12/23(Mon) | 東京(成田) 11:00-カンタス航空(QF)070-21:55 パース |
宿泊先 | Chateau Commodore / \10,200 per night (日本で予約) |
[booking sites for you / Hotels Australia (英語)] | |
諸費用 | 空港シャトルバス: 8A$=\740 |
関連サイト | オーストラリア 西オーストラリア パース近郊のビーチ |
1992年のバルセロナ五輪の年にギリシャ・スペイン旅行をした4人組で、今度は南半球の国、今が夏真っ盛りのオーストラリアに行くことになった。
今年は幸いにも年末年始休暇が12月28日〜1月5日までの完全9連休(ちなみに1997年〜1998年も同じ)となることから日本中のバカンス客が殺到することが予想されるのだ。
何といってもここは日本、世界に類を見ない横並び意識を持ち、自らの勤める会社を神のように崇め、職場の上司や同僚には「マザー・テレサ」のような慈悲を以て接し続ける人たちが、日本株式会社公認の年末年始休暇を旅行に利用しようとしないわけはないのだ。
成田空港の出国審査での大行列、言わばTVでレポーターが「成田空港は海外への出国のピークを迎えています!」などとナンセンスなコメントを繰り返す中へ突っ込む私たちの姿を想像してしまう。
あんぱんやラーメンのために行列したり、毎年のように繰り返される民族大移動なる儀式に参列されている人たちは何とも思わないのだろうか。
しかも、TVクルーは行列を放送しても、それが「なぜ」起こるのかという問題点を提起し、解決策を世論として喚起するという崇高な考えは全くないらしい。
みんなが行列してるから・・・TVの前の皆さんも頑張って突っ込め!ということか?
と、いうことで私たちも悲壮な覚悟で行列へ突っ込む日がやってきた・・・はずなのだが、予想に反して天皇誕生日となった12月23日の成田空港第2ターミナルは、それほどの混雑もなかった。
やはり、まだ出国のピークにはまだ早かったのか?と安心したわけではないが、私たちは空港のレストランで、ビール片手に出発までの時間を過ごすことにする。
いつか、こんなことをしたような気がするが・・・そう言えば、1995年7月のマレーシア旅行の時も同じことをしたような・・・
その時は余裕シャクシャクでビールを飲んでいたら搭乗に間に合わなくなりそうになって空港のロビーをダッシュしたような思い出さえある。
午前11時、私たちはカンタス航空(QF)70便、ダーウィン(Darwin)経由パース行きの乗客の1人となる。
欲を言えば航空運賃が3万円余りも安くなる21日の便に乗りたかったのだが、8月上旬に21日と23日の2又でリクエストして以来、直前になるまで第1希望の21日の便にOKが出なかった路線ということで、私たちは、この便の混雑も覚悟の上で乗るつもりだったのだ。
しかし、結果は拍子抜けするほどにガラガラ!
私は途中から後部中央の座席を3つとも占領し、寝台機にして熟睡することができた程だった。
この年末民族大移動のシーズンに何たる幸運!
これからの旅行の前途を暗示しているに違いない!
と、感じたのは単なる思い違いだった、と気づくのに大して時間はかからなかった。
WA(Western Australia)の州都であるパースに到着したのは、成田を出発して約12時間後の夜10時!
