4年前に友人の石川氏が薦めてくれた香港のプリペイドSIMカードが先日の香港オフでは大いに役立った。
何せ今回は毎日のように観光などで同行者が違う、食事時になると誰からともなく集まろうと声がかかる、とにかく携帯の出番の多さは今までの比ではなかったからだ。
私は幹事ではなかったので、あまり携帯で連絡を取り合うこともなかったが、幹事の方々は同じホテルに泊まっていたとはいえ、昼は行動がバラバラのようだったので相当携帯代が嵩んだのではなかろうか。
そして、深夜に到着したにもかかわらず、初日の夜から三々五々と集まっての飲み会となって、携帯の使用頻度が高くなりそうな予感の中、日本の携帯を使い続けようか、どうしようか散々迷った挙句、翌朝に通りすがりの携帯ショップで買った88香港ドル(約1,140円)のone2free - Power Prepaid SIM、これをほぼ使い切るとは思ってもいなかった。
もっとも、相手方の携帯のほとんどが日本の番号、しかも安い方のIDD 1718を知らなかったので、高くついたのかもしれないが、それでも日本の携帯を使うよりは安く抑えられただろう。
ところで、私は海外旅行先で携帯電話を使うことはあまりないのだが、最近では現地の知り合いを訪ねていくことも多くなったので、Nokiaの携帯電話にauのSIMカードを差し替えて使うようになった。
もともとNokiaの携帯を持つようになったのは、2004年12月に香港で石川氏から「海外用の携帯買えば便利だよ」と言われたのがきっかけである。(携帯電話研究家山根康宏氏の香港携帯情報局BLOG)
ただ、このときは旅行記にも書いたように「携帯電話をそんなに頻繁に海外で使う機会があるのか」と思っていたのだ。
それでも、このとき彼から本体だけを譲り受けていた私は、2005年12月に香港・パクセ(ラオス)・バンコクとオフ三昧の旅を企画したときに、ようやっと海外携帯も必要かなと思い、石川氏お薦めの3 Hong Kong - Rechargeable SIM Cardを買ってみることにした。
彼曰く、このSIMカードは期限切れ前のrecharge (add value)がインターネット経由(Pay Bill Online)でできるので、わざわざ香港に行かなくともいいからとのことだ。
ただ、このとき携帯電話番号(Rechargeable SIM Mobile Number)と、Check Digitと呼ばれるSIMカードを最初にアクティベートしたときの番号が必要になるので、SIMカードを買った店でチェックしておいた方がいいだろう。
ちなみに、auの携帯で日本-香港の通話料金は平日の昼間は1分135円、休日・平日夜間料金で1分99円、3 Hong KongのSIMカードだとIDD 001で1分5.78香港ドル(約75円)である。
また、タイやインドネシアで携帯を使えば日本のものだろうが香港のものだろうが、国際ローミング(International Roaming)になるのだが、石川氏曰く、ここでも香港携帯に軍配が上がるだろうと言う。
そして私はこのSIMカードを1度だけrechargeし、1年間使ってみたのだが、それ以降はNokiaの携帯電話にauのSIMカードを差し替えて使うようにした。
理由はプリペイドSIMの最大の欠点である半年の使用期限が切れると使い残した分も放棄しないといけないというものだ。
それを防ぐために3 Hong KongのSIMカードはrechargeがインターネットでできるのだが、それでも携帯電話を使用する頻度があまりない私にとっては多少通話料金が高くとも日本の携帯だけで十分であったからだ。
しかし、今回の香港オフは違った。
結果的に香港で買ったプリペイドSIMがこれほど役に立つとは思わなかった。
それだけ携帯を使いまくったということになるのだろう。
最後に勘違いされるといけないので、一言。
今でも香港で買ったプリペイドSIMカードを日本で使っている携帯電話機本体に差し込んでも使えないようだ。
友人のジョニーさんがその場で試したが、やはりダメだったので、海外でプリペイドSIMを買うなら、海外用の携帯電話機本体も持っていないとダメということになるだろう。
究極の話、それを合わせたコストパフォーマンスがどうかで決まるだろうか。
後日、このコラムを読んだ石川氏より以下のようなアドバイスをいただいた。 ご丁寧な解説ありがとうございます。 |
携帯が最終的に使えるまでには、
1.について AUの電話機の通信方式は第三世代としてはアメリカと日本を中心につかわれており、欧州アジアではほとんど使えない。 その他の地域の第三世代はWCDMAで、第三世代に移行した地域はほぼこちらを選択している。 第二世代は日本と韓国が独自でその他はGSM方式がメイン、周波数が欧州アジア地域とアメリカで違うので、機種によってはどちらかでしか使えない。 です。 カルロスさんにお譲りしたのは、GSMの欧州アジア用で、カルロスさんの行かれる地域はほぼカバーしているはずです。 2.SIMロックとは 携帯会社から購入した時に、安く売るかわりに自社以外のSIMカードを拒否する機能のことで、日本がもっとも極端に携帯会社主導で販売されるので、Docomo・Softbank・AUすべて自社のSIM以外受け付けないように制限がかかっています。 逆に香港は全く逆で、メーカーや家電量販店、携帯電話機ショップが幅を利かせているので、携帯電話を買って、携帯会社と契約して入手したSIMカードを使うのが一般的なところは、SIMロックの制限がありません。 カルロスさんの友人が、日本の携帯電話に香港のカードを挿しても、ここではねられます。 3.ローミング時にSIMカードが認証されるか 香港の会社は一部例外を除きGSM/WCDMAで、同じくWCDMAを使うDocomoかSoftbankとローミング可能です。 個別に携帯会社同士で提携をしていることが前提で初めて使えます。 よくホームページを探してみると、現地のローミング先キャリアについて記載がありますよ。 あと、香港の携帯会社の事情は日本と比べて再編のスピードも速く、会社名が異なったり、ほかに吸収されたりが第三世代メインへ移行するなかで多くありました。 なので、商品に関してはあまり古い情報は当てにせず、ホームページで確認してください。 |
