3/4(Fri) |
今回のタイ旅行は、昨年の10月21日に国際線ターミナルが開業した羽田空港からの旅立ちとなった。
実のところ、先月まではデルタスカイマイルズのゴールドメダリオンの資格があったことで、成田発のフライトを使うことが多く、今月になってその呪縛(!?9がなくなったことで、ようやく羽田発、しかもスターアライアンス系の航空会社を使う決心をしたのだった。
もちろん、羽田発ということで、その利点を最大限に生かすために、深夜便を使ったので、わずか4日間とはいえ、実質現地3日の滞在を楽しむことができた。
深夜の羽田国際空港 |
私の乗るタイ航空661便は0時20分発なので横浜のYCATを22時24分に出るリムジンバスに乗ることにした。
思い出すのは8ヶ月前の沖縄旅行で乗ったスカイマーク・エアーラインズ(SKY)の深夜便、このときリムジンバスのドライバーは、私が羽田に向かうのを怪訝そうに思っていたようだが、今回はさすがにそんなことはなかった。
そして到着した羽田空港、深夜ともなると土産物屋やレストランも閉まっているところが多い。
軽く夜食でもと思っていたが、開いている店の値段はかなり高めで、高級感を演出しているのだろうが、こんな価格設定の店ばかりで大丈夫なのか不安になるくらいだった。
羽田からバンコクまで7時間、普段なら少し長く感じるフライト時間も、朝食がサーブされる時間までずっと寝ていたので全く長さを感じなかった。
しかも羽田-バンコク線で飛んでいるエアバスA345の機内はシートピッチが91センチと少し広く、特に入口付近の44列目の座席はお勧めと言えよう。
また、各座席にはパーソナルスクリーンが設置されていたが、寝てしまったのでそれを楽しむことはできなかった。
バンコクでの国内線への乗り継ぎ時間は約2時間半あったが、早朝だったため、特にやることもなく、暇を持て余すことになったが、こういうときこそ役に立つビジネスラウンジへ入るためのステータスは持っていなかった。
クラビ国際空港 | アオナンビーチへのシャトルバス |
バンコクを飛び立つときは曇天だった空も、クラビへ到着したときには晴れ渡っていた。
空港からアオナンビーチ(Ao Nang Beach)への足は、タクシー(600バーツ=1,620円)のほかに、飛行機の到着に合わせて出発するシャトルバス(150バーツ=410円)があり、このバスでもWhite Sand Krabi Resortの前まで行ってくれたので意外に便利だった。
また、ピーピー島(Phi Phi Island)へ行きたい場合も、空港からのシャトルバスが港に寄ってくれるので、プーケットを経由するよりクラビを経由する方が安く済みそうな感じである。
私はクラビのことをあまりよく知らずに来たのだが、泊まっているホテルの周辺にある旅行会社やツアーブースを覗くといろいろなアクティビティがあり、最低でも中3日はあった方が良さそうだった。
なぜなら日本語ツアー会社の「さくらツアー」で催行しているものと、町中のツアーブースで申し込めるものと内容はほぼ同じなのだが、定番のスノーケリングツアー(snorkeling tour)、パンガー湾ジェームスボンドツアー(James
Bond tour)、ラフティングツアー(rafting tour)とこれだけで3日は必要だからだ。
私の場合は、1日半しか滞在時間がなかったので、翌日にホン島スノケーリングツアーへ行くことにして、到着日であるこの日はクロントム天然露天温泉(Klong
Thom Hot Spring)とエメラルド・プール(Sra Morakot/Emerald Pool)へ行こうと思ったが、ツアーでなく、プライベートでタクシーをチャーターすると、2,000バーツ(5,400円)と結構値が張るのでアオナンビーチ(Ao
Nang Beach)で過ごすことにした。
従って、ホン島スノケーリングツアー以外のアクティビティは次回来るときの楽しみとなったわけだ。
3/5(Sat) |
今日は、昨日申し込んでおいたホン島スノケーリングツアー(Hong Island Snorkeling Tour)へ行く。
ツアー代金は700バーツ(1,890円)、カヤック付きだと1,100バーツ(2,970円)で、後者にしなかったのはアクティビティに振り回されて忙しそう(!?)だったからだ。
スタートは8時半、ホテルに迎えに来たドライバーとともにロングテイルボート(long tail boat)乗り場へ行く。