ところが、時差がわずか1時間なので、ほぼ同じ時間かかるアムステルダムへ行く時ほど疲れは感じない。
ちなみに空港からは、私たちが泊まるシャトー・コモドール・ホテル(Chateau Commodore Hotel)クラスのところには直接横付けしてくれるシャトルバスを使うことにする。
1995年9月に行ったケアンズやエアーズ・ロックの時もそうだったが、こういうサービスは非常にありがたい。
但し、時間の浪費を許せない性格の人や、3人以上のグループの場合はタクシー利用にした方がいいだろう。
いつ出発するか未定(!?)のようだし、タクシーでもわずか20A$(\1,860)程度らしいからね。
12/24(Tue) | パース市内観光 |
宿泊先 | Chateau Commodore / \10,200 per night (日本で予約) |
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ホテルの窓から差し込む朝日がカーテン越しにも眩しく映る。
朝の爽やかな陽を浴びようと窓を開けてベランダに出ると、セント・メアリー大聖堂(St. Mary's Catholic Cathedral)がいきなり目に飛び込んでくる。
まるで、ヨーロッパの一都市に滞在しているような錯覚を覚えるが、肌に感じる風は夏真っ盛りとは思えぬ程で、涼しさを通り越して、まだ寒ささえ感じるくらいだ。
夏真っ盛りと思って来たパースであるが、太陽が完全に昇りきらない朝方と、日没後は相当の冷え込みようである。
外を歩く人々の服装もTシャツに単パンといった出で立ちの人は少数派で、ほとんどの人が長袖を着て長ズボンを穿いて歩っているようだ。
この分だと、コートハンガーに引っ掛けっぱなしで済むと思っていた長袖のシャツを常にリュックサック(rucksack)に入れて行動しなければならないだろう。
12月のパースの最高平均気温28℃、最低が16℃という寒暖差を身を以て実感できそうな気配がする。
ヘイ・ストリート(Hay Street)は、パースの中で一番の賑やかな通りと言われている。
私たちの泊まっているシャトー・コモドール・ホテル(Chateau Commodore Hotel
: 417 Hay Street)もその一角にあるため、観光やshoppingには便利な立地条件にある。
ここから歩くか、ホテル前のバス・ストップからシティ・クリッパー(City Clipper)と呼ばれる無料バスを利用して観光に出かけることになるのだが、何といっても先立つものは金だ。
とりあえず、明日と明後日はオーストラリアは連休なので、銀行へ行って両替をしなくてはならない。
と、いうわけで私たちも必然的に銀行へTC(Traveller's cheque)を換金するために足を運ぶことになるのだが、連休前にもかかわらず、両替は非常にスムーズにできた。
なぜ、こんなどうでもよいことを書いているかというと、外国の銀行だとロビーが混雑していたり、まして混雑整理のために整理券を発行したり、繁忙日カレンダーを貼り出したりするなんてことが、ほとんどないのに、日本の銀行だと平日に休暇を取って行っても混雑していることが多いのは、なぜだろうと思うことがたびたびあるからだ。
日本人の貯蓄好きという性向にも一因があるのかな?なんて考えてしまうが、やはり日本は銀行口座を介して取引することが多いのであろう。
それにしても、カウンターの向こうの女の子ですらTシャツで仕事をしているオーストラリア!
スーツは上下同じ色にしろ!とか化粧をこうしろ!とかまで口やかましく言う、ある有力日系銀行とは相当に違いますな・・・
両替が済んだところで、今度はパース滞在中に予定しているツアーの予約をしに行く。
私たちの旅行は、今回の旅行も含めて完全なパックツアーを使ったり、日本から現地のツアーを予約したりすることがあまりないため、現地でのツアーの手配や交通手段の確認は、旅行中の再重要テーマとなる。
下手をすると、これだけで半日潰れて、予定していたところへ行けないことも日常茶飯事である。
それが嫌ならパックツアーを使えば良いのだが、私は旅に出てまで、他人に時間を拘束されたくないので、おそらく今後もそれを使うことはないだろう。
ヘイ・ストリート・モール(Hay Street Mall)を横目にバラック・ストリート(Barrack
Street)を進み、マレー・ストリート・モール(Murray Street Mall)方向に左折して、しばらく進むと、州政府観光局のあるフォレスト・プレイス(Forrest
Place)に到着する。
ここで、明日以降の予定に組み込まれている、ピナクルズ(Pinnacles)ツアーやロッキンガム(Rockingham)のドルフィン・スイミング(Dolphin Swimming)の申し込みをしようというわけである。
私たちにとって、この2つはパース滞在中の目玉プランであるだけに、是非とも当初の予定通りに実現にこぎつけたいところである。
ただ、一抹の不安は、明日からAussie(Australian people)も25日(Ciristmas day)と26日(Boxing
day)が連休で、ツアー客が集中するのではないかということだったのだが、不安が的中したというか、キリスト教圏を旅行するなら当然と言うべきか、Aussie(Australian
people)のクリスマス休暇に突っ込んだ私たちのプランは変更を余儀無くされることになってしまった。
こういうときは日本からツアーを申し込んでおくべきなのだろうね。
結局、ピナクルズ(Pinnacles)ツアーは辛うじて申し込むことができたが、目玉であったロッキンガム(Rockingham)のドルフィン・スイミング(Dolphin
Swimming/120A$=\11,160)はすでに予約満杯で人気の程を見せつけられた思いである。
あとは、ドルフィン・スイミング(Dolphin Swimming)を利用しないで、野性のイルカを間近で見物できるかという点に望みを託したいところであるが、これはおそらく無理かもしれない。
もし、それができるなら、観光パンフレットにその記述があるからね・・・
ようやくパース滞在中の観光の準備が整ったところで、これから今日の午後をどうやって過ごそうか?という時に私の体調がおかしくなった。
どうやら旅行前から風邪気味だったのが、さらにおかしくなったようで、昨日の機内での静養だけでは、体調を好転させることはできなかったようだ。
2週間のオーストラリア旅行の初日からなんたる悲運!