日米欧と中国、インドなど新興国の20カ国・地域(G20)による緊急首脳会合(金融サミット)は15日午後(日本時間16日未明)、金融安定化に向け「あらゆる追加的措置をとる」との首脳宣言を採択して閉幕したと報じられた。
これによって世界市場は回復へ向かうのか。
未曾有の危機に連携して立ち向かい、世界経済の成長回復を目指す強い姿勢を打ち出すとのことだが、サミット後に株価が反転するような期待が感じられるかというと、どう考えてもそうは思えない。
第一、この会議でお題目を唱えただけで市場が反騰するなら「1世紀に一度の信用不安の津波の中にいる(once-in-a-century credit
tsunami)」というグリーンスパン(Alan Greenspan)前FRB議長の発言にはならないだろう。
本日付けのFinancial Timesの記事、World leaders unite to restore global growth(各国指導者、世界成長の回復のために団結)を見ると、アメリカの独善的な姿勢が会議をぶち壊しているとの印象を受けるし、日本の影が薄いのも相変わらずだ。
米国発の金融危機なのは誰もがわかっているはずなのに、誰もそれを指摘しないとも書いてある。
「一部の先進国において」ってどこのことなのか。アメリカ以外に同じような国がいくつかあるのだろうか。
一方で、麻生首相が金融サミット閉幕後に「新しい世界経済と金融に対応した国際的な経済システムの実現に向けて引き続きリーダーシップを発揮してまいりたい」に記者団に表明したそうだが、こんなことはサミットの会議中に具体策を伴って言うことだろう。(日経新聞-世界経済安定へ積極的貢献、麻生首相が意欲表明)
別の記事のLeaders temper G20 ambitions(各国指導者、G20での野心を調整)で日本政府が1000億ドルをIMFに特別供与すると書かれてあったが、麻生首相はサミット中には本当に何の発言もしなかったのであろうか。
少なくとも英字新聞に発言が掲載されないということは、世界では何も言わなかったのと同じことだ。
これでリーダーシップとは笑わせる。
このままでは、インドのシン首相が述べた「G7なんかいらない、経済的実態の変化を反映した国々の適切な代表者を伴った真に国際的な枠組みを作れ」といったものが実現したときに、金の出せなくなった日本が入っていることができるのか大いに疑問だ。
それにしても、サミットでは決まったのは、結局のところこれから何かをするので、また4月30日に集まろうという感じを持つのは私だけであろうか。
それともオバマ次期大統領がカリスマ的な働きをするのであろうか。
いずれにしろ、今回のサミットの結末を見る限り、来年の春までは自律的反発の域を超える反騰はないだろう。
なぜなら、オバマ氏が大統領に就任するまでの間、米国自身が斬新的な政策を打ち出す可能性がなくなったのだから・・・
World leaders unite to restore global growth (各国指導者、世界成長の回復のために団結) (November 16 2008 Financial Times) |
World leaders agreed to take "whatever further actions are necessary"
to tackle the financial crisis and restore global growth at an emergency
summit of the Group of 20 in Washington on Saturday. 土曜日にワシントンで行われたG20の緊急サミットで、各国の指導者たちは、金融危機と世界成長の回復に果敢に取り組むために「なお一層の行動が必要」とすることに合意した。 They set out an ambitious agenda for reform of the financial regulatory system and institutions such as the World Bank and International Monetary Fund and agreed to meet again in April to consider more concrete steps. 彼らは、金融監督システムと、世界銀行や国際通貨基金のような機関の改革のための意欲的な行動を計画し、より具体的な措置を検討するために4月に再会することに合意した。 The 20 leaders, whose countries represent more than 85 per cent of the world's gross domestic product, also vowed to use "fiscal measures" and monetary policy to shore up the world economy but stopped short of announcing a coordinated stimulus programme. 世界の国内総生産の85パーセント以上に相当する20カ国の指導者たちは、また、世界経済をテコ入れするための「財政処置」と金融政策を使うと明言したが、組織的な景気刺激策の発表までには至らなかった。 George W. Bush, the outgoing US president, declared the summit a "very successful" first step but acknowledged it would fall to his successor, Barack Obama, to take the process forward. The next summit will take place on April 30 - 101 days after Mr Obama takes office. 