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9月30日(日)-台北にあった地球の歩き方(地球步方)繁體中文版

Taoyuan International Airport9月16日、私は台湾・香港旅行の途上、台北から香港へ向かうために、桃園國際機場(Taoyuan International Airport)の第一ターミナルにいた。
先月ダイナースクラブカード(Diners Club Card)のモニターに登録したことにより送られてきたカードの特典で、国内外の空港ラウンジに入ることができるので、台北でも該当があるかどうか調べたところ、残念ながらエバー航空の搭乗客のみの取り扱いのため、一般のカフェで自前のパソコンを取り出し、それでインターネットをしながら時間潰しをしていた。

そして、搭乗時刻が迫る頃になって、キャセイ航空421便が出発するB8搭乗口へ向かったところ、一軒のブックショップがあった。
私は昨年の9月27日のコラム「英語版旅行ガイドに見る香港観光お薦めトップ10」で書いたように、最近では海外空港の本屋にブラリと入ることが多くなったのだ。
今回も何の気なしに本屋に入ったところ、見つけたのは何と「地球の歩き方」と印字された日本の個人旅行者にはお馴染みのガイドブックであった。

おお、さすが台北、日本語の旅行ガイドブックまで売っているのか、と感心したのだが、よく見ると何かが違う。
そう、国名のところが「美國(USA)」とか「法國(France)」などと書かれているのだ。
つまり、これらの本は、地球の歩き方(地球步方)繁體中文版だったのだ。
時間がなくて中身まではよく見ていないのだが、構成は何となく日本語版と同じような感じだったように思う。

最近では日本人の海外旅行者が頭打ちになっている(減少する日本人海外旅行者・・・変化しつつある海外旅行の動機やその価値-JTBレポート2010年版の発行に際して-)ので、日本の旅行ガイド出版社も中国語圏へ進出したのか。
それとも台湾人のレポーターの視点から見た観光レポートを日本語版にフィードバックさせる構想でもあるのか。
いずれにせよ、「地球の迷い方」とも揶揄される「地球の歩き方」、国や地域によっては現地在住の日本人のレポートに頼った記事のため、10年前からほとんど代わり映えがしないものもあると言われている。
果たして、これらのことが新天地で活路を見出すことによって変わるのだろうか。


9月29日(土)-TD Ameritradeが2012年10月末で日本を含む特定国の居住者の口座を強制閉鎖へ

約2週間ほど前にTD Ameritradeから2012年10月末をもって特定国(certain foreign countries)の居住者の口座を強制的に閉鎖する旨の通知がメールで送られてきた。
詳細は以下の通りだが、簡単に言うと、日本を含む特定国の居住者は、2012年10月30日までに他社へ口座を移管するか、ポジションを閉じて出金しなければならない、さもなければ、TD Ameritrade側でポジションを閉じて小切手を登録住所へ送ってくる、と書かれている。
TD Ameritradeは、私が口座を開いた2002年1月当時はDatek Onlineという会社で、日本居住者でも口座開設申請書類と、W-8BENと言われる米国税金申告用の書類(IRS Forms and Publications)にサインをして送りさえすれば証券投資口座が開けたものだ。
それゆえ、海外投資黎明期の個人投資家の間では人気が高く、かなりの先駆者たちが口座を開いたものだった。

ところで、2005年秋には日本居住者の新規口座開設ができなくなっていたTD Ameritrade(旧Datek Online)だが、とうとう既存の投資家の口座も強制的に閉鎖することにしたようだ。
私の選択肢としては、今すぐリタイアして海外移住する予定はないので、HSBC香港の米国株口座を作ってそこへ移管するか、新規にFirstradeなどの米国証券会社に口座を開いてそこへ移管するしかない。
持ち株を売却して出金するなら、10月25日(木)までに約定するように発注しないと、出金手続きが10月30日までにできない。
もっとも持ち株が塩漬けになっているならギリギリまでそれを放置し、TD Ameritrade側でポジションを閉じてもらって小切手を送ってきてもらった方が楽なのだが、スケジュールが自分の手で管理できないので、あまりお勧めはできないし、まして海外銀行に口座がない場合は、日本の銀行に小切手を入金(現金化)する手数料もバカにならない。

