ユーロのトラベラーズチェック(TC)登場

9/2(Sun) 東京(成田) 12:30-アリタリア航空(AZ)789-18:00 ミラノ(マルペンサ)
宿泊先 Cristallo / \4,800 (86,000L=EUR44.42) per night
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club venere (英語) アップルワールド JHCホテル (日本語)]
諸費用 空港リムジン: 8,000L(EUR4.13)=\450
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嬉しいことにアリタリア航空もWorld Perks(Northwest Airlinesの飛行マイル数の加算による無料航空券サービス制度)のマイル換算対象となるようだ。
今まで欧州旅行のときはできるだけKLM航空を使えるような日程を組むのだが、今回の目的地であるマルタはKLMのフライトがないので、そうするわけにはいかない。
かといってマイル換算だけを目的として第3国経由でマルタへ飛ぶのは金がもったいないし、そうしている時間も無駄だ。
従って南欧方面に強いアリタリアがマイル加算の対象となったことは大きなアドバンテージと言えよう。

そして、2002年1月のユーロ通貨の登場に先立ってトラベラーズチェック(TC)だけはユーロ建てのものが販売された。
もちろんそれを2001年12月までにイタリアで両替するときは旧通貨のリラ(EUR1=1,936.27Lの公定レート)で交換されることになる。
しかし、ユーロという通貨が一般の人には不慣れなこともあるが、空港の両替所のスタッフも換算表などと首っ引きでやっていたりして、こっちも再確認しておかないと間違えられる可能性もありそうだ。
この様子だと外為のカウンターのある市中銀行ならともかく、街の両替商などでは危なくて両替しない方がよさそうだ。

マルペンサ空港(Milano Malpensa)からミラノ市内まではマルペンサ・エクスプレス(Malpensa Express)を使うかリムジンバスを使って行くのだが、私の取ったホテルはセントラル駅(Centrale F.S.)の近くだったので、バスの方が安いし便利だったのだ。
列車で行くとカドルナ(Cadorna F.N.)駅で下車し、メトロ(A.T.M. Metropolitane/Metropolitan Railways)のLine 2 - green (Linea 2 - verde)に乗り換えないといけないので初めての場合はできるだけ乗り換えは少ない方がいいと思ったからだ。

それに結果的に I さんという1人旅の女性と車内で隣合わせになったので、余計によかったのかもしれないけど・・・
その後、彼女とは散歩していてセントラル駅構内の薬局で鉢合わせし、近くの"Giglio Rosso"というレストランで夕食を一緒に食べたのだが、何と初日から風邪気味で寒気がすると言う。
彼女は明日マルタ行きのためのトランジットだということらしいが、マルタで病気というと、私の2年前の悪夢を思い出すね〜
でもそれが吉となって私はマルタでホームステイすることになるのだから世の中はわからないものだ。
ちなみにこのレストランは日本語メニューがあって、私は一瞬やられた?かと思ったが、ここは美味しかった。
ようやく過去の悪魔のジンクス(一部のアジア地域以外で日本語メニューがあるところは不味くて高いので入るべからず)がなくなっていくようだ。

ちなみに私の泊まったホテルはサッカー(AC Milan)やオペラのチケットをフロントを手配してくれる。
いきなりスタジアムに行って騙されたりボラレたりするリスクを冒すより、フロントで手配してもらった方がいいだろう。
英語も通じるしね。

まだまだ勉強が足らないかな?

9/3(Mon) ミラノ(セントラル) 11:05-(FS/IC615)-13:26 パドバ
パドバ市内観光
宿泊先 Arcella / 120,000L (EUR61.97=\6,720) per night
諸費用 IC Train / ミラノ-パドバ: 2等 34,400L(EUR17.77)=\1,960
関連サイト 欧州総合リンク イタリア ミラノとその周辺 ベニスとその周辺
ベニスの写真館

ミラノの銀行に入ったのは今回が初めてではない。
前回は1986年2月、今から15年前に欧州旅行に来たときに列車の乗り継ぎ時間の合間に下りて両替をしたときだが、このときも二重ドアに武装ガードマンと、日本では考えられない厳重さにカルチャーショックを受けたものだが(もっとも今なら日本の銀行警備のあまりの能天気ぶりを嘆くだろうが)、今回はさらに入り口が狭くて大きなバックパックを持って入ることができないような構造になっていることに驚いた。
おそらく大きなバッグだとその中に大型の武器を隠せるというリスクを感じているのかもしれないが、それにしても他の欧州の都市にもないほどの厳重さだ。
仕方ないので、駅まで一旦行って手荷物預かりでバックパックを預けてから銀行へ両替しに行くことにした。
中央駅構内でも両替所はあったが、ユーロのトラベラーズチェックが両替できるかわからなかったし、ミラノは異常なまでに金融機関が安全に神経質になっているのに、誰が見てるかわからない場所で多額の現金を両替するほど私は自信家ではなかった。