パース滞在中、ずっとホテルで寝るハメになってはかなわないから、今日のところは大事をとってホテルへ帰ることにする。
ちなみに、友人たちは三々五々に郊外電車に乗って遠足へ、あるいはキングス・パーク(King's Park)へ観光に行ったとのことである。
ところで、こんな状態でも夕食はみんなと食べに行ってしまった私!
場所は、自由旅行を目指す若者の、というよりは近年は日本人旅行者御愛用となった某ガイドブックに載っていたノースブリッジ(Northbridge)地区のシーフードレストラン!
味の方はあえてコメントを避けておこう・・・なにせ私は病み上がりの身だったから・・・
でも、美味しかったと言っていた人もいなかったような気もするが・・・
かくして、オーストラリアでのクリスマス・イブ(Ciristmas Eve)も静かに終わりを告げようとしている。
日本の場合だと、年末で一番の賑わいを見せる日であるが、オーストラリアでは静かにお祝いをするらしく街中も割合に静かで、イルミネーションだけが、クリスマス・イブであることを物語っているようだ。
このことは、当地の日本語新聞「パースタイムズ」にも書いてあり、夜が連日のようにパーティーで賑わうのは、12月の第1土曜日(今年は7日)のクリスマスページェント(Ciristmas
pageant)から23日までで、クリスマス・イブ "Weihnacht(ヴァイナハト)"は家族で静かに過ごすと・・・
12/25(Hol) | スワンボーン・ビーチで海水浴 |
宿泊先 | Chateau Commodore / \10,200 per night (日本で予約) |
[booking sites for you / Hotels Australia (英語)] | |
諸費用 | Fremantle line / 2 zone: 2.1A$=\200 |
関連サイト | オーストラリア 西オーストラリア パース近郊のビーチ |
パース郊外の北に続くインド洋岸は、素晴らしい夕日が望めることから、通称サンセット・コースト(Sunset Coast)と呼ばれており、南端のフリーマントル(Fremantle)から北端のミンダリー・キーズ(Mindarie
Keys)までの間に大小13カ所もの美しいビーチが点在している。
南から順に Port Beach, Leighton Beach, Cottesloe Beach, Swanbourne Beach, City Beach, Florest Beach, Scarborough Beach, Trigg Island Beach, North Beach, Marmion Beach, Sorrento Beachときて、さらにMullaloo Beach, Wanneeroo Beachと続いており、夏の一日を過ごすには絶好の場所である。
このうち、下線を付けたビーチは当地の日本語新聞「パースタイムズ」にも紹介されていて、アクセス方法も掲載されているので、手っ取り早く行くには良いかもしれない。
この中で私たちが選択したビーチは、ヌーディスト・ビーチとしても名を馳せているスワンボーン・ビーチ(Swanbourne
Beach)である。
もちろん、かの懐かしのミコノス島(Mykonos Island)の絶景の再来を思い浮かべてのことであるのは言うまでもない。
そして、迎えたクリスマス(Christmas day)の朝、キリスト教圏ではキリスト降誕祭の日に当たる神聖な日であり、当地でも朝食後に家族全員でミサへ行くのが一般的のようだ。