私の乗ったボートのメンバーは、ガイドのエッ(Ae)さんを合わせて全部で10名、バンコクから来たタイ人一家4名、フランス人のグループが4名、そして私というわけだ。
タイ人一家は、日本語を少し話す美人ママにその子ども、ママの両親と、まるで日本の家族旅行のように多忙な(!?)父親抜きだったのが何となくユニークだったが、彼ら曰く、もっと日本人は英語を勉強した方がいいね、と・・・
面目ない・・・
ツアーは、ボートに乗って少し沖合いに行ったところの、デン島(Daeng Island/Red Island)周辺の海で最初のスーケリングをやったのだが、ガイド曰く40分の予定なのがわずか20分で切り上げることになった。
さすがにアウトドア大好きのオージー(オーストラリア人)が参加していないので、早朝(!?)アクティビティには熱が入らないのであろう。
そもそもここにいる参加者はカヤックを避けたということで、予想された事態とも言えなくはないが、これほどやる気のないグループも珍しい。(笑)
次に向かったのはラディン島(Lading Island/Paradise Island)、別名、パラダイス・アイランドと呼ばれているところだ。
ラディン島と言っても、オサマ・ビン・ラディン(Osama bin Mohammed bin Awad bin Laden)のラディンとは英文のスペルが違うので発音も微妙に違うのだろうが、日本語で書くと非常に紛らわしい。
ここでは入り江の景観を写真に収め、海で泳いでいるところでタイ人の美人ママが餌付け用のパンをくれる。
彼女曰く、子どもに食べさせるためではなく、魚の餌にするつもりで持ってきたとのことで、私も記念写真用に左手で餌を投げ、魚が寄ってきたところで写真を撮るという技に挑戦、何とか数枚をものにすることができたようだ。
ホン島スノケーリングツアー(Krabi Kingdom) | ||||
デン島(Daeng Island/Red Island) | ラグーン(Lagoon) | |||
ラグーン(Lagoon) | ||||
ラディン島(Lading Island/Paradise Island) | ||||
ラディン島(Lading Island/Paradise Island) | ラグーン(Lagoon) | |||
ラグーン(Lagoon) | ホン島(Hong Island) | |||
ホン島(Hong Island) |
そして、ツアーの目的地であるホン島(Hong Island)へ、ここで昼食と、カヤックを申し込んでいる人は沖合いでカヤックを漕ぎ、それ以外の、つまり私たちは島の中を散策したり、ビーチで寝転んだりと、4時間の自由時間を楽しんだ。
島の中には2004年12月26日のスマトラ沖地震による津波で打ち上げられたボートの残骸があったりして、自然の恐ろしさをまざまざと見せつけられた感じがした。
今では観光地としての復興も進み、ピーピー島(Phi Phi Island)とともに、津波の名残は海岸に立っているTsunami Hazard(津波災害)の立札ぐらいとなっている。
目の前に広がる青い空と海、真っ白なビーチを見ていると、約6年前に大惨事があったことなど俄かに信じることができないが、今でも命日には墓標の前で手を合わせる人が少なからずいることだろう。
3/6(Sun) |
アオナンビーチ(Ao Nang Beach)エリアから空港までのシャトルバスは、9時45分、11時15分、16時15分、16時45分の1日4本、町中にある旅行会社でチケット(150バーツ=410円)を売っている。
私の乗るフライトは12時15分発のエアーアジア(FD)3164便、空港までバスで1時間程度なので9時45分のバスに乗れば十分に間に合う。
一般的にエアーアジアはLCC(Low Cost Carrier=格安航空)の雄なので、激安のように思われがちだが、バンコクまでタイ航空の国際線フライトで飛んできた場合は、その追加フライト扱いになるので、思ったより価格差はない。
しかし、このシャトルバスはタイ航空より、エアーアジアの方が接続がいいので、結果的に帰りはエアーアジアにして正解だったと言える。
私はクラビに行くまで、シャトルバスの時刻などわからなかったが、何が幸いするかわからない。
