行き当たりばったり

4/27(Tue) 台北 12:02-(臺鐵/急行・自強號)-13:32 礁溪
宜蘭への小旅行
宿泊先 巍巍花園 / NT$800 (2,640JPY) per night
諸費用 急行・自強號 / 台北-礁溪: NT$205=680JPY
バス / 礁溪-宜蘭: NT$23=80JPY
電車 / 宜蘭-礁溪: NT$15=50JPY
関連サイト アジア総合リンク 台湾 台北 宜蘭とその周辺

台北駅へ着いたときでさえ、私は今日の宿泊を温泉地にしようと思っていた以外にはどこに行こうか全く決めていなかった。
こんなときは旅行会社に相談すればいいのだが、何となく面倒になってガイドブックを見ると列車で行ける温泉地は東部に点在していることがわかった。
近いところでは礁溪(Jiaosi)、遠いところでは瑞穗(Rueisuei/Ruisui)や知本(Jhihben/Chihpen)といったところだ。

さて、10時過ぎにのこのこ台北にやってきた私は駅の時刻表を見て唖然とする。
昨日のうちに準備しておくべきだったと後悔しても遅い。
瑞穗(Rueisuei/Ruisui)へ行くには少なくとも花蓮(Hualien)まで、知本(Jhihben/Chihpen)へ行くには台東(Taitung)まで行かないといけないのだ。
そして台湾の列車は東部の方が西部に比べると不便だし遅いというのにこの時になって気づいた。
何といっても台北から高雄(Kaohsiung)まで自強号(Tzu-Chiang express)で約4時間半で行くのに、花蓮(Hualien)まで約3時間、台東(Taitung)だと約5時間半もかかるのだ。
おまけに次の台東(Taitung)行きは1時過ぎ、ホテルも取ってない状況で、花蓮(Hualien)や台東(Taitung)に夕刻に着く列車に乗れば、バスに乗り換えて温泉になど行く気がなくなるのは必定だ。

そこで、私が選択したのは礁溪温泉(Jiaosi Hot Spring)だ。
ちなみに温泉のことは中国語で「ウェンチュエン(wenchuan)」というらしい。
ここならわずか1時間半で着けるので、午後を町中の観光に充てることも可能だからだ。


宜蘭観光と礁溪温泉
Jiaosi Station Jiaosi Station
礁溪駅の自強號(ツーチャンハー) 礁溪列車駅(ジャオシー・フオチャージャン)
Chenghuang Temple Chaoying Temple
城隍廟(チェンファンミャオ) 昭應宮(ジャオインゴン)
Shigandang (gravestone) Weiwei Huayuan Hotel
石敢當(スーガンタン) ホテルのオーナーと一緒に

礁溪(Jiaosi)に着いた私はさっそくガイドブックに載っていた礁溪中冠大飯店(Jiaosi Chong-Guan Hotel)を目指す。
ここは、温水プールやサウナもあって楽しめそうだったからだ。(しかし値段は高い!)
ところが、私が行ったときここは改装工事中、ほかに当てもない私は町中をうろついて適当な宿を探す。
結局のところ、台湾は駅に観光案内所があるわけではないので、町中に旅行会社が見つからない限りは、勘に頼って歩いてみるしかない。
昨夜、ジョーが紹介してくれたウェブサイト「宜蘭民宿網」は中国語のサイトしかなく、酔っ払いがアクセスしてホテルを探すにはとても役立ちそうになかったし、今朝、ホテルのパソコンを使ってやるほどのことはないと思ったのは失敗だった。
結局、見つけた1軒の宿は巍巍花園(Weiwei Huayuan)という日本語が話せる台湾人女将がやっているところだった。

礁溪(Jiaosi)というところは温泉を楽しむところだが、これといった観光名所はない。
従って、昼間は宜蘭(Ilan)に行くか、蘇澳冷泉(Suao Cold Springs)に行くかというところだ。
ところが、この日はあいにくの天気、水温22度の冷泉につかるには勇気がいるところだし、バス停にいたときに地元の人もそう言っていた。(台湾の高齢者は日本語が話せる人がいる)
こんなところで風邪を引いてはシャレにならないと、私は宜蘭(Ilan)へ行くことにした。

バス停にいた台湾の老婦人(日本語が話せる)に聞いて私はバスに乗って宜蘭(Ilan)へ行く。
どこで降りたらいいのかは全くわからなかったが、そこは彼女たちが優しく教えてくれる。
私は日本政府がこういう国をなぜ大切にしないのか全くもってわからない。
中国本土を個人旅行したらこういうシチェーションにはほとんどならないはずだからだ。

