にさえ喫茶店もコンビニもなく、平日の朝方に地方都市へ下り立った悲哀を十分に味わって退散することになった。
名古屋や岐阜のような大都会を離れれば、24時間営業の店などないんだよ、と暗黙のうちに言われているような気がした。

美濃市−うだつの上がる町
うだつの上がる町 うだつの上がる町
うだつの上がる町 うだつの上がる町
うだつの上がる町 うだつの上がる町
うだつの上がる町 うだつの上がる町

■郡上八幡行きを諦め、下呂温泉へ

私が美濃市で電車を待っていたとき、当初の予定通り、郡上八幡へ行くか、美濃太田へ引き返して下呂へ行くか迷っていた。
ちょうど同じ時間に美濃白鳥行き(8時47分発)と美濃太田行き(8時46分発)がすれ違うからなのだが、結局のところ、私は美濃太田へ引き返すことにした。
今回の旅行の最終目的地は下呂であって、長良川鉄道に乗って美濃市に来たのも単なる気紛れ、時間潰しのためだったからだ。

美濃太田から下呂までは沿線を流れる飛騨川の景色を見ながら普通電車で旅をする。
天気が良かったのと、車内がガラガラだったので窓を開放してマイナスイオンをたっぷりと浴びる。
この区間は完全にローカル線のエリアになり、1時間に1本走るL特急の「ワイドビューひだ」とは対照的に1日に数本しか走らない普通電車は貴重な存在である。
時間的に余裕がなかったり、荷物が多かったりすると、乗り換えが面倒ではあるが、こういったローカル線の旅もいいものである。

飛騨川の風景
車窓から見る飛騨川の風景 車窓から見る飛騨川の風景
車窓から見る飛騨川の風景 下呂大橋(いでゆ大橋)から見る飛騨川の風景
下呂大橋(いでゆ大橋)から見る飛騨川の風景 下呂大橋(いでゆ大橋)から見る飛騨川の風景

■下呂温泉湯めぐり

下呂に到着したときは11時過ぎ、湯めぐりを始めるにはちょうどいい時間になっていた。
駅の観光案内所で地図をもらい、日帰り湯が可能なところを聞いてみると、下呂温泉病院の近くにある幸乃湯(350円)、そして下呂大橋(いでゆ大橋)を渡って左手にある白鷺の湯(300円)、クアガーデン露店風呂(600円、観光案内所などで配布している割引券を使うと540円)がそうだと言う。
ガイドブックに載っていた「下呂温泉湯めぐり手形」のことを聞くのを忘れたが、それほどこだわりを持っているわけでもないので、あえて気にしないで紹介されたところへ行ってみる。

まず最初は白鷺の湯、こことクアガーデン露店風呂との共通入場券が700円だったので、それを買って入ってみる。
ここは内湯が一つあるだけなので、どちらかと言うと地元の人向けの銭湯といった趣である。
外には無料の足湯である「ビーナスの足湯」というのがあるが、観光客にとってはわざわざ内湯に入らないでもいいかと思う。
次に行ったのはクアガーデン露店風呂、値段は白鷺の湯の倍(!?)だが、こちらの方が楽しめる。
箱蒸しや打たせ湯もあり、「下呂温泉」のロゴ入りのタオルも売っている。
平日ということもあって入浴者は私を含めてわずか3人、広々とした風呂を堪能してから同じところにある食彩房ダイニング「翔」で飛騨牛卵手箱(ひだぎゅう・たまてばこ:1,650円)を食べてみる。
味の方は一応、評判通り・・・さすがに飛騨牛づくし定食(5,000円)を食べる金銭的余裕はなかった。

温泉とグルメを堪能した私はそのまま下呂から「ワイドビューひだ12号」に乗って名古屋へ戻る。
新幹線の特急券を同時に買うと在来線の特急料金も半額なる(かつて国鉄時代に聞いたことがあるがJRになってその制度は生きている)とのことで、翌日のチケットは自由席で購入する。
この日はホテルで一休みした後、K氏とのプチオフに行くことになっているが、翌日は天気次第で近場を観光して帰ろうかと思ったからだ。
ところが、結果はご覧のとおり、台風14号の接近による影響で早々に帰宅を余儀なくされたのだ。
まあ、下呂へ行ったのが荒天の日でなかったのが幸いと言えるのかな。
ちなみに日本シリーズの中日対ロッテの第一戦が30日にあったのだが、ウェブサイトを見た限り、チケットの当日売りはなかったようだ。
いくらメディアの下馬評では地上波の全国放送がなくなるほどの不人気カードとは言え、直接観戦したいというファンは多いものだからね。

下呂温泉
下呂温泉 下呂温泉
下呂−温泉寺 下呂−温泉寺
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