結局のところ、私はHSBC香港とFirstradeの双方に米国株口座を持つことにした。
幸いにHSBC香港の方は、メールで送ってもらったUS Securities Receipt/Delivery Free of Payment Formで持ち株を移管することができるようだし、しかも私がTD Ameritradeで持っている資産をすべてHSBC香港に移管すると、プレミア(premier)口座を無料で維持できる残高になる。
ただHSBC香港の米国株口座を追加するために現地へ行かないとならない(これは投資口座保有者は郵送で手続きできないのか確認したい)のに加え、取引手数料が高いのがネックだ。
しかし、今回の件でもわかるように1つの海外金融機関に資産を集中させると、そこが使えなくなったときのリスクが大きい。
従ってFirstradeにも口座を開こうと思うのだが、今回の措置は果たしてTD Ameritradeだけのことなのだろうかという懸念は残る。

つまり、今回のことで口座を閉鎖させられる特定の国(certain foreign countries)の投資家とはどこの国がそれに該当するのだろうか。
それについて検索して見つかったのが、thinkorswimというTD Ameritradeの一部門のウェブサイトなのだが、私の英文解釈が間違っていなければ、オーストラリア、オーストリア、フランス、ドイツ、香港、イタリア、日本、オランダ、サウジアラビアとシンガポールの居住者が今回の措置に該当しそうな感じである。(Brokerage services provided exclusively by TD Ameritrade, Inc. This is not an offer or solicitation for brokerage services, investment advisory services, or other products or services in any jurisdiction where we are not authorized to do business or where such offer or solicitation would be contrary to the securities laws or other local laws and regulations of that jurisdiction, including, but not limited to persons residing in Australia, Austria, France, Germany, Hong Kong, Italy, Japan, the Netherlands, Saudi Arabia, and Singapore.)
事実、2012年5月15日付のUSA TODAYでは、U.S. online brokerage options are limited for foreigners(米国のオンライン証券会社の選択肢は外国人にとって限定的である)として、フランス在住のコロンビア人が米国の証券会社に口座を開くことは困難であることが書かれている。
今後、ほかの米国証券もTD Ameritradeのような法令順守(compliance)を規定されると、同じようになりはしないだろうか。

Business Policy Impacting Your Account(あなたの口座に影響を及ぼす経営方針)
(TD Ameritrade Client Services September 18, 2012)
Dear Valued Client,(お得意様各位)

We would like to inform you about a new business policy that has been implemented and will impact your TD Ameritrade account ending in 0957.

私たちがすでに実施されている新しい経営方針、及び貴方の口座への影響についてお知らせしたいと思います。

Here is what you need to know:(貴方が知っておくべきこと)

A new business policy has been implemented that may impact your TD Ameritrade account ending in 0957. After careful consideration, we have made a business decision to no longer offer brokerage services to clients located in certain foreign countries. The current address we have on file for you indicates that you reside in one of these identified foreign countries.

貴方の口座に影響を与える新しい経営方針はすでに実施されております。熟慮の末、当社は特定の国に居住している顧客に対して証券業務を提供しない方針を取ることになりました。当社が把握している貴方の住所は、これらの国々の一つに居住していることを示しております。

Here is what this means for you:(これが意味するもの)

For now, we've had to limit your account to liquidating (closing) transactions only, meaning that you will not be able to purchase new securities or make deposits into the account. Any opening orders (orders to establish new positions) will be canceled. Once we confirm your address, one of two things can occur:

現時点で当社の業務は貴方の口座の清算(閉鎖)に限定しております。貴方は新しく株を買ったり口座に入金することはできません。新規注文は取り消されます。当社が貴方の住所を確認した場合、次のいずれかとなります。
  • If the current address we have on file for you is correct, we won't be able to maintain your account after October 30, 2012. You will need to take steps to close your account.

    当社が把握している現住所が正しい場合、当社は2012年10月30日以降、貴方の口座を維持することはできません。貴方は口座を閉鎖するために対処する必要があります。

  • If you no longer reside in the country currently listed on your account, this policy may not impact you. We may be able to restore full trading to the account and continue our business relationship.

    もし、貴方が自分自身の口座の登録住所となっている国に居住していないならば、この方針は貴方に影響しないこともあります。当社は、貴方の口座における取引を完全に可能な状態に戻し、私たちは従来通りの関係を継続することができる可能性があります。
Here is what you need to do by October 30, 2012:(2012年10月30日までにすべきこと)

Please take action as soon as possible so we can determine if we can continue to provide you with full brokerage services. Follow the appropriate steps below:

貴方に対して完全な証券業務の提供を継続できるか否かを左右するため、できるだけ早く行動を起こしてください。

Step 1: Verify your physical and mailing addresses on file.
Log in to your account at tdameritrade.com and click "My Profile" (under Home), then select the "Personal Information" tab to ensure our records correctly reflect your most current address.