然るに、空港までシャトルバスに乗るような乗客は、飛行機もLCC(Low Cost Carrier=格安航空)を選ぶという考え方は、理に適っているように思える。
クラビ国際空港 | タニヤ(Thaniya) |
The Key Hotel Bangkok |
クラビからバンコクへ到着し、いつものようにリムジンバス(Airport Express)の乗り場へと向かう。
しかし、今回は今までと様子が違って、バス乗り場が少しわかりづらくなっていたのだ。
その代わり、新しくできたAirport Rail Link(6時から24時まで運行)とタクシー乗り場がクローズアップされ、何と今までならタクシーなど見向きもしそうもなかった白人バックパッカーがタクシー乗り場に列を作っているではないか。
彼は誰かとシェアしてタクシーに乗るのだろうが、この日はバス乗り場で待っている乗客の方がはるかに少なく感じた。
とりあえず私はバスでSukhumvit Soi 18まで行き、そこからThe Key Hotel Bangkokへ戻ることにした。
このホテルはBTSのアソーク(Asok)、MRTのスクンビット(Sukhumvit)に近いので、どこへ出るにも便利だし、近隣にはソイ・カウボーイ(Soi Cowboy)があって、夜遊びには事欠かないところでもあった。
チェックインするとなぜか部屋がアップグレードされていて、1人で泊まるには大きすぎるくらいのところだった。
ホテルの周辺は日本語の看板を掲げた飲み屋などもあり、日本人ゲストも結構泊まっているような雰囲気だった。
およそ1年ぶりのバンコク訪問に合わせてワールドインベスターズの鳥越さんにコンタクトを取り、夕食をご一緒する約束を取り付けておいた。
彼との待ち合わせの前に定番となったマッサージをしてもらいに有馬温泉へ向かう。
まだバンコクの夜は始まったばかりだった。
3/7(Mon) |
日本への帰国便を羽田行きのタイ航空660便でなく、成田行きの676便にしたのは、到着時間が遅くなって翌日の出社が辛くなるからだった。
それも海外主要都市への羽田発着のフライトが原則として、深夜早朝時間帯にしか認められていないといった、歪な国策のせいであるからで、羽田発深夜、羽田着早朝のフライトの場合はともかく、逆の場合は公共交通機関がなく、羽田周辺のホテルに泊まらざるを得ない場合も多くなるだろう。(2010年10月15日 旅行業界最新情報「トラベルビジョン」 羽田特集:24時間国際化空港としての課題-本格稼動後の発展に期待)
バンコクから成田まで約6時間、そこから成田エクスプレスに乗っても横浜まで1時間半かかる。
私が思うに都心に近い羽田空港をメジャーキャリア用、成田空港をLCC(Low Cost Carrier=格安航空)用といった欧州レベルの棲み分けをすればいいのではないかと思うが、日本の国策は中途半端である。
そういった点でLCC(Low Cost Carrier=格安航空)のエアアジアを何の策もなしに羽田に就航させたことは、そういった棲み分けを不可能にする愚策でしかない。
価格競争ではメジャーキャリアは苦戦させられるのは明白なのだから、どこで線引きするかと言えば、大都市の中心地までの利便性と機内サービスだろう。
長距離線なら機内サービスの優劣が乗客の選択肢に入ってくるが、ソウルや台北、香港といった短距離線の場合は、そういった視点で航空会社を選ぶことはなくなるからだ。
今や、アジア各国でLCC(Low Cost Carrier=格安航空)が就航していない国はほとんどない。
その波に呑み込まれてJALやANAといったメジャーキャリアが埋没するか、うまく共存できるかは国の政策如何なのだが、日本政府や関係自治体のやることは、すべてにおいて国際社会の趨勢からずれているような気がしてならない。
この旅行から帰国してわずか4日後に未曾有の被害をもたらした東日本大震災が発生した。 去る5日に行ったホン島(Hong Island)で、津波によって打ち上げられたボートの残骸を見て、自然の恐ろしさをまざまざと見せつけられた感じがした、と書いたが、まさか自分の住む日本でスマトラ沖地震をはるかに超える大惨事が起こるとは夢にも思わなかった。 かつて一緒に海外旅行へ行った友人の中には被災した人もいたが、幸いに無事でいたという連絡をもらった。 最後に、このたびの震災の犠牲者の方に対してはご冥福を、また、被災地の一日も早い復興を祈りたいと思う。 |