私は、昨日と同じように未だ涼しい外気を浴びながら、ベランダから戸外の風景を眺めてみる。
今日は祝日ということもあって、道行く人の数も昨日より若干少ないように思える。
目の前に聳えるセント・メアリー大聖堂(St. Mary's Catholic Cathedral)は、ホテルから道を2本隔てているため、様子はわからないが、きっと敬虔なキリスト教徒が集まって、クリスマス・ミサが行われているに違いないだろう。
逸る気持ちを抑え、日が高くなって暑くなるのを待って身支度をする。
いつもなら、たとえバスに乗ってビーチに行くときでもTシャツに水着だけで行くのだが、この日ばかりは帰りが遅くなったときのことを考えて、長袖のシャツをリュックサックに詰め、長ズボンを穿いて出かけることにする。
友人たちの中にはトレーナー(sweat shirt)すら着込んで出かける始末で、「これからビーチへ泳ぎに行く」と言っても誰も信用しないだろう。
ビーチへ出かけるのに、こんな準備をしなければならないとは、夜は涼しいパースならではであるが、酔狂な格好としか言いようがない。
それでも昼間の日差しを考えると、サングラスと日焼け止めは絶対に外せない。
ホテルから駅までの道沿いの店が、クリスマスということで、ほとんど休業しているようだ。
道行く人もまばらだし、さしずめ日本では元旦に当たるのが、当地のクリスマスらしい。
今までの旅行だと、現地の祝日に当たる日を日程に組み込むことがなかっただけに、このような光景に遭遇すると、少々の戸惑いを感じてしまう。
結局のところ、24時間ネオンが絶えない生活を送っていると、不便さの度合いもいっそう増すということになるのだろう。
私たちの目指すスワンボーン・ビーチ(Swanbourne Beach)は、パースからフリーマントル(Fremantle)へ延びる郊外電車、Fremantle Lineに乗り、グラント・ストリート(Grant Street)駅か、コッテスロー(Cottesloe)駅で降りる。
ちなみに、電車の運賃は、バスと同じようにゾーン制を取っていて、私たちの行き先は"2
zone"なので 2.1A$(\200)、切符の購入時から2時間は乗り降り自由となっている。
グラント・ストリート(Grant Street)駅で降りた場合は、グラント・ストリートを西へ1kmほど行くとビーチが見えてくるだろう。
コッテスロー(Cottesloe)駅で降り場合は、コッテスロー・ビーチを左手に見て、さらに歩き続けること約15分でスワンボーン・ビーチにたどり着ける。
別の方法で行くなら、パースからコッテスロー方面のバスに乗り、サーフ・クラブの右側で降りればいい。
実は私たちも間違えたのだが、このビーチへ行くときに途中のスワンボーン(Swanbourne)という紛らわしい駅を経由するのだが、ここで降りても到達することはできない。
このことは、スワンボーン(Swanbourne)駅で間違えて下車して、再度戻ろうとした時に、現地の兄ちゃんが聞きもしないのに親切に教えてくれたことからも確かな情報なのだろう。
でも、いきなり「スワンボーンビーチを探しているのかい(Are you looking for
Swanbourne Beach?)」とはね。
確かに、それ以外考えられないような駅で降りたのも事実ではあるが、紛らわしい駅の名前にするなよ!って言いたくなるね。
雲一つない真っ青な空に、太陽に照らし出されたエメラルド・グリーン海、心地好い潮の香り!
ついにやって来たパース郊外のリゾート地、サンセット・コースト(Sunset Coast)!
