12/24(Wed) |
2008年の年末・年始休暇は12月27日(土)から1月4日(日)まで休暇を取らなくても9連休という日並びの良さであった。
しかし、私は仕事の関係で大晦日に出勤が予定されていて、その前後のどちらかに休暇を取って海外旅行をしようという計画を立てるわけにはいかなかった。
元より年末年始は仕事の追い込みで忙しいだろうと予想されていたので、いずれにしろピーク運賃が課せられる時期に海外旅行の予定を入れることはしなかっただろう。
ところが、年末も押し迫った12月中旬、仕事が予想外に順調にいったので2~3日程度なら休暇が取れるような雰囲気になった。
カレンダーを見ると12月24日から26日までを休むと、大晦日の前に帰国したとしても最大8連休、しかし、そのときの私にはそこで遠出する費用を捻出する余力はなかった。
そこで考えたのがワールドパークスのマイレージを使った特典旅行だが、人気のバンコクは特典で獲得できる座席自体がなく、台北やソウル、シンガポールもパークセーバー(Perk Saver)という最低限のマイル数(往復20,000マイル)で行ける座席に空席はなかった。
もっともパークパス(Perk Pass/往復40,000マイル)を使えば行けたのだが、そこまでして行こうという気にはならなかった。
しかし、中国(北京・上海)へ飛ぶフライトだけは違った。
12月24日と25日発であれば何と最低限のマイルで往復できる状況であった。
最初はパックツアーで行こうと思っていた上海、ホテルだけ予約すればいいのであれば、個人旅行でやってみようと思った。
フライトが夜なので、ホテルはエアーポートバスのターミナルに近いHoliday Inn Shanghai Downtown(1泊493.35元=6,500円)にした。
こうして私の上海旅行は始まった。
フライトの予約からわずか10日後、私は上海の浦东国际机场(Pudong Intarnational Airport)に降り立った。
ここからホテルの近くにある上海駅(上海火车站)まではエアーポートバス5号線(机场五线:22元=290円:7時05分から23時05分まで15分毎)で行くことができる。
ちなみに、エアーポートバスのリストは、英語版はChina Airline Travel - Airport Guide- Pudong Airport Busで、中国語版は中国订房联盟-机场班车で見ることができる。
到着ロビーからバス乗り場まで少し歩くが、その間に白タクの客引きがしつこく声をかけてくるが彼らは無視するに限る。
料金は前払いでなく、車中で車掌が立っている人をかきわけてチケットを売りに来る。
そんなことをするくらいならバスターミナルの中にブーズを設ければいいのに、と思うが、そういうところは考え方が遅れているのだろうか。
上海駅(上海火车站)でバスを降りると、ここでもホテルの客引きがやってきた。
リーマンショック後の世界金融恐慌のあおりを食って上海のホテルは客が激減しているのだろうか。
それともそんなことは関係なくいつもここには客引きがいるのだろうか。
12/25(Thu) |
私の泊まったホテルは朝食付きでないので、上海駅(上海火车站)の周辺の店で取ることにした。
ここには、チェーン店の加州牛肉面大王(Calfolnia Beef Noodle King)もあり、麺類がだいたい15元(200円)、飲み物が5元(70円)程度だが、メニューはすべてが中国語なので筆談と会話集の絵でもってオーダーをする。
麺もスープもなかなか美味しいし、何より安いので店内は適度に混んでいるが、回転が早いのでそれほどストレスにはならない。
結局、ここが一番便利だったので、上海滞在中はずっとこの店で朝食を取ることになった。
上海駅(上海火车站)から外灘(外滩/Wai Tan/The Bund)へ行くには、上海地铁(Shanghai Metro)の1号線に乗って人民広場駅(人民广场站/People's Square)へ、そこで2号線に乗り換えて南京東路駅(南京东路站/Nanjing Road
East)へ、そこから黄浦江(Huangpu River)の方へ10分ほど歩けばいい。
地下鉄の運賃はわずかに3元(40円)、チケットは自動販売機でも買えるが、コインしか使えない場合も多いので、そういうときは窓口で買えばいい。
ちなみに人民広場駅(人民广场站/People's Square)ではさっさと降りないと、押し寄せるように乗ってくる乗客に押し流されて降りられなくなってしまう。
現地の人たちは列を作って並ぼうとはしないし、順番なんて関係ないという人が多いので、こちらも負けてはいられない。
車内には高齢者や障害者の優先席みたいな表示がされているところもあるが、彼らが地下鉄に乗ることは物理的に不可能に思えた。
外灘(外滩/Wai Tan/The Bund)は、1920年代、30年代の欧風建築が未だに残っていて、外から眺めるのもよし、中のレストランやバーから黄浦江を眺めるもよし、と上海の一大観光スポットとなっている。
また、遊歩道には屋台の食べ物屋も出ているが、一目見て胸焼けがするような油っぽいものを売っているので、買うのはやめておいた方がいいだろう。
さらに、ここでは女性の物乞いも多いが、通りを行き交う中国人たちが彼女たちには目もくれずに通り過ぎて行くのが印象的だった。