退陣する米国の大統領であるジョージ・ブッシュは、サミットを「非常に成功した」第一歩と宣言したが、処置を進めることが彼の後継者であるバラク・オバマに(責任が)降りかかることを認めた。次のサミットはオバマ氏の大統領就任101日後の4月30日に行われる予定だ。 In a five-page communique setting out broad principles for reform and a detailed action plan, the G20 agreed to increase supervision of banks and credit rating agencies, tighten regulation of high-risk financial products such as credit default swaps, and "review" executive compensation practices. 改革と詳細な行動計画のために大まかな原則を述べている5ページの声明文書において、G20は銀行と信用格付け機関の監視を増やすこと、クレジットデフォルトスワップ(貸付債権の信用リスクを保証してもらうオプション取引)のようなリスクの大きい金融商品の規制を強化すること、役員報酬の慣行を「見直す」ことに合意した。 In a blunt assessment, the communique blamed the crisis on, "weak underwriting standards, unsound risk management practices, increasingly complex and opaque financial products and consequent excessive leverage". 率直な評価として声明文書は、「脆弱(ぜいじゃく)な引き受け基準、不健全なリスク管理慣行、複雑で不透明な金融商品と結果としての過度なレバレッジ」による危機であると非難した。 Without naming the US, the leaders concluded that "policymakers, regulators and supervisors, in some advanced countries, did not adequately appreciate and address the risks building up in the financial markets". 米国を名指しせずに各国指導者たちは「一部の先進国において、政策・規制当局者と監督者たちは、金融市場で積み重なっているリスクを適切に評価して対処することをしなかった」と結論づけた。 The agreement represented a partial victory for European leaders who arrived in Washington with a range of proposals to tighten market regulations amid the most serious financial turmoil since the Great Depression. 合意文書は、世界大恐慌以来の最も深刻な金融不安の中で市場規則を強化するという提案を持ってアメリカに来た欧州の指導者たちにとって部分的な勝利を意味した。 "It is historic to have here in the United States an American administration - where Republicans and Democrats have refused to move on issues such as these - to have agreed to a shift," said Nicolas Sarkozy, the French president. ニコラ・サルコジ仏大統領、は「ここアメリカで、米政権、共和党政権でも民主党政権でも、例えばこれらのような課題に取りかかることを拒否し続けたが、それを転換することに同意したということは歴史的なことだ」と述べた。 But the US, which remains wary of heavy-handed intervention, secured a commitment that any reforms must be in line with free market principles. 高圧的な市場介入に対しいまだ慎重な姿勢をとるアメリカは、どんな改革でも自由市場の原則に基づかなければならないという方針を守った。 In a statement after the summit, Mr Bush said: "Whatever reforms are recommended, we need to be guided by this simple fact: that the best way to solve our problems and solve the people's problems is for there to be economic growth. And the surest path to that growth is free market capitalism." サミットの後の声明においてブッシュ大統領は、「たとえどんな改革が推奨されても、我々は次の純然たる事実に沿うことが必要だ。我々の問題、そして国民の問題を解決する最善の方法は当該国の経済成長であり、その成長への最も確かな道は、自由市場資本主義である」と述べた。 