貴方の実際の住所と書類の郵送先データを検証してください。TD Ameritradeの口座にログインし、トップページにあるプロフィールをクリックしてください。そして、個人情報タブを選択し、貴方の直近住所が反映されているか確認してください。
Step 2: Once you have verified your address information, please take the appropriate action below:

貴方が自分の住所を確認したら次の中から適切な行動を取ってください。
a. If the addresses currently listed on your account are not correct:

貴方の口座の登録住所が間違っていた場合
This business policy may not apply to you, and we may be able to continue to support your account. Please update your addresses online and call us as soon as possible at 800-669-3900, or at 800-368-3668 if you are calling from outside the United States.

この経営方針は貴方に適用されず、当社は貴方の口座を維持し続けることができるかもしれません。オンラインで住所を更新し、できるだけ早く800-669-3900へ電話してください。アメリカ国外からかける場合は800-368-3668になります。
b. If the addresses currently listed on your account are correct:

貴方の口座の登録住所が正しい場合
Unfortunately, this new business policy applies to you, and you will need to take action to close your account by October 30, 2012. You can accomplish this in one of two ways:

残念ながらこの新しい経営方針は貴方に適用されるため、2012年10月30日までに口座を閉鎖するための行動を取ってください。貴方は2つの方法のうちいずれかにより目的を達成できます。
Transfer Your Account to another firm: Open an account with the receiving firm, and then have that firm initiate the transfer.

別の証券会社に口座を移管:受け入れ側の証券会社に口座を開き、移管手続きを開始してください。

or(あるいは)

Liquidate Your Account: Sell all your securities, and request a check or wire transfer for the sale proceeds by logging in to your account and clicking "Deposit/Withdraw" (under Accounts).

口座の清算(閉鎖):すべての保有株を売却し、小切手を請求するか出金手続きをしてください。

Important(重要)

If you have not initiated the account transfer or liquidation process by October 30, 2012, we will need to liquidate your account for you. We will then mail a check for your account balance to your address of record.

もし、2012年10月30日までに貴方が口座の移管又は清算(閉鎖)手続きを開始してしない場合は、当社が貴方の口座を清算(閉鎖)することになります。そして、貴方の口座残高に応じて登録住所あてに小切手を郵送します。

We are here to help(当社の手助け)

We regret any inconvenience this situation may cause you, and we appreciate your understanding. If you have any questions, or if we can be of any assistance, please don't hesitate to contact us at 800-669-3900. We're available 24 hours a day, seven days a week. If you are calling from outside the United States, you can reach us at 800-368-3668.

当社はこのたびのことでご不便をおかけしたことをお詫びするとともに、ご理解をいただいたことを感謝します。もし、何かご質問があったり、当社で手助けできることがあれば遠慮なく、800-669-3900までお問い合わせください。当社は24時間体制でサポート致しております。アメリカ国外からのお問い合わせは800-368-3668へお願いします。

As always, we value you as a client. We hope to be able to continue to support your account and help you pursue your financial goals.

毎度のことですが当社は貴方をお客様として重視しています。当社は貴方の口座を維持し続けられること、貴方がご自身の経済的な目標を追求することを望んでおります。

Sincerely,

Tom Bradley
President, Retail Distribution
TD Ameritrade

9月25日(火)-HSBC Global High Yield Bond(毎月分配型)を買ってみた

今回の台湾・香港旅行HSBC香港のオーシャンセンター支店に行ったとき、日本語が話せるジョン万次郎ことジョン・ラウ氏(John Lau)が私に勧めたファンドが、表題にあるHSBC Global High Yield Bond(fund code: U62517 毎月分配型)だ。
このファンドのFact Sheetの組み入れ債券の格付けを見ると、5月に勧められて買ったAllianceBernstein - American Income Portfolio(fund code: U62407 毎月分配型、豪ドル建の年利回り約8%)に比べると、かなりリスキーな商品だ。
彼曰く、今年の6月20日に出したばかりのファンドだが、今後数年は値上がり益と配当金(豪ドル建の年利回り約9%)の両方が期待できると言う。
相手の言うがままに出たばかりのファンドを買うのはバカみたいだが、在職中(!?)なら多少の冒険もできるかと思って投資してみることにした。