ガイドブックには宜蘭(Ilan)の見どころが紹介されていたが、実のところは現地の人向けの寺院がちらほらとあるだけで、私のような観光客にとってあまり食指を動かされるような場所はなかった。
途中で昼食を取りながらいろいろ考えを巡らせてみたものの、これといったいいアイデアは浮かばなかった。
また、蘇澳(Suao)の金華大旅社(Chinwha Hotel)で冷泉入浴ができるというガイドブックの記述もあったが、果たして日本のような日帰り入浴ができるかどうかは確認できなかった。
日本語が堪能な人がいるらしいので、聞いてみてもよかったかもしれないね。
それと台北のバー禮莎(Lisa)の宏美さん(呉/Wu/ウーさん)お薦めの冬山河(Dongshan River)にも結局行けなかったけど、こちらは天気が良くないと行っても意味がなさそうな感じだ。

帰りは電車に乗って礁溪(Jiaosi)に戻る。
ちょうど下校の時間帯なのか、女子高校生の集団で車内はほぼ満員だ。
こちらの高校生は日本のように制服があるのか、一発でそうとわかるが、スカートの丈は日本の女子高校生の方がはるかに短い。
来日した外国人がそれには驚くというが、確かにそうかもしれないね。

夕食はホテルの女将に紹介してもらったところで、安くて美味しかった。
肝心の温泉だが、部屋の中のバスタブにお湯を入れて浸かるタイプのもので、「外の露天風呂に入るか?」とも言われたが、お湯が溜まるまで時間がかかりそうだったので、このときは遠慮した。
もし試すなら夕食に行く前にリクエストしておいて戻ったら入るという形がよいかもしれない。
まあ、本格的に入るならいくらでも日本で入れるから気にするほどのこともないかな?

花蓮は素通り?

4/28(Wed) 礁溪 9:36-(臺鐵/急行・莒光號)-11:54 花蓮 13:00-華信航空(AE)7934-14:05 高雄(小港)
宿泊先 凱得來 / NT$1,120 (3,700JPY) per night
諸費用 航空券/ 花蓮-高雄: NT$1,500=4,950JPY
急行・莒光號 / 礁溪-花蓮: NT$188=620PY
タクシー / 花蓮駅-花蓮空港: NT$190=630JPY
バス / 高雄空港-市内(№12又は№301): NT$12=40JPY
関連サイト アジア総合リンク 台湾 宜蘭とその周辺 花蓮 高雄と台湾南部

今日の予定はホテルでもらった列車の時刻表を基に計画を立てた。
私の乗った列車は台東(Taitung)行きだったので、それで終着まで行っても良かったのだが、到着時刻は何と3時過ぎで、このままだと単に移動するだけで終わってしまいそうな気がした。
そこで考えたのが花蓮(Hualien)で降りて飛行機に乗り継ぐという計画だ。
自分でも何でそうしたのかよく覚えてないが、たぶん飛行機に乗れなくても花蓮(Hualien)なら泊まってもいいし、瑞穗(Rueisuei/Ruisui)まで約1時間半で行けるし、と思ったに違いない。
そこは東部台湾屈指の温泉とあるし、アウトドア派なら秀姑巒溪(Xiuguluan/Shiouguluan River)のラフティング(泛舟)もお薦めだ。

台湾でラフティング(泛舟)をやるに当たって、台湾政府観光局のパンフレット(日本語版)には、花蓮県(Hualien County)の秀姑巒溪(Xiuguluan/Shiouguluan River)と、高雄県六龜郷(Liugui Hsiang (Township), Kaohsiung County)の老濃溪(Laonong River)がメッカとして紹介されている。
前者は瑞穗(Rueisuei/Ruisui)温泉が、後者は寶來(Baolai/Paolai)温泉が近くにあり、何となく日本と同じような風情が味わえるのではなかろうか。
ツアー会社として花蓮(Hualien)市内にある南山育樂公司と、寶來(Baolai/Paolai)村にある老濃溪寶美泛舟が紹介されていたが、日本語や英語が通じるかどうかは定かではない。

で、私はと言うと、花蓮(Hualien)で列車を降り、旅行会社はないかときょろきょろしていると、1人の女性タクシードライバーが近づいてくる。
なぜ、ここで旅行会社なのかと言うと、台湾の駅にはいわゆる観光案内所というものが構内になく、ホテルの予約やツアーの申し込みなど格安でするには地元の旅行会社がベストなのだ。
しかも、花蓮(Hualien)のような観光地の旅行会社なら日本語が通じることもあるからだ。
私が2001年の台湾旅行で使った花蓮旅行社(Hualien Travel Service)と、全国主要都市に支店のある東南旅行社(South East Travel Service)なら日本語も英語も通じる。

さて、かのタクシードライバーは流暢な日本語で話しかけてきて、「日本人と結婚して家で民宿をやっている。タクシードライバーは私の仕事です。」と言い、名刺を差し出した。
これが東南アジアや中近東ならまずお断りすることになるのだが、ここは台湾。
「空港へ行きたいんだ」と言って探りを入れると、すんなりと「航空券は持ってるの?」と・・・
そこで「チケットを買えるところを探しているんだ」と言うと、「それじゃ旅行会社へ行って、それから空港ね」と・・・
信用できそうな感じがしたので、私はすんなりとタクシーに乗ることにした。