There was broad consensus on the need for an overhaul of the World Bank and IMF, including reopening the vexed question of shareholdings or "quotas" to give emerging economies greater weight in these institutions. 世界銀行とIMFの中で株主の権利に関する難題の交渉の再開や、より大きな影響力を持つ新興経済国への「定数」のことも含めて、これらの機関の見直しの必要性についての幅広い合意があった。 A renewed pledge was also made to complete the Doha round of global trade talks, with a goal of settling the basic parameters of a deal before the year end, and all 20 leaders agreed to take no protectionist actions for a year. 新たな公約は、年末の前に協定の基礎的要素の確定という目標とともに、国際貿易交渉のドーハ・ラウンドを完結することとし、すべてのG20各国の指導者たちは1年間保護貿易主義的な行動を取らないことに同意した。 The leaders said they would ensure that "all financial markets, products and participants are regulated or subject to oversight, as appropriate" - a catch-all line pushed by the Europeans. 各国指導者たちは、「すべての金融市場、商品と参加者たちは必要に応じて規制を受け、監督される」ことを保証するつもりだ、と述べた。また、それがどんな場合にも対応可能なように欧州の指導者たちによって後押しされた。 However US officials denied that this meant direct regulation of hedge funds and other private pools of capital that are currently supervised indirectly through their bank broker dealers. The G20 noted that the hedge fund industry was developing best practice codes, and said ministers would review their adequacy. しかし、米国の当局者は、この合意が今のところ銀行のブローカー・ディーラー(委託注文と自己取引の双方に携わる)部門によって間接的に管理されるヘッジファンドと、その他の非公開の共同出資の直接規制を指すことを否定した。 G20は、ヘッジファンド産業によって最高の業務プログラムが開発されていたことに言及した。また、首脳らがそれらが適切かどうかを見直すつもりであることも述べた。 The leaders also pledged a rapid effort to improve the resilience of over the counter derivatives markets, including the credit default swaps market - which is widely seen as a source of vulnerability for the global financial system. President Bush said there was agreement globally that CDS trades should be run through a central clearing house. 各国指導者たちは、世界的な金融システムの脆弱さの源と広くみなされているクレジットデフォルトスワップ市場を含む信用デリバティブ市場を反発させるための迅速な努力を誓約した。 ブッシュ大統領は、CDS(クレジットデフォルトスワップ)取引に際して主要な取引所を通されなければならないという合意が世界的にあったと述べた。 World leaders tasked finance ministers to examine the procyclical nature of both accounting and regulatory regimes for banks and report back by the Spring. 各国指導者たちは、銀行に対する会計と監査機関体制の景気循環促進の体質を調査し、春までに報告するよう財務大臣に仕事を課した。 But US officials said this should not be read as an intention to retreat from mark to market principles. しかし、米国の当局者は、これが目標から市場原則へ後退する意向と解釈されるべきではないと述べた。 There was agreement to set up colleges of national supervisors to regulate global banks. Finance ministers will also review compensation schemes in the financial sector, with a view to ensuring there are not excessive incentives for risk-taking. 世界の銀行を規制するために国家的な総括団体を設立するための合意があった。財務大臣らはリスクを取るための過度の刺激から守るために、金融セクターの補償の仕組みを見直すことになるだろう。 