ホテルを出発した時には、まだ肌寒さが残っていたものが、ここにきて陽が完全に昇り切ったのか、通常の夏のスタイルで町を歩くことができる。
駅から歩くこと約5分、最初に私たちの目の前に現れるのが、市内で売られている絵はがきの風景にも多く登場しているコッテスロー・ビーチ(Cottesloe
Beach)である。
もちろん、私たちが”ただビーチに遊びに来ただけ”であれば、当然のことながら、ここで決まり!となるところだが、大目的に向かってさらに足を伸ばすことにする。
スワンボーン・ビーチ(Swanbourne Beach) |
コッテスロー・ビーチ(Cottesloe Beach)からさらに徒歩15分、私たちに嫌気が差してきた頃、ようやく目指すスワンボーン・ビーチ(Swanbourne
Beach)に到着する。
晴れ渡った空の下、白い砂浜には人を警戒することさえ忘れたようなたくさんの海鳥、日本の海岸のような騒々しさを感じることもなく、ゆったりと時間が流れていく。
目を海に向けると、一度せりあがった波が、豪快に水面に叩きつけられ、シャンパンをひっくり返した様な水しぶきが上がっている。
そして私たちは、冷たい飲み物を片手にそれらを眺め、ビーチリゾートでの休日を過ごす。
素晴らしい至福のとき!やはりバカンスとは、こうあるべきものか・・・
さて、そろそろ本題に入りたいところだが、非常に残念なことに、ここではミコノス島(Mykonos Island)のときのような感動を味わうことができなかったのである。
確かに、ここはヌーディスト・ビーチであったのだが、ブッシュランドで一般ビーチとは隔離されており、また、人気(ひとけ)
も疎らで(これはクリスマスのせいか?)、おまけに意を決して探検(!?)をしに行った先ではヌーディストの男が2人で風避けのドラムカンの陰に隠れていたり、と見たくもない光景を見せられて思わず「金返せ!」とストリップ劇場で怒鳴り散らす親父の境地に達してしまいそうなのだ。
「それならビールを飲みながら日光浴」をすれば良いではないか!と思うだろうが、ここ一帯は飲酒禁止らしく、ビーチの近くのカフェでも酒類の販売はないのだ。
言っておくが、ここは酒類販売に厳格なイスラム教国ではないのにだ!
また、長時間の日光浴をするには強すぎる紫外線に、インド洋から吹きつける強烈な海風!
さらに、海の中で無邪気に遊ぼうとするには、身体が慣れるのに時間を要する程の水の冷たさ!
ブッシュランドの向こうには、バスタオルの上に身を横たえた背徳(!?)の人々!
唯一の収穫は、中年とホモ(!?)の多かったヌーディスト・ビーチで、わずかながら私たちの期待に応える光景もあったこと!
文句を言いつつもビーチに長居して、Aussie(Australian people)同様にサマー・バケーションを過ごしたことに対するささやかな報酬(!?)といったところか・・・
これは、故事に言う「足らぬは余るよりよし」ということなのか?
けれど、それを言うなら「大山鳴動して鼠一匹」と言った方が正しいという意見もあるようで・・・
そして、サンセット・コースト(Sunset Coast)の名の通り、パースの強烈な太陽が西に傾きかける頃、私たちは帰路につく。
"Fremantle line"のコッテスロー(Cottesloe)駅まで行くのが面倒で、道中にあった行き先も時刻表もないバス・ストップで、市内行きのバスが来ると期待して待ってみる。
夏の陽を浴び、居合わせた野良犬をからかいながら過ぎ行く時間を楽しみ・・・
結局、バスが来ることはなかったものの、キラキラ光る夏の海を眺めながら駅までの散歩を楽しむ。
かくして、我らのサンセット・コースト(Sunset Coast)探訪記は終わりを告げようとしている。
"Fremantle line"車中の幸運児(!?)に捧げた友人くんの多大な(!?)クリスマス・プレゼントと共に・・・
それとも、英語圏が大好きみたいなので、イギリス古来の風習に因んで、ボクシング・デー(Boxing
day)を前に貧しい人々や不幸な人々のために寄附(!?)をしたのかな?
明日はそのボクシング・デー(Boxing day)!