そもそも私が今回、HSBC香港へ行った理由は、7月27日のコラム「8月から香港での人民(中国)元投資が非居住者でも可能に」で書いた人民(中国)元建の金ETF「恒生人民幣黄金ETF(Hang Seng RMB Gold ETF) (83168)」でも買ってみようと思ったからだ。
現在は、香港非居住者が人民元建の商品をオンラインで購入することはできないので、香港へ行ったときでないと投資できないからだ。
もっとも私が香港に渡航したときは、中国本土で反日デモが吹き荒れていた時期、国賊的(!?)な投資をするのもどうかと思ったが、念のためにジョンさんに聞いてみると、今は人民元建投資は妙味がないと言う。
彼が言うには、人民元の対米ドルレートは大きく下がることはないが、期待したほど儲からないだろうし、現時点で、人民元建投資は香港人の間ではあまり人気がないらしい。(だから非居住者の金を取り込もうとしているのか?)
株式相場も今の中国ではそれほど期待できないので、私が投資できるのはせいぜい人民元預金、それならほかの商品にした方がいいと言う。
結局のところ、私は人民(中国)元建の金ETF(83168)の購入を見送ることにした。

最後に、私は香港非居住者がクレジットカード(HSBC Advance Visa Platinum Card)を作るにはどうしたらいいか聞いてみた。
もちろん、新型キャッシュカードへの切替後(HSBC香港、新型キャッシュカード切替に伴い海外ATMサービスも変更)のことを考えてのことだ。
ジョンさん曰く、非居住者の場合は、原則として最低50,000香港ドル(約50万円)の定期預金を積まないといけないとのことだ。
しかし、クレジットカードの審査担当者がOKすればこの限りでないので、試しに申請してみないかと言う。
審査の結果は約2週間後、OKならばクレジットカードが送付され、ダメなら通知書が自宅に届くらしい。
果たしてどうなることやら・・・


9月23日(日)-香港の荷物預かり施設(left luggage facilities)を意外なところで発見

私はここ最近、台北から香港経由で同日にマカオに行くというシチュエーションが生じている。
2011年のゴールデンウイークのアジア旅行、そして今年の5月の香港・マカオ旅行のときだ。
いずれも香港國際機場(Hong Kong International Airport)からマカオへフェリー(Turbo Jet)で直行できれば何の問題もなかったのだが、携帯電話のSIMカードを買う必要があったり、HSBC香港に用事があったりして、香港を経由せざるを得なかったのだ。
もちろん、これらのときは着替えなどの入った大きなバッグも携行して目的地に向かったわけだが、どこかに預けるところがないのだろうか、と常々思っていた。
香港は他国と比べても相当に便利な都市なのだが、意外なことに荷物預かり施設(left luggage facilities)だけはまばらにしかないのだ。

ところが、今回の台湾・香港旅行で、HSBC香港のオーシャンセンター支店(海洋中心分行:九龍尖沙咀海港城海洋中心三階361-5號 Ocean Centre Branch: Shop 361-5, Level 3, Ocean Centre, Harbour City, Tsim Sha Tsui, Kowloon: tel 852-2233-3000)へ立ち寄ったとき、店舗の外へ出て、フト近くを見ると、コインロッカーがある。
営業時間は10時から22時、おそらくビルが開いている時間だけなのだろうが、ここなら尖沙咀(Tsim Sha Tsui)エリアにも中國客運碼頭(China Ferry Terminal)にも近いので立地条件としては抜群である。

私は今までエアポートエクスプレス(Airport Express)の香港(Hong Kong)・九龍(Kowkoon)両駅の荷物預かり所しか知らなかったので、これは大きな発見である。
今後はHSBC香港に行くときも本店よりはオーシャンセンター支店に行くことが多くなりそうなので、ここのロッカーを使う機会も出てくることだろう。
ちなみに、ほとんどどこにあるかわからない香港の荷物預かり所だが、About.comのWhere Can I Find Left Luggage Facilities and Lockers in Hong Kong?を見ると、紅磡站(Hung Hom Station)と港澳碼頭(Hong Kong Macau Ferry Terminal)、そして、中國客運碼頭(China Ferry Terminal)にもあるように書かれている。
私の探し方が悪かったのだろうか、双方のフェリーターミナルでそれらしきものを見たことがない。
今度マカオに行くときはフェリーの乗船の時間を遅らせて少し探検してみることにするか。