The leaders agreed to open up a set of key committees that govern the rules of international finance to emerging economies, starting with the Financial Stability Forum (FSF) which has emerged as the key standards-setting body. 各国指導者たちは、主要な基準設定機関として浮上した金融安定化フォーラム(FSF=Financial Stability Forum)を手始めに、新興国経済への国際金融の規則を決定する一連の主要な委員会を開くことに合意した。 The absence of Mr Obama, who spent the weekend in Chicago, added a sense of uncertainty to the summit as leaders were left guessing whether the US approach will change after he takes office. シカゴで週末を過ごしたオバマ氏の不在は、各国の指導者たちに彼の就任後に米国の姿勢が変わるか否かわからないというような不透明感をサミットに残した。 Mr Obama sent two emissaries - Madeleine Albright, the former secretary of state, and Jim Leach, a former congressman - to meet the visiting G20 delegations but they played no direct part in the summit. オバマ氏はアメリカを訪問したG20代表団と会合するために2人の特使、マデレーン・オルブライト元国務長官とジム・リーチ元下院議員を派遣したが、彼らはサミットにおいて直接の役割を果たさなかった。 In a statement afterwards, Ms Albright and Mr Leach said the president-elect believed the summit was "an important opportunity to seek a coordinated response" to the financial crisis and conveyed his "determination to continuing to work together on these challenges after he takes office in January". その後声明において、オルブライト氏とリーチ氏は、オバマ次期大統領がサミットが金融危機への「組織的な行動を求める重要な機会」であると信じていること、そして、彼が「1月の就任後も、これらの難問に一体となって取り組み続けることへの決意」を伝えた、と述べた。 The summit was billed as the most important economic meeting since the Breton Woods meeting in 1944, which produced the architecture for the post-world war two economic system. このサミットは第二次世界大戦後の2つの経済体制を生んだ1944年のブレトン・ウッズ会合以来、最も重要な経済会議と宣伝されていた。 While the US has sought to downplay comparisons with Breton Woods, there was a clear sense in Washington of a shifting balance of economic power as emerging markets, such as China, India and Brazil, demanded greater influence over the international financial system. 米国がブレトン・ウッズ会合との比較でサミットを軽視しようとしている間に、例えば中国、インド、ブラジルといったような新興市場国が国際的な金融システムに対するより大きな影響力を要求したので、米国政府の中に経済力の均衡が変わってきているとの鮮明な感覚があった。 In addition to pledging reform of the IMF and World Bank to reflect "changing economic weights in the world economy", the communique also called for the immediate expansion of the Swiss-based Financial Stability Forum to a "broader membership of emerging economies". 「世界経済の経済的影響力の変化」を踏まえたIMFと世界銀行の改革の公約に加えて、声明文書もスイスを拠点とする金融安定化フォーラムに「新興国経済のより幅広いメンバーシップ」のための迅速な拡大を要求した。 During the meeting, Hu Jintao, the Chinese President, called for "a new international financial order that is fair, just, inclusive and orderly". 会議中、胡錦濤中国国家主席は「公平で、もっともな、包括的かつ秩序ある新しい国際的な金融体制」を要求した。 