100万ドルの夜景

11/24(Mon)

この日はホテルをチェックアウトして、そのまま香港をぶらぶら、深夜発のフライトで日本へ帰る予定だ。
普通なら荷物をホテルに預けて出かけるのだが、香港はエアーポートエクスプレスの駅で搭乗便のチェックイン(Free In-town Check-in Service)ができるようになっているので、それを使わない手はない。
おまけに、私の泊まっているホテルのそばにある九龍皇悅酒店(Empire Hotel Kowloon)にK5番のフリーシャトル(Free Airport Express Shuttle Bus Service)が止まるのだからなおさらである。

九龍(Kowloon)駅でチェックインを済ませた私は昼食までに時間があったので、HSBC香港の本店へ寄ってみる。
前回の欧州旅行で使い残したユーロとスイスフランが円高で目減りしたので、そのまま外貨普通預金(Foreign Currency Savings Account)として預けようという魂胆である。
10時頃に銀行へ到着すると、フロアには見慣れた面々が揃っている。
どうやら彼らは今回の香港旅行でHSBC香港の口座を開設しようと考えていたらしい。
日経マネーの坂崎さんまでが来ているところをみると、この模様も記事になるのだろうか。

昼食はmixiで知り合った香港在住の大くーにゃんさんと、飲茶が食べたいと言っていたPharmさんと3人である。
大くーにゃんさん曰く、混み始める前に食べようということで、11時30分に油麻地(Yau Ma Tei)にある花園酒家(Garden Restaurant)に集合とした。
広東語が得意な彼女の主導で注文は滞りなく進み、旅話をしながらいつのまにか時間がたっている。
今回の旅行では相当飲み食いしているので、帰国後の財布と体重が心配の種だ。
ちなみに、彼女は香港人に日本語を教えるのが仕事のようだが、最近では日本人にも教えたいくらい酷い言葉使いの人が多いと言う。
まあ、最近はボキャブラリーに乏しい会話を良く耳にするかもしれないが、海外へ来てまでそれではどうやってコミュニケーションするのだろうか。

Garden Restaurant Garden Restaurant
Garden Restaurant Hong Kong's Lucky Charm
花園酒家(Garden Restaurant)で飲茶

昼食を終えて私たち2人は大くーにゃんさんに玉器市場(Jade Market)を案内してもらう。
目的は2005年12月の香港旅行で買った「招財進寶」と書かれた香港のラッキーコインを買うためだ。
夜なら迷わず廟街(Temple Street)へ行くのだが、どこに売っているのだろうかと彼女に相談したら、とりあえず行ってみようと玉器市場(Jade Market)に行ってみたのだ。
もちろん、Pharmさんもこのコインを買ったので、これで2人とも来年の投資の成績は今年よりはよくなることだろう。(笑)

Repulse Bay Repulse Bay
Repulse Bay Repulse Bay
淺水灣(Repulse Bay)
   
Stanley Market Stanley Market
Stanley Market  
赤柱市場(Stanley Market)

大くーにゃんさんやPharmさんと別れて私は午後は1人で観光することになった。
夕食はアンチ・チャーニーズさんとジャンク債さんと一緒に取ることにしているので、正味3時間程度のフリータイムだ。
こんなとき足つぼマッサージを2時間程度するのがいいのだが、せっかくの好天だったので、バスで赤柱市場(Stanley Market)まで行ってみることにした。
ここへ行くには中環(Central)にある交易廣場(Exchange Square)からCity Busの6番か260番に乗るといい。
これらのバスは途中で淺水灣(Repulse Bay)にも寄るので5月から9月頃までなら海水浴も楽しめる。
ちょうどこの日は砂浜の気温が30度にも達するポカポカ陽気で11月というのに海に入っている人もいた。
また、日本でいう海の家がオープンしていたり、赤柱(Stanley)では、西洋人の子供がまるで海水浴に来ているような格好で歩いていたりと、ジャケットを着て革靴を履いて歩いている私の方が場違いに思えた。
ただ、私的には海水浴をしたいなら離島へ行った方が水が綺麗だと思う。

ハーバークルーズ(Star Ferry's Harbour Tour)
Star Ferry's Harbour Tour Star Ferry's Harbour Tour
Star Ferry's Harbour Tour Star Ferry's Harbour Tour
Star Ferry's Harbour Tour Star Ferry's Harbour Tour
Star Ferry's Harbour Tour Star Ferry's Harbour Tour
Star Ferry's Harbour Tour