ハーバーシティ(海港城/Harbour City)
Harbour City Harbour City
廣東道(Canton Road)
HSBC Hong Kong Ocean Centre Branch Locker Service: Level 3, Ocean Centre, Harbour City
HSBC香港オーシャンセンター支店
(HSBC Hong Kong Ocean Centre Branch)
10時から22時までコインロッカーが使える
(オーシャンセンター3階)

9月20日(木)-香港のフリークエント・ビジター・eチャンネル(Frequent Visitor e-Channel)に登録

去る7月29日、「HKIAフリークエント・ビジター・カード(FVC)が廃止されeチャンネルに統合へ」というコラムを書いたとき、次の香港渡航の際には香港国際空港(Hong Kong International Airport)の到着ロビーにある登録オフィス(enrolment office)へ立ち寄って、フリークエント・ビジター・eチャンネル(Frequent Visitor e-Channel)の手続きをしようと思っていた。
その機会は案外と早く巡ってきた。
そう、私は今月の旅行で台湾だけでなく、香港にも行くことにしたからだ。
ただ、香港に夜遅く到着するフライトだと登録オフィスが閉まってしまう可能性があったため、昼間のうちに到着できるフライトを選択するようにした。
事実、今回の旅行で私が手続きした(入国審査場から見て)左側のオフィスは10時から18時までしかオープンしないと書かれてあった。(後でわかったことだが、もう一方の右側のオフィスは7時から23時までオープンしているので、日本から午後便で来ても安心だ。)

bar-code sticker affixed to my passport entry stamp on my passport

このeチャンネル登録オフィス(enrolment office)は、入国審査ブースを通った後、バゲージクレームに行く前のところにあるため、入国のときは従来通り、パスポートと出入国カードを提出して審査を受ける。
今回は6月のときと違って、フリークエント・ビジター・カード(HKIA Frequent Visitor Card)の所有者のブースの表示が点灯していたので、そこを通ってわずか5分程度で通関する。
一般のレーンだと通常、30分以上待たされるので、この違いは大きい。

入国審査が終わった後、登録オフィスでeチャンネルの申請をすることになるのだが、日本人の場合だと、概ね次の3つのいずれかに該当すれば、この申請をすることができる。

  1. 香港国際空港フリークエント・ビジター・カード(HKIA Frequent Visitor Card)の所有者
  2. eチャンネルプログラムに参加している航空会社(ANAJALなど)のマイレージプログラム(Frequent Flyer Program)の上級会員
  3. 登録申請前12ヶ月以内に3回以上、香港国際空港を経由して入国した人。つまり、過去1年間に2回の入国履歴があれば、3回目の入国直後に申請資格が生じる。

私の場合は、1に該当するので、パスポートとカードを出して、顔写真と、左右の人差し指の指紋を取られて手続きは完了した。
パスポートの裏面にバーコードシールを貼られて、今後はそれと人差し指の指紋認証で出入国手続きができるという。
さっそく帰国のときに試してみたが、eチャンネルを通じた出国手続きの場合、こちらには何も記録が残らないようだ。
ちなみに、ANAのウェブサイトによれば、一度申請が受理されれば、バーコードが添付されたパスポートの有効期限内までeチャンネルの利用が可能とのことだ。
あなたが、eチャンネルの有資格者であれば、香港へ行った際には是非ともこの申請をしておくといいだろう。


9月12日(水)-日本国債ベアETNは究極の日本国財政破綻対策

橘玲×ZAi ONLINE海外投資の歩き方というサイトがある。
ここでは橘玲氏の「日本人を待っていた浅い眠り-今から日本の国家破産に備える方法」といったコラムを読むことができるのだが、そのリスクヘッジとして米国市場に上場されている金融商品も紹介されている。
2011年11月9日に上場されたレバレッジ1倍のPowershares DB Inverse Japan Government Bond ETN (JGBS)と、レバレッジ3倍のPowershares DB 3x Inverse Japan Government Bond ETN (JGBD)の2つの日本国債ベアETNであるが、今のところ、日本の国債価格は安定的に推移しているし、世界の目が欧州危機に向いているので、出来高(volume)も大したことはない。