私たちも幸運の箱(ボックス)を開けられるように・・・
12/26(Hol) | ピナクルス1日ツアー(Travel About 4WD Tours) |
宿泊先 | Chateau Commodore / 150A$ (\13,950) per night |
[booking sites for you / Hotels Australia (英語)] | |
諸費用 | ツアー代金: 85A$=\7,900 |
関連サイト | オーストラリア 西オーストラリア パース近郊のビーチ |
パースの北約 250km、ナンバン国立公園(Numbang National Park)の一角に広がる奇岩地帯、ピナクルズ(Pinnacles)が今日の私たちの参加したツアーの目的地である。
ここは、所謂「古代の無数の貝の墓標」とも記述されているところであり、太古の昔、無数の貝が海岸に打ち上げられ、やがて砂丘を作り、それが長い年月で石灰岩となったことから始まっているらしい。
いつしかその表面に堅い地層がのり、さらにその上に風化した土が覆い、樹木が茂り、その根は石灰岩質の柔らかい部分をつたって地下へ伸びたが、時代とともに樹木は枯れ、根が張っていた石灰岩の柔らかい部分は風化し続けて、残った石灰岩の部分が黄砂の上で奇峰となっているところが、ピナクルズ(Pinnacles)というわけだ。
ホテルのピックアップタイム(City Hotel pickups)7時30分のツアーに備えるために、私たちはホテルの中にある"Isabell's
Restaurant"でバイキング形式の朝食(10A$=\930) を取る。
さすがに開店1番で乗り込む人は私たちを含めても2組しかいない。
ヨーロッパの中高級ホテルなどでは、早朝出発が運命づけられている(!?)日本人観光客の団体を早朝から見かけることもあるが、オーストラリアではそのようなことが一般的ではないようだ。
そして、午前7時30分過ぎ、私たちの参加するツアーのバスがホテル前に横付けされそれに乗り込む。
ちなみに、このツアーの謳い文句は、「人影のないビーチ、険しい砂丘、野性動物、もちろん忘れられない神秘的なピナクルズとすべてがある。(This
tour has it all, deserted beaches, rugged sand dunes, wildlife and of course
the hauntingly mysterious Pinnacles.)」ということなので、私たちはビーチへ行った時に遊べるようにTシャツに海パンという、とても砂漠ツアーへ行くとは思えない軽装で出発する。
ただ1人、昨日の海水浴で"Sunset Coast"の太陽から大きなご褒美(!?)を貰った友人を別として・・・
彼だけは、厳重な日焼け対策にもかかわらず、顔はアボリジニ(Aborigines)(!?)と化し、両足は火脹れのようになって、"cool
down" 用のローション程度では収拾がつかなくなって、トレーナー(sweat
shirt)にGパンという重装備(!?)で出発する。
やはり日除けのパラソルがないビーチにいることは時として命の危険をも招くだけに油断は禁物だ。
特に、日本が冬の季節に南国に行くときは肌が日ごろから太陽にさらされていないので特にそう思う。
バスの中は、私たちのほか、日本人女性ガイドを伴った熟年夫婦と新婚旅行風のカップル、そして典型的なイスラム系の女性を団長(!?)とするマレーシア人の団体という構成である。
そして、当然のように私たちは、車中にて英語で行われているガイドを、日本人女性ガイドが和訳して顧客に説明しているのを盗み聞きし続けるのである。
こういったことは滅多にないことであるが、巡り合えれば"extra charge"を払わずに日本語ガイドサービスを受けられるのと同等の価値が生じるだから、こういうことは嬉しい限りである。
ただ、ことわざで「女三人寄れば姦ましい」ということがあるが、この傾向は特におばさんの団体で顕著に現れるらしく、それも万国共通のようだ。
借りてきた猫のようにおとなしい新婚旅行風の日本人カップルに比べ、私たちの隣に陣取ったマレーシア人のおばさんは、"OK!
mate!(オッケーマイト!)"などと女子高校生のような嬌声をあげてはしゃいでいる。
どうやらイスラム系の女性が慎ましやかでおとなしいという私の認識は間違っていたのかもしれないようだ。
それにしても、アジア系観光客の進出はこのところ至るところで盛んなようで・・・
パースを出発してしばらくすると、最初の目的地であるコアラ・パーク(Koala
Park)に到着する。
自由旅行を目指す若者の某ガイドブックには、WA(Western Australia)にはコアラが抱ける動物園の数が少ないと載っているが、時間帯さえ合えば、ここではコアラを抱いて写真が撮れるような感じだ。(Departing
Perth we drive directly to a Koala Park where we have the opportunity to
see native wildlife and your chance to have your picture taken with a cuddly
koala bear.)