赤柱市場(Stanley Market)で土産物を買った私は中環(Caentral)行きのバスで帰ることにする。
逆ルートの14番(MTRの西灣河/Sai Wan Ho行き)があれば香港島を一周する形になるので、乗ってみたいと思ったが、如何せん本数が少ない。
結局、途中の中環(Caentral)行きのバスを途中の金鐘(Admiralty)で降り、MTRに乗って尖沙咀(Tsim Sha Tsui)へ戻る。
いつもの待ち合わせ場所であるチョンキン・マンション前に行くと、アンチ・チャイニーズさんやジャンク債さんのほかに、今回のオフ会の幹事の面々が顔を揃えていた。
彼らは石田さんや香港側の世話役をやってくれたチャイナワールドセクレタリーの上園さんと締めの食事会をするという。
一方の私たちは3人で天星小輪(Star Ferry)乗り場の近くにある金島燕窩潮州酒樓(Golden Island Bird's Nest Chiu Chau Restaurant)へ行く。
ここは、アンチャイさんが「邱永漢先生の手帳にも出ていた潮州料理の店」ということで、是非行ってみたいと言う。
ちなみに、潮州料理はフカヒレやツバメの巣が看板料理というが、そんなに高いもの食べたのか記憶が定かでない。(笑)
料理は美味しかったが、それよりも「カシマ」というビールがウェイターの言うような中国のビールでなく、嘉士伯(Carlsberg)が出てきたので皆で大笑いした思い出ばかりが強く残った。

食事が終わり、スターフェリークルーズのチケット売り場前を通ると、9時5分発の便のチケットを販売していた。
1人100香港ドル(1,230円)で約1時間の湾内クルーズが楽しめるので、すかさず、彼らに乗りたいかと聞くとyesの返事だ。
そこで、チケットを買おうとすると米ドルのキャッシュを握り締めてチケットを買おうとしている1人のご婦人、それでは買えないから両替してきて、というスタッフ。
出航時間が迫っているのに何やっているんだ、と思いきや、かのご婦人が米ドルを両替してくれと、メキシコに明日帰るからこの船に乗りたいのだ、と私に言う。
彼女が握り締めている20USドル札は約150香港ドルになるので、両替してあげると、彼女は20USドル札をもう1枚出すではないか。
まさか偽ドル詐欺じゃ?とか思ったら母娘の旅だったらしく、2人で乗るには150香港ドルでは足らないのだ。
そこで、合計で300香港ドルを渡し、私たちと同じクルーズ船に乗ることができると、何度もお礼を言ってきた。
チケット売り場で渡されたタイムテーブルを見ると、私たちの乗ったクルーズ船がこの日の最終だったようで、何だかとてもいいことをしたように思えた。
一方の夜景の方もとても綺麗で、彼らも感激してくれたので、たいしたことをしてないのだが、清清しい気持ちになった。
クルーズが終わり、彼らは廟街(Temple Street)へ、私は深夜のフライトのために空港へ向かうバスに乗った。
「1ヵ月分の酒を4日間」で飲み干したというのが決して大げさではなかったワールドインベスターズの香港オフ、まるで修学旅行のような雰囲気の旅路はもうすぐ終わろうとしている。


<エピローグ>もしタイ旅行を兼ねていたならば

タイ:ソムチャイ政権、有効策打ち出せず 空港閉鎖
(2008.11.26 毎日新聞)
【バンコク藤田悟】タイの反政府団体「民主市民連合(PAD: People's Alliance for Democracy)」は25日、首都の国際空港封鎖にまで行動をエスカレートさせた。
しかし、先月の警官隊とデモ隊の衝突で死傷者を出したことが批判を浴びたソムチャイ(Somchai Wongsawat)政権は、流血事態の再発を恐れて明確な対応を打ち出しあぐね、混乱拡大につながった。
市民連合は25日、閣議が予定されていた国軍本部にデモ隊を動員し、閣議開催を阻止した。
夕方には数千人のデモ隊を国際空港に動員し、「首相の無条件辞任」を要求した。
市民連合は、3カ月にわたって占拠している首相府と、臨時首相府が置かれるドンムアン旧国際空港でも政権打倒を唱えて座り込み集会を続けている。
25日夕には同空港近くで、武装した市民連合の警備員が政権支持者に銃を発砲して11人が負傷する事件が発生し、市民同士の衝突の懸念も強まっている。
市民連合は混乱を拡大することで軍の介入を誘発する戦術とみられるが、アヌポン陸軍司令官は25日、「クーデターは事態解決にならない」と明言した。
政権側には、先月7日に国会を封鎖した市民連合のデモ隊に対し、警官隊が大量の催涙弾を発射して死傷者を出した苦い経験がある。
このため、24日から過激化したデモに対しても、事実上容認する姿勢を取ってきた。

英文サイト:Thai Nation - Suvarnabhumi Closed

帰国後、タイのバンコクの空港が閉鎖されたというニュースを見て、今年は秋から冬にかけて仕事が繁忙期を迎えることになったことがよかったのかもしれない。
なぜなら、いつもの私なら香港オフにつなげて前後のどちらかに東南アジア旅行をセットするのが通例となっていたからだ。
もちろん、どこへ行くにもハブ空港はバンコク、もし、今年も休みが取れていたなら連日のオフが終わった24日にバンコクへ飛んでいたことだろう。
もし、そうなったら予定に反して足止めを食っていた可能性もあるわけで、そういった意味では仕事が忙しくなっていたのは、不幸中の幸いと言えるだろう。
ちなみに、この間、私の友人のKayさんがバンコク旅行に来ていて足止めを食っていたようで、本当に大変な思いをしたようだ。
何はともあれ、彼女も無事にシンガポールに帰国できて良かったと思う。

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