正直言ってどうなのだろう。
仮に日本のような経済大国が財政破綻するようなことがあれば、リーマンショックの比ではなく、世界大恐慌以上のカオスに巻き込まれることになるだろう。
そのような中では世界のどこに投資をしていようが、無事では済まないだろうし、世界的な大銀行でさえ潰れることになりかねない。
そうなる前に、米国債を大量に保有する日本の財政破綻を恐れたアメリカが、IMFなどの国際機関を使って日本政府を事実上の管理下に置き、最悪の状況を回避しようとすることは十分考えられることだ。
そう考えると案外と日本は持ちこたえられるのではないかという予測もできる。

ところで、私が今でも思い出すのは、BRICs諸国が飛ぶ鳥を落とす勢いだった2007年11月、そのときに上場されたProShares UltraShort FTSE China 25 (FXP)という中国株のベアETFだ。
当時、私は中国株バブルの崩壊を予測し、Bear Market Central.comにある銘柄や、プットワラントなど、ベア型の商品をいろいろ試していたので、よく覚えているのだ。
そして、FXPの上場から1年も経たないうちにリーマンショックで世界中の株式市場は暴落した。
このときの不気味な歴史の再現があるとすれば、1年以内に実施される総選挙のあたりがターゲットになるだろうか。
今の情勢では過半数を制する政党がなく、政府が全く機能しなくなったときに日本国債が売られるというシナリオも成り立つからだ。


9月10日(月)-HSBC香港の毎月分配型ファンド買い増し

先月、私はHSBC香港の投資口座を使ってToward a dream-come-true「経済的自由への扉は開かれた」で紹介したAllianceBernstein - American Income Portfolio(fund code: U62407 毎月分配型、豪ドル建の年利回り約8%)の買い増しをした。
今のところ原資は塩漬けになっていたファンドや株式の売却によって賄っているが、今後はダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の分配金の活用もしていこうと思っている。
日本からHSBC香港へ送金するにあたって最も良い方法は日本円のまま送金して、HSBC香港のインターネットバンキングツールの1つである24-Hour Currency Exchange Serviceを利用して両替することだが、私が持っているシティバンクの口座では、原則として日本円の海外送金登録ができないことになっている。
従って、シティバンクの口座から送金する場合は、あらかじめ日本でオーストラリアドルに換金してから香港へ送金することになる。
そこで、私はHSBC香港のカスタマーサービスにコルレス銀行(correspondent bank:外国送金する際にその通貨の中継地点となる銀行)の問い合わせをしてみた。
回答は以下の通りだが、参考までにシティバンクのHSBC香港宛オーストラリアドルの海外送金登録フォームをお見せしよう。
これは私が実際に海外送金登録したときに使ったものだが、備考欄のFurther Credit toの後は自分の氏名を英字で、account No.はHSBC香港の口座番号を記入すればよい。

Re: Comment/Enquiry on Other Services
Thank you for your e-mail regarding our SWIFT code and correspondent banks' information for receiving incoming Telegraphic Transfer (TT) in AUD and JPY.

I would like to inform you that our SWIFT code is HSBCHKHHHKH. To receive TT from an overseas bank to your account with HSBC Hong Kong, please also provide the sending bank with the information below.

- Our Bank name: HSBC Hong Kong
- The address of our Hong Kong Office: 1 Queen's Road Central, Hong Kong
- Your account number
- Your account name

Please also instruct the sending bank to send us their payment instruction by SWIFT MT103 with full payment details and reimbursement instruction.

Moreover, our correspondent banks' information for TT in AUD and JPY are listed below.

AUD
HSBC Bank Australia Limited, Melbourne
SWIFT: HKBA AU2S MEL
Our AUD Account Number: 001-795053-041

JPY
The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited Tokyo
SWIFT: HSBC JPJT
Our JPY Account Number: 009-105461-091

You can view the above information from the 'Customer Information Sheet for Inward Payments to Hong Kong' by following the steps below.

- Click the 'My HSBC' tab
- Click 'Customer Care' on the left navigation menu
- Click 'Download Forms and Documents' on the left navigation menu

We will collect a service fee of HK$60 for each incoming TT for the credit to an HSBC account.

If you have any other questions, please call our HSBC Advance Hotline on +852 2748 8333.