Manmoham Singh, India's prime minister, said elite international bodies such as the Group of Seven were "no longer sufficient to meet the demands of the day". インドの首相であるマンモハン・シン氏は、G7のような選り抜きの国際的な組織が「もはや現代に必要とされる会議としては十分ではない」と述べた。 ”We need to ensure that any new architecture we design is genuinely multilateral with adequate representation from countries reflecting changes in economic realities,” he said. 「我々は、我々が策定するどんな新しい枠組みでも経済的実態の変化を反映した国々の適切な代表者を伴った真に国際的なものであることを保証する必要がある」と、彼は述べた。 |
関連サイト
去る2日の日曜日、思い立って昇仙峡へ行ってみた。
さすが3連休中の紅葉シーズン、しかも好天に恵まれただけあって人出も多く、ロープウェイは30分待ちとか1時間待ちの状態だった。
バブル時代の週末のスキー場のゴンドラ待ちを思い出して思わず苦笑する。
こんなところで、時間を潰しているとワイナリーへ行く時間がなくなってしまうので、諦めて名物のほうとうを食べに行く。
もちろん、山梨まで行くからには温泉へ行くのを忘れない。
たまには国内の観光地巡りもいいものだ、とあらためて思う。
実際のところは、この日からネパールへ友人たちと行くことになっていたのが仕事の都合で断念したので、代わりに行っただけなんだがね(苦笑)
ところで、横浜から甲府というと遠く感じるが、土休日運転の臨時特急「はまかいじ」というのを使うと2時間で到着できる。
最近では国内観光地も宿泊客の減少を穴埋めすべく、旅行会社とタイアップした日帰り旅行プランのパンフレットが随所に置かれているので、日帰り湯を楽しめるところもパンフレットを見るとすぐにわかる。
インターネットで探すのもいいが、検索の絞込みが面倒なときがあるので、こういったパンフレットから拾う方が楽な場合もある。
私の場合、申し込みしようとしたのが、わずか2日前なのと、気ままに行動したかったので、列車のチケットの手配だけしたのだが、何と3連休にもかかわらず、往復とも特急の指定席は空いていた。
季節的に中途半端ということもあるが、今や盆暮れ正月、ゴールデンウイーク以外は予約も不要なほど空いているのかな、とか思った。
今回は宿泊せずに帰ってきたが、この分だと週末でさえ、えり好みしなければ、当日に観光案内所でホテル探しをしても泊まれそうな気がした。
それとも世界的な金融危機で今年の旅行業界は瀕死の状態にあるのだろうか。
そういえば、今月21日から行くワールドインベスターズ香港オフ、ホテルの空室も昨年とは比べ物にならないほどあるし、値段もここ1、2年の高値水準からは落ちているような気もする。
事前のインターネット予約が一番安いというのが定説の香港、こちらもブラリと行っても安く泊まれるだろうか。
去る4日に行われたアメリカの大統領選挙で民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)候補が共和党のジョン・マケイン(John McCain)候補を349対162の大差で破り、次期大統領の座を射止めた。
史上初の黒人大統領の誕生への期待、ブッシュ政権の度重なる対テロを口実とした武力行使への厭戦気分、サブプライム問題に端を発した経済の急降下が重なって、当初の予想を超えたオバマ氏の圧勝になったようだ。
それにしても米国内の盛り上がりは近年にないもので、新聞は飛ぶようになくなり、911以降はブッシュ政権の広報のような論調が目立ったCNNでさえ、Barack Obama is 'President of the world'、Europe wants to love Obama、Latin American leaders laud Obama's 'historic' victory、Mideast welcomes Obama, but serious challenges remainというような、まるで世界中が祝福している、といった論調だ。
ところで、オバマ氏は勝利演説の中で「今夜は祝うにしても、明日から向き合う難題は我々の時代で最大級だ。(イラクとアフガニスタンの)二つの戦争、危機に直面した地球、今世紀最悪の金融危機・・・。さらに、新たなエネルギーの開発、雇用の創出、学校の建設、脅威への対処、修復すべき同盟関係、といった課題が待っている。道のりは長く、険しい。1年、あるいは(大統領任期の)1期(4年)の間には達成できないかも知れない。だが、私は今夜ほどそこに到達できるという希望を持てたことはない。私は約束する。我々が、国民としてそこに到達することを。(For even as we celebrate tonight, we know the challenges that tomorrow will bring are the greatest of our lifetime - two wars, a planet in peril, the worst financial crisis in a century. There is new energy to harness and new jobs to be created; new schools to build and threats to meet and alliances to repair. The road ahead will be long. Our climb will be steep. We may not get there in one year or even in one term, but America - I have never been more hopeful than I am tonight that we will get there. I promise you - we as a people will get there.)」と述べた。