試しに私が1元コインを彼女たちの一人にあげたところ、どこからともなく人が寄ってきたので、そういう点は他の国と同じように素通りするのが正しいように思えた。
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南京东路(Nanjing Dong Lu) | |
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外滩(Wai Tan/The Bund) | |
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上海邮政博物馆(Shanghai Postal Museum) | 静安寺(Jingan Temple) |
外灘(外滩/Wai Tan/The Bund)を一通り見た私は市内をぶらぶらと散策することにした。
最初は黄浦江(Huangpu River)の支流である呉淞江(吴淞江/Suzhou Creek=別名:蘇州河(苏州河/Wusong River)にかかる外白渡橋(外白渡桥/Waibaidu
Bridge/Garden Bridge)を見たら引き返そうかと思っていた私、試しにバスにも乗ってみようと思ったのが間違いの元。
川を渡ったのはいいが、いつの間にか大きく左折してどこへやら、最初の停留所で降りてはみたものの全く場所の見当がつかない。
とりあえず渡った川の方向へ戻ろうと試行錯誤、着いたところにあったのが上海郵政博物館(上海邮政博物馆/Shanghai Postal Museum)というわけだ。
ここでガイドブックを開くと、私がいるところは四川北路(North Sichuan Road)、昼食時とあって乍浦路美食街(Zhapu Road
Gourmet Street)に行きたいとも思ったが、私の帰ろうとしている方向とは逆にある。
そちらへ向かえば旧日本租界があった虹口(Hongkou)エリアや、地下鉄4号線の海倫路駅(海伦路站/Hailun Road)へ辿りつけそうな気もしたが、英語が通じなさそうなところをうろうろするのはことのほか疲れるので、元に戻ることにした。
四川北路(North Sichuan Road)から川を渡り、四川中路(Sichuan Road Middle)に入ったところで 鸿丽棋牌足浴と書かれた店を発見、値段表(价目表)を見ると、だいたいが25元(330円)とか、30元(400円)とか書いてある。
歩き疲れていたので、騙されたところで、大したことはないだろうと入ってみる。
店内は一応マッサージをするような雰囲気にはなっているが、客は私だけである。
とりあえず笑顔で挨拶を交わした後は身振り手振りでオーダー、何せ相手は全く英語も日本語も話せないからだ。
見せてもらったメニューから指压と海藻泥泡足というのを指差して頼んでみる。
トータルで約1時間、何となく足が楽になったところで遅めの昼食を取る。
場所は豪享来(Haoxianglai)中西餐厅というファミリーレストランチェーン、ここは中国語のメニューに英語が併記されているのがいい。
それに、大人数で食べないと割高になる中国のレストランの中では1人で入っても適量の食事ができるので、レストラン探しに困ったときにはここにするといいかもしれない。
夜になってから地下鉄2号線に乗って静安寺(Jingan Temple)へ行ってみた。
目的は寺院見物でなく、上海雑技(上海杂技/Shanghai Acrobatic Circus)が見られる上海商城劇院(上海商城剧院/Shanghai Centre Theatre)と、雲峰劇院(云峰剧院/Yun Feng Theatre)がこの駅の近くにあるからだ。
駅を降りてすぐのところに観光案内所があったので、そこでチケットの購入ができるか聞いてみたが、直接劇場へ行ってくれとのこと。
この日に雑技をやっていればついでに見てしまおうと思って来たのだが、上海商城劇院は年内は27日と28日のみの開催、雲峰劇院は英語が通じないので25日にやっていないことしかわからなかった。
ガイドブックにはほかにも劇場があったので行ってみてもよかったが、上海商城劇院のブースが英語が通じたことと、滞在最終日のチケットが取れたのでそれでよしとして引き上げることにした。
ちなみにチケット代は一番高い席でも280元(3,700円)、もちろんそれにしたのは言うまでもないことだった。
ところで、桑拿(サウナ)と言えばマカオの夜遊びの場所として有名らしいが、ここ上海でも同じような形態で存在する。
場所は日本人駐在員や出張者が多いためか、虹橋(虹桥/Hongqiao)エリアに多いようで、日本語で「サウナ」と表示されているところもチラホラとある。
このあたりへ行くにはタクシーを使わないといけないところが不便だが、地下鉄の駅が近くとも終電時刻が意外に早いので夜遊びには今ひとつだ。
桑拿(サウナ)での料金は700元(9,200円)から800元(10,600円)といったところだろうか。
私にはこれが高いか安いかわからないが、行ってみたい人はフリーペーパーなどで情報を収集してから行くといいだろう。
インターネットの情報だと所在地の漢字が簡体字でないためにタクシードライバーがわからないということがあるので要注意だけどね。