Yours sincerely

Customer Communication Officer
Retail Banking and Wealth Management

そして、HSBC香港の口座に無事に送金されたらファンドの買付をするわけだが、Fact Sheetの2ページ目のFund Profileにあるように、HSBCにおける最低購入金額は、通常の買付の場合、最低1,500オーストラリアドル(約12万円)からとなる。(monthly investment planの場合は1,000オーストラリアドル以上で可能)
私は6ページ目の基準が適用になるとばかり思っていたので、1,000オーストラリアドル(約8万円)の注文が何度やっても約定せず、業を煮やしてカスタマーサービスにメールしたらそのような回答だったわけだ。
最初の買い増しのときは、ジョン万次郎ことジョン・ラウ氏(John Lau)にコンタクトしたら彼が発注してくれたので、余計にわけがわからなくなったのだ。
ちなみに、このファンドは現時点ではオーストラリアドル建のものが最も配当利回りがいいが、将来的にはどうなるかわからない。
違う通貨のファンドの配当利回りが良くなった場合は乗り換えを検討することになるのだが、異なる通貨の間のスイッチングはできず、一旦売却して、買い直しとなるそうだ。(If you wish to perform switching between two unit trusts in Class A, they are required to be same currency and under the same fund house.)
このあたりが、今ひとつと言えなくもない。

Re: Investment Services
Thank you for your e-mail regarding the minimum investment amount for investing 'AllianceBernstein-American Income Portfolio' (AT-AUD Hedged-MDIST Cash) (Fund code: U62407).

According to page 2 of the fund fact sheet (under '4 Fund Portfolio'), the minimum investment amount for investing the 'AllianceBernstein-American Income Portfolio (Code: U62407) via HSBC is AUD1,500. This minimum investment amount applies to each subscription order placed via our Internet banking service.

If you would like to make further investment for AUD 1,000 on this fund, please contact Mr John Lau. He will be pleased to arrange this for you.

If you have any other questions, please call our HSBC Advance Hotline on [852] 2748 8333.

Yours sincerely

Customer Communication Officer
Retail Banking and Wealth Management

また、このファンドの配当金を自動的に再投資(monthly investment plan)に回そうとした場合は、投資元本が150,000オーストラリアドル(約1,200万円)ほど必要になる。
これはさすがにキツイので、20代から40代前半くらいの人であれば、ファンドの配当金を原資(オーストラリアドルを米ドルなどに換金する必要あり)にしてスタンダードライフ社(Standard Life)の積立型ファンドなどを考えてみてはいかがだろうか。
もっともこの商品に関しては私が投資を実践しているものではないので、詳しいことはProactive Asset Managementの福永さんにでも聞いてみるといいだろう。
この方法だと、日本のクレジットカード決済で積立をする場合に比べて、手数料の節約になるし、積立期間中の円安のリスクも低減されるだろう。
とりあえず、私は同じファンドの買い増しをすることにした。
積立期間が15年以上が望ましいとされるファンドを契約するには引退までの残年数があまりにも少なすぎるからだ。


9月7日(金)-ダイナースクラブカード(Diners Club Card)のモニターに登録してみた

先月末までの申込者限定で、ダイナースクラブカード(Diners Club Card)のモニターになると、年会費(15,750円)が2年間無料になるというキャンペーンをやっていたので申し込んでみた。
モニターとしての義務は、2年間に4回(2012年12月、2013年3月、2013年6月、2013年9月)のアンケートに回答することだ。
とりあえず3ヶ月に1度はどこかでカードを使わないとアンケートを書けないと思い、今月の海外旅行で使うホテルをagoda.jpで予約したのだが、あいにくと決済カードの選択肢にない。
ダイナースクラブカードと言えば、かなりグレードの高いカードというイメージがあるので、格安ホテルの予約サイトなどでは使えないのだろうか。
私がこのカードに申し込みしようとしたきっかけは、無料で国内外の空港ラウンジが使えることなのだが、それが良かった、という感想を毎回書くわけにはいくまい。

いつもは航空会社のマイレージプログラムと提携したクレジットカード(デルタ スカイマイル・シティ ゴールドVISAカード又はUnitedマイレージプラス・セゾンカード)を使うので、あまり気にしたことはないのだが、ダイナースクラブカードが使えるところが東南アジアではどの程度あっただろうか。
まあ、気にするほどのこともないだろうが、今回の旅行では免税店か土産物屋で使ってみることにするか。
それともマカオのカジノで使えるか。
ちなみに、ダイナースクラブカードもデルタ航空のマイレージプログラムと提携(デルタ スカイマイル・ダイナースクラブカード)しているので、デルタ スカイマイル・シティ ゴールドVISAカードの年会費が上がる2014年1月までにはどちらかを解約ということになるだろう。
それまでの間、使い勝手を比べてみることにするか。