ミラノから乗った列車内で私の周囲ではフィンランド人のエンジニアとアメリカの退役軍人の人を中心に話の輪ができていた。
しかし悲しいことに私の語学力はネイティブの話す英語についていけるものではなかった。
もう1人、イタリア人がいたが彼の相手はフィンランド人だったし、アメリカ人もイタリアに住んでいるとかで日常英会話には困らないようだった。
元アメリカ軍人は沖縄にいたということで、日本人に多少の親しみがあるらしく、私にも気をつかってときおり話かけてくれたが、いつまでたっても英語が上達しない自分がふがいなかった。
どうやら彼らはイタリアに住んでいるらしいので、パドバの近くにあるAbano Termeという温泉保養地のことを聞いてみたが、誰も知らないようだった。
ホームページのコピーを渡してみたが、みんな「何で夏に温泉に行くのだ?」と聞いてびっくりしているようだった。
まあ、温泉と聞いて行ってみたいと思うのは世界でも日本人だけかもしれないね。

パドバに到着した私は、さっそく駅前の観光案内所に行ってみる。
目の前が地元のバス乗り場になっているが、もちろん私にはそれらがどこに行くかもわからない。
通常ならベニスに観光しに行くならベニスに泊まればよかったのだが、ガイドブックによれば、パドバも風情がある街だし、ベニスに泊まるより安く泊まれると書いてあったが、私はパドバに泊まった場合にベニスまでの往復の旅費がかかることをすっかり忘れていたのだ。
確かにユーレイルパスや、トレンイタリアパス(イタリア国内旅行用)を使うなら、宿が安くすむというのはメリットだが、往復の旅費がかかる私は、時間を損するだけデメリットの方が大きかったのだ。
おまけにパドバの町中のホテルは通りから見るとどこにあるかわかりずらく、ようやく見つけても満杯だと言われて、こんなことなら最初からインターネットでベニスのホテルを予約しておくべきだった、と後悔した。
結局、さんざん町中を大荷物を持って歩いたあげく、駅前のホテルにしたのだから何を言わんやで、多少の金を惜しんで時間を無駄にするのはバカみたいだと言えよう。

イタリアといえば食の国、やはり昼食といえどもおろそかにできない。
ってことで駅前の小綺麗なレストラン"Cafe la fontaine"に入ってみる。
ツーリストメニューということで、パスタとカツレツにサラダで16,000L(EUR8.26=\900)、当然のごとくビールとカプチーノも付けて合計22,500L(EUR11.62=\1,260)だ。
日本のカフェなるところで、スパゲッティなど頼めば不味くて食えないことが多いが、さすがはイタリア、そんなことはなかった。


Padua Statue of Gattamelata
パドバの運河 ガッタメラータ騎馬像
The Basilica of St. Anthony The Basilica of St. Anthony
サンタントニオ教会(Basilica di Sant'Antonio)

食事を終えて市内観光へと向かう。
この町の見どころ1つであるサンタントニオ教会(Basilica di Sant'Antonio)へぶらぶらと歩いて行く。
途中にいくつもの広場があり、カフェで地元の人たちが佇んでいる。
大荷物を持ってホテル探しをしていたときには気づかなかったこの町の良さが次第にわかってくる。
中へ入っていくとちょうどミサをやってる時間だったらしくパイプオルガンの音色が聞こえてくる。
私が欧州の教会で好きなものの1つはこのパイプオルガンで、この音色が聞こえてくると、欧州の教会にいることが実感できるのである。

本当なら観光もこれからが本番というのだろうが、私は昼下がりの暑さで教会の目の前にあったカフェでビールのジョッキを一気飲み、すっかりいい気分になってしまった。
こうして町をぶらぶらしているうちにすっかり疲れた私はホテルへと戻る。
シャワーを浴びてからいそいそとレストランで食事をしようと駅前に行ってみるが、何と宵っ張りの欧州の都市のくせに店が軒並み閉まっている。
ガイドブックにあった「大学者の町」というのは嘘なのか?
それとももっと中心街に行かないとダメだったのか?

すっかり歩く気などなくしていた私は駅前のピザ屋でテークアウトすることにした。
そこでせっかくだから2種類のピザを食べてみようと欲張ったのが間違いだった。
量が多すぎるのだ。おまけにビールまでたくさん買い込んだからたまらない。
捨てるのはもったいないからホテルの親父に声をかけてお裾分けした。
こっちはイタリア語なぞわからないし、向こうは英語がわからない。
でも何とか通じるものだ。
彼らも食事がまだだったのか快くもらってくれただけでなく、お返しにビールをくれた。
これでお互いに会話ができるともっとよかったんだけどね。

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