しかし、コアラ・パーク(Koala Park)とは言え、言うならば、どう見てもツアーの中継点として付け足しの感じは否定できない。
本格的(!?)に動物園での休日を堪能するなら、きちんと時間を取って、それなりのところへ!ですね・・・
ピナクルス1日ツアー(1 Day Pinnacles / Nambung National Park Tour) | |
ピナクルス(Pinnacles) | |
ピナクルス(Pinnacles) | ツアーで一緒になったマレーシア人と |
4WDで砂丘下りを楽しむ | ランセリン(Lancelin)でのサンセット |
チキンにビールという典型的なオーストラリアのランチを済ませた私たちは、単調な景色の続くバスの旅を続ける。
あまりの景色の単調さにうんざりしてきたころ、ようやく本日のハイライトであるピナクルズ(Pinnacles)に到着する。
奇岩地帯ということで、トルコのカッパドキア(Cappadocia)のようなところを連想していたが、スケールの面では、トルコの方が上のようだ。
しかしながら、この殺伐とした黄砂の中、いくつもの化石が林立する様は、遠大な時間の流れを感じられ、しばしの時を背丈ほどの塔によじ登ったり、全景をパノラマ撮影したりして、時間を過ごす。
また、ここに残っている石灰岩質の奇岩群は、いずれも長大な年月の風雨による浸食から生き延びてきたというだけあって、とても消え去る運命にあるとは思えないが、言うまでもなく、自然の力の偉大さを感じずにはいられないといった感じだ。
ピナクルズ(Pinnacles)の奇岩群の見物が終わると、ツアーのバスは低い灌木の生い茂るブッシュランドの中を突っ切るようにインド洋岸に広がる大砂丘地帯へと進む。
自由旅行を目指す若者の某ガイドブックには、灌木の林はグレーカンガルーやエミュの生息地で、しばしば窓の外に姿を現し、ドライバーは、そんな野性動物を見つけると車を止めてくれる、と書いてあり、ツアーの謳い文句にもなっているが、今の季節は、それを期待することはできない。
なぜなら、車中でもらった英文のパンフレットに以下の記述があるように、昼間はご休憩のようだからだ。 (Summer
days between December and March are usually hot and dry, with an afternoon
sea breeze. Wildlife rests during the heat of the day, and only appears
in the cooler hours of early morning and evening.)
と、いうわけで、私たちを乗せたバスも灌木地帯には一顧だにせず、砂丘へ向かうのであった。
延々と続く灌木地帯を抜けると、真っ白な砂浜と青い海が目の前に現れる。
どちらかと言うと単調な景色が続いていた今までと比べると、真っ白な砂浜がなおさら眩しく感じる。
ここでツアーは、ティー・ブレークとなり、休憩小屋の中で動物の世話をしているビキニ姿のお姉さんを眺めながらコーヒーを飲むことができる。
もちろん、インド洋でのスイミングもここでできるのだろうが、少し時間が足りないようだ。
無理すれば水遊びができるが、おそらくシャワーを浴びることもできずに、そのままバスに乗り込むことになるのは間違いないだろう。
最後は、このツアーの楽しみの1つでもある4WDバスによる砂山下り!
勾配はスキー場の中級クラス程度か!ゆっくりと山頂に上り詰めたバスが、タイミングを見計らって次々と滑り降りるのは、中にいても外から見ていてもなかなか楽しい。
2〜3回は繰り返すので、車内での実体験と車外からの見物と両方を楽しむことができるのが良い。
これでサンド・スキーなんかができるともっと良いかもしれないが、そこまでするならどこかでキャンプをしないといけないだろう。
そういうツアーの企画があってもいいのではないだろうか?
すべての日程を終えて、ツアーのバスはパースへの帰途へ着く。
オフ・ロードの連続が祟ったのか、ショート・ストップ(short stop)のはずだったランセリン(Lancelin)で相当の時間が車検(!?)に潰れたようで、パース帰着は予定より2時間遅れの午後8時過ぎ!
"Boxing day"ということで、昨日同様に、ほとんどのレストランは閉店のオーストラリアで、開店していたのがホテルから至近の中華料理店の長安酒家(Cheong
on Restaurant)、さすがは、中国人と言いたいところだが、こういう場合だけは、年中無休で働く日本のの「ファミレス」や「コンビニ」が偉大(!?)に感じますね。