9月2日(日)-中高年公務員の処遇を議論するより副業規制を緩和せよ

先月25日、京都府警高速隊の巡査部長だった男性が、地方公務員法で禁じられている無許可兼業をしていたことで懲戒処分を受け、本人は依願退職したという記事が掲載されていた。
この公務員の兼業規制は、国家公務員については、法第103条(私企業からの隔離)、第104条(他の事業又は事務の関与制限)、人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)の運用について、で規定され、 地方公務員については、法第38条(営利企業等の従事制限)に規定があるのだが、これは公務員が特定企業と癒着するといった職務上の地位や権限を利用して甘い汁を吸うことを防止しようというものだ。
厳密に言えば、彼が報酬を得て事務に従事していたと取れるかもしれないが、私に言わせれば、自らの趣味と才覚を生かして一時的な謝礼をもらっていたに過ぎない。
それを自ら退職するように仕向けた(と思われる)のはどうなのだろうか。
彼が罰せられるくらいなら年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に天下って公的年金資産に大穴を開け続けているヤツを罰しないのかと言いたい。(俺流ヘッジファンド運用報告書-GPIFの新興国株投資の裏に天下り利権あり!

私が思うに、これからは公務員といえども終身雇用であることを当てにせず、いざというときには自分の才能を発揮して稼ぐくらいの気概があった方がいい。
そういった意味でも職務上の地位や権限に関係ないようなところでは副業規制を緩和すべきだと思う。
具体的には、ITを使った週末起業などは許可するぐらいの規制緩和をしてもいいだろう。
自分たちがそういったスモールビジネスをやってみて何でこんなところに古臭い規制があるのか、と思ったらそれを変える原動力になることも期待できる。

公務員がコスト意識がないとかビジネス感覚がない、とか言われるが、体得する機会がないのだから、そんなものは当たり前の話だ。
今のままでは、公務員が報酬を得る手段が地位にしがみつく以外にないのだから、いくら中高年公務員を早く辞めさせようとかいう議論をしても全く中身がないものになる。
民間企業の中高年サラリーマンが失業した後、収入が途絶えて、最悪の場合、自殺しているという悲劇の原点がどこにあるのか考えれば自ずと答えは出るだろう。
できれば、民間企業と官公庁が本人の能力次第で行き来できるシステムができれば望ましいのだが、官民ともに世界でも稀な新卒至上主義を貫いている現状では、そんなものは私が生きている間にすらできるかわからない。

ところで、海釣り名人が退職した(させられた?)ことが記事になるように京都府警が発表したということは、公務員全般に対して一罰百戒としているように思われる。
しかし、公務員の給与水準は、今後も日本経済の凋落に合わせるようにさらに下がり続けることは想像に難くない。
そのような中で公務員の副業規制についてまともに議論しなければ、十数年後には日本の公務員が、今の発展途上国のように平職員までが袖の下を要求することになるかもしれない。
将来、日本の役所でそのような不正が横行すれば、国民にとっても悲劇である。
今でこそ、市役所の窓口職員や交通警官が袖の下を要求するなんてことにはなっていないが、霞ヶ関の幹部官僚たちの醜い天下りは形を変えた袖の下の要求と言えなくもない。

警官、釣り専門誌に記事書き報酬得る・・・依願退職
(2012.8.25 読売新聞)
京都府警高速隊の男性の元巡査部長(40)が、在職当時の2006年~今年7月、複数の釣り専門誌で記事を執筆し、計約30万円の原稿料を得たほか、釣り道具会社7社から、記事で紹介した釣りざおなど約150点の無償提供を受けていたことがわかった。
府警監察官室は、地方公務員法で禁じられている無許可兼業にあたるとして、今月9日付で本部長訓戒とし、元巡査部長は依願退職した。
同室によると、元巡査部長は「海釣り名人」として評判だったといい、釣り仲間が専門誌に紹介。
原稿料をもらい、実名で釣りざおやルアーなどの感想や釣果に関する約30本の記事を執筆した。
民放テレビの釣り専門番組にも数回出演しており、上司が偶然見つけ、発覚した。
専門誌、番組とも警察官の肩書は伏せていた。

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