彼女のやっている民宿は「日之出」というところで、案の定「なぜ花蓮(Hualien)に泊まらないのか?」という質問をしてきた。
そりゃそうだろうな。
ここは台湾の観光地の中では有名なところだし、ここまで来て太魯閣(タイルーガー/Taroko Gorge)に行かない観光客など想像の範囲外だろう。
でも私は2001年にここに来ているので、泊まるなら秀姑巒溪(Xiuguluan/Shiouguluan River)でラフティングでもしようかと思っていたくらいだったのだ。
しかし、今日は予報通りのあいにくの天気で、日本で中央氣象局(Central Wether Bureau)のサイトをチェックしたときも、ここ1週間はあまり芳しいものではなかったのだ。
そこで「今日中に高雄(Kaohsiung)に行かないといけないのだ」と言ってごまかした。
半分以上は事実だったけどね。


高雄のPUB「花檜」
(住所: 高雄市前金區民生二路89號1F 電話 07-2163088, 2163099)
Pub Hanae at Kaohsiung photo with Ayumi
六合夜市(リウヘーイエシー/Liuhe Night Market)
Liuhe Night Market, Kaohsiung Liuhe Night Market, Kaohsiung
Liuhe Night Market, Kaohsiung
餃子(ジャオズィ)は10個でNT$30

タクシードライバーの郭さんが連れて行ってくれた春悅旅行社(Happy Spring Travel)で高雄(Kaohsiung)行きの華信航空(Mandarin Airlines)のチケットを入手する。
券面を見ると定価がNT$1958(6,460円)のところ、NT$1,500(4,950円)で買うことができたようだ。
今ではどうかわからないが私が行ったときの花蓮空港(Hualien Airport)は、食事をしたり暇潰しをしたりすることができる施設は全くなかった。
チェックインカウンターのところには、キャンセル待ちの受付をしているような雰囲気もあり、もし、私がチケットを持たずに空港へ直行していたら、何もないところで何時間も過ごさないといけなかったかもしれなかった。
そういった意味では花蓮駅で郭さんと出会ったのは幸運だったとも言えようか。

台北で一緒だったO氏が今日は高雄(Kaohsiung)にいるということを知っていたので、今夜の予定がどうなっているか聞いてみた。
仕事が終わるのは夕方なので、夜なら会えることのことだ。
彼はビジネス・トリップなので高雄青雲金典酒店/The Splendor Hotel (高雄晶華酒店/Grand Formosa Hotel)なんて高級ホテルに泊まっているが、私は駅や夜市に比較的近いところを探さないと明日以降の行動に支障が出てしまう。
高雄国際空港(Kaohsiung International Airport)なら少なくともホテルの予約ぐらいはできるだろうと思っていた。
ところが、国内線の到着ロビーの方は予約カウンターがあったものの今ひとつ英語が通じない。
私も人のことを言える立場ではないが、やはり国際線の到着口でないとダメなのは日本と同じだ。
それでも何とかガイドブックの記述を頼りに予約が成立した。
でも、ホテルで日本語が通じるというのは間違い、フロントでさえ人によっては英語すら通じないというのが実情だった。

夜まで時間があったので、街を散策して駅やバスターミナル様子などを観察してみる。
列車に乗るのは難しくないが、バスは駅周辺にチケット屋が軒を並べて多方面へ出る長距離バスのチケットを捌いている。
おそらく日本語も英語も通じないので筆談ということになるが、こういうときは漢字圏はある意味便利だ。
しかし、繁體字で書かれたものを日本風の略字で書くと全く通じないので、そういうときが一番困る。
何といっても発音は日本風のものとは全く違うからだ。
例えば、寶來(Baolai/Paolai)というのも、日本風に「宝来」と書くと全く通じないという具合だ。

夜になってO氏と出会う。
この日はビジネスパートナーの黄(ファン/T.K. Huang)さんという人と一緒だ。
どこへ連れて行ってくれるのかと思ったら、カラオケパブの「花檜」だった。
こういうシチュエーションは日本では1980年代に流行った気もするが、台湾ではいまだに健在なのだろうか。
で、結局、美女を侍らせて酒を飲み、カラオケを歌った極めて日式な宴会は幕を閉じる。
彼女たちとの会話は日本語と英語、私の左横に座ってくれた歩(Ayumi)さんとは英語での会話だった。
O氏曰く、「今の若い人は日本語なんか習わない、ほとんど英語ですよ」というのは、台北でもここでも現実のことだった。
台湾の高齢者は日本語を話す人が多い。
しかしながら、それを次世代の人たちは第二外国語としても必要としてないのかもしれない。
これは日本国及び日本企業の存在感が台湾人の心から離れてきた証左とも言えるだろう。

前のページへこのページのトップへ次のページへ