いずれもブッシュ政権が残した負の遺産とも言える。
そして、彼はそれらの難題に挑戦し、それらを克服し、新しいアメリカを築くことが我々にはできる、と高らかに宣言した。
1960年にジョン・F・ケネディが大統領になったときの投票率の63.8%を凌ぎ、過去100年で最高を記録すると言われる今回の選挙の熱気が、そのまま史上初の黒人大統領を生み、その余韻は未だに冷めやらない。
果たして彼の言うように米国の歴史は変わるのか、いずれにせよオバマ新大統領の率いる米国は間違いなく世界の注目を集めるであろう。
特にイスラム世界とアメリカの板挟みになってきたパキスタンでは、ブッシュ政権による高圧的な態度がオバマに変わることによって和らぐことが期待されている。(Pakistanis hope U.S. under Obama will be less bossy)
ただ、このような内外の期待がアメリカの狂信的白人至上主義者の反発を呼び、根深い人種差別の感情が渦巻く中で、悲劇の歴史が繰り返されることもあり得る。
もし、そうなれば、1995年11月のイスラエルのラビン(Yitzhak Rabin)首相暗殺が中東和平を遠いものにしたように、再びアメリカとイスラム世界のいがみ合いが始まるだろう。
私はそんなことがないように祈りたい。
「米国に変革が到来」 オバマ氏勝利演説(全文) (2008.11.6 朝日新聞)(英文:BBC Obama's victory speech) |
■CHANGE HAS COME(変革の到来) |
関連サイト
イラクディナール外貨投資ショップ、これは私の参加している海外投資のSNS、World Investorsの広告にあったものだが、宝くじを買うつもりでイラクディナールを買おうというものらしい。
普通の宝くじなら買った翌月くらいには抽選結果が出るが、このイラクディナールは買ったことさえ忘れるくらいの気持ちでいなければならない。
なぜなら、今のところ換金性は低く、FAQを見る限り、今のところこのショップ以外で(もっともアメリカのサイトで取引ができればUSドルに換えることはできるかもしれないが)イラクディナールを円に換金できそうなところがなさそうだからだ。
そういった意味では10数年先を見据えて投資しろという海外ファンドに似ていなくもないが、紙くず同然になる確率があることからすれば宝くじに近いとも言えそうだ。
ところで、「期待収益は、投資予算の300倍 イラクディナールで大きく稼ごう」といったキャッチコピーで思い出したのは2004年2月4日号のNewsweek
Japanの記事、「ディナール長者への危険すぎる賭け」というものだ。
その記事には、「現地の為替トレーダーは『すべてがうまくいけば、1ディナール=3.5ドル程度に落ち着く』と主張する。これは1970年代の石油ブームのころのレートだ。今日のレートでディナールを100ドル分購入すれば、豊かな時代が戻ったときには50万ドル近くに化けるかもしれない。だが、このブームはいつまで続くのか。イラク中央銀行のアフメド・ムハンマド総裁によれば、発行された新紙幣の約半分が国内流通から姿を消したという。家庭に退蔵されたか、売却用に国外に持ち出されたらしい。当局はディナールの国外持ち出しを禁じているが、現実にはパキスタンのような遠く離れた取引所でも値がついている。エジプトでは、1ドル=330ディナールという高騰ぶりだ。」
あれから4年、イラクディナールは日本でも買えるようになったようだ。
2004年当時には公式には国外持ち出しが禁止されていたディナールが国外で公式に流通するようになったことだけでも大きな進歩かもしれない。
そう考えれば、地政学的に考えて、20年後くらいには湾岸協力会議(GCC=Gulf Cooperation Council)加盟国共通通貨(GCC Unified Currency)への参加も期待できる。
このGCC共通通貨は、アラブ版のユーロみたいなもので、2010年1月1日までに導入される計画、今月の首脳会議で通貨統合協定が承認される予定(Gulf News: GCC to endorse monetary union deal at November summit)になっている。
ちなみに、私が言う20年後というのは、ハンガリーやチェコ、スロバキアなどの旧東欧諸国がユーロ(参考:ECB - Map of euro area)に参加できる条件が整う(参考:外務省-EUにおける通貨統合)までの年数と同じくらいと考えたのだが、時代の流れからすればもっと早まる可能性もある。
もっとも私たちが生きている間に実現しない可能性も大いにあるが・・・
さらに、米政権の閣僚ポストと回転ドア(revolving door)と揶揄されるゴールドマン・サックスのCEO、そのゴールドマン・サックスがネクスト・イレブン(「どこがポスト中国か(Can
Anyone Else 'Do A China')」)に挙げている中には何とイランも入っている。
つまり、米政権は言葉とは裏腹にイランを投資の対象国とするのだろう。
要するに、対イラン政策は、対北朝鮮政策のように悪の枢軸(axis of evil)からの転換をする可能性もあるのだろうが、治安が泥沼の状態にあるイラクに対しては果たして復興へのロードマップを描けるのだろうか。
それとも明日の米大統領選でオバマが当選すれば少しは変わるのだろうか。
ところで、イラクディナールの投資するツールは英語のサイトでも提供されている。
その名もeDinar FinancialにDinar Trade、こんな単一マイナー通貨に投資するサイトが次々に現れるということは満更眉唾ものでもないらしい。
年末ジャンボ宝くじを買うか、イラクディナールを買うか。
あなたならどうする?
ディナール長者への危険すぎる賭け-イラク新紙幣の買い占めがブームに (2004.2.4 Newsweek Japan by ロッド・ノードランド、ガミーラ・イスマイル) |
それをぎっしり詰めたスーツケースを抱えた密輸業者が姿を現したとき、ナイル河口の町ナバロ(Nabaroh)の住民は熱狂した。 農民のアハメド・アブルエラは、1頭しかいない水牛を約1キロ分のそれと交換した。 ハレドとアラーも、共有する車を売ってそれを手に入れた。 先週、エジプト政府はナバロに、「それ」の密輸を取り締まるため警官隊を送り込んだ。 ナバロだけでなく、中東各地で爆発的な人気の密輸品。イラクの新ディナール紙幣である。 バグダッドに陣取るアメリカ人も、イラクの新紙幣がこんな形で歓迎されるとは予想していなかっただろう。 4兆5000億ディナール分の新紙幣が発行されたのは、1月15日。 だが経済が崩壊し、テロが多発する現在、イラク国民は新紙幣の価値が暴落するのを恐れて、競って新紙幣を米ドルに交換した。 気持ちはわかるが、これがまちがいだった。 投機筋が新紙幣の買いに走っていたからだ。 ディナールは値を下げるどころか急上昇。 1週間もたたないうちに、発行時の1ドル=2000ディナールが1450ディナールにはね上がった。 25%の上昇である。 ヤミレートの動きはさらに激しく、バグダッドの両替商は先週段階で1ドル=900ディナールの値をつけていた。 ●国内が安定すれば6倍に? 現地の為替トレーダーは「すべてがうまくいけば、1ディナール=3.5ドル程度に落ち着く」と主張する。 これは70年代の石油ブームのころのレートだ。今日のレートでディナールを100ドル分購入すれば、豊かな時代が戻ったときには50万ドル近くに化けるかもしれない。 だが、このブームはいつまで続くのか。イラク中央銀行のアフメド・ムハンマド(Ahmed Muhammad)総裁によれば、発行された新紙幣の約半分が国内流通から姿を消したという。 家庭に退蔵されたか、売却用に国外に持ち出されたらしい。 当局はディナールの国外持ち出しを禁じているが、現実にはパキスタンのような遠く離れた取引所でも値がついている。 エジプトでは、1ドル=330ディナールという高騰ぶりだ。 ハレドとアラーは車を1ドル=560ディナールのレートで売り、200万ディナールを手にした。 「アメリカは新ディナールの下落を容認しないだろう」と、アラーは言う。 農民のアブルエラは、1ドル=1366ディナールのレートで水牛を売り、200万ディナールを確保した。 当分はじっと待つつもりだ。 「イラクが安定するまで待てば6倍くらいにはなる」と、アラーは踏んでいる。 いつその日が来るのか。いや来るかどうかさえわからない。 人為的に流通が抑制された貨幣の供給を補うために、中央銀行が紙幣を増刷し、ディナールの急落を招く可能性もある。 ディナールは気まぐれだ。 あれほど絶対的な権力を誇ったフセインその人でさえ、思いのままにディナールを操ることはできなかったのだから。 英文サイト:Bet Your Bottom Dinar - Buyers go wild for Iraq's new cash. Is it a dangerous wager? |