4/29(Wed) | オアハカ観光 オアハカ(ソソコトラン) 16:35-アエロメヒコ航空(AM)2045-17:40 メキシコシティ(ベニート・フアレス) 21:30-アエロメヒコ航空(AM)583-23:35 カンクン |
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宿泊先 | Antillano / US$47 (\4,560) per night | |
[booking sites for you / All Mexico Hotels (英語) agoda.jp (英語・日本語) アップルワールド (日本語)] | ||
諸費用 | タクシー / Casa del Cocotero-Oaxaca Airport: 120 pesos = \890 Cancun Shuttle (プライベート往復): US$65=\6,310 |
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関連サイト | メキシコ オアハカ州 キンタナ・ロー州 | |
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アドバイス |
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田澤さん曰く、昨夜の政府会合でメキシコ全土の遺跡への立ち入りが禁止されたらしい。
私の予定は、この後カンクンなので、ずっとビーチにいることが決定したようだ。
さすがに、ビーチへの立ち入りが禁止されることはないだろうが、結果的にメキシコ政府が本日以降の全土の遺跡の立ち入りを禁止したことで、昨日のうちにモンテ・アルバン(Monte
Albán)に行ったことは正解であった。
そのようなことがなくてもこの日は市内散策をするつもりだったので、まずは昨日疲れて見に行けなかったサントドミンゴ教会(Iglesia de Santo
Domingo)、ここではちょうどミサの最中であった。
規模は及ばないものの、ポルトガルのファティマ(Fátima)を思い出さずにはいられなかった。
言葉がわからないので、何とも言えないが、今の時期だと豚インフルエンザの災厄から身を守りたまえ、とでも言っているのだろうか。
何せ田澤さん曰く、オアハカが最初の豚インフルエンザの死亡者が出たところ、とのことだからだ。
今ではすっかりメキシコシティが感染都市の汚名を着ていて、遺跡も閉鎖された今となっては観光客にとってメキシコシティへ行く必要がどこにもないところになってしまったが、ここでも依然として感染の危険があることには変わりがない。
それでもマスクを付けた人がレストランやバーの従業員を除いては見当たらないのは、やはりマスクというものが暑い季節には煩わしいものでしかないことの証左だろうか。
次はソカロ(Zócalo)へ行き、カテドラル(Catedral)を見る。
職場へのお土産をどうしようかと思っているところに、物売りの女の子が6本で100ペソ(740円)というペーパーナイフを売りに来た。
通常の場合は、こういうものは値切るのだが、観光客が減って、貧しい彼女たちに一番災厄が降り注いでいる気がして言い値で買うことにした。
細かいことを言えば、こんなものでも日本では嫌がられるかもしれなかったが、そのときはそのときで対処すればいいと思った。
最後はアバストス中央市場(Mercado Central de Abastos)、ここはオアハカ最大のマーケット(メルカド)というだけあって、品ぞろえは豊富だった。
しかし、地元の人のためのものなので、皮肉にもお土産として通用するのはお茶のティーバッグくらいだった。
ただ、このご時世、日本に持ち込めるかどうかが問題だった。
ホテルへの帰り、薬局が開いていたのでマスクがあるか聞いてみる。
できることならば、メキシコシティでもらったマスクは捨てていきたかったからだ。
しかし、在庫はないようで、何やら聞いてきたがスペイン語だったので私にはわからずじまいだった。
ただ、同じ薬局で風邪を引いたらしい人が、その場で薬を飲んでいたのには苦笑せざるを得なかった。
もしかすると、彼らから風邪などをもらってはシャレにならないと即座に薬局から立ち去ったのは言うまでもない。
ホテルへ帰ると新しい宿泊者が私と入れ替えで泊まることになったという。
女性のバックパッカーで、「この時期に日本へ帰ると、ばい菌扱いされるのでしょうね」と苦笑していた。
私はギリギリで遺跡見物ができたのだが、彼女のような旅行者はこの先どうするつもりなのだろうか。
内陸部の都市だと町を散策する以外にやることがなくなってしまったのは事実なのだ。
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豚インフルエンザの蔓延を防ぐために、メキシコ全土の空港では、チェックイン前の健康申告書の提出と検温によるヘルスチェックが始められた。 |
オアハカでの観光を終え、田澤さんが手配してくれていたタクシーに乗り込む。
これから先は、何があっても自分だけで対処しないといけないのだと思うと緊張感が増してくる。
もし、私が発症するとしたらカンクンが一番危険なところと言えるからだ。
オアハカ空港では27日のメキシコシティではなかったメディカルチェックがあった。
ただ簡単な問診票への記入と検温だけで、これで感染者の搭乗を防げるかは疑問だった。
さすがに機内ではマスクをした人も多く、私も効果がどの程度あるかわからないマスクをしておくことにした。
できることならメキシコシティを経由したくなかったのだが、こればかりは仕方がない。
ここでは、乗り継ぎの場合でも、一旦、到着ロビーを経由して出発ロビーへ上がらないといけないのだが、到着ロビーにはほとんど人がいないし、タクシーのチケットブースもえらく暇そうだ。
それはそうだろう。
わざわざ何もやっていないところに豚インフルエンザの感染のリスクを冒して行く人はほとんどいないからだ。
もし、私がトランジットの都合で、ここで1泊しなければならないハメになったら、空港近くのプール付きのホテルに泊まって一歩も外に出ないようにするだろう。
もはやメキシコシティはゴーストタウンになっていると思われるからだ。
メキシコシティからカンクンに行くフライトの中もマスク姿の乗客でいっぱいだった。
夜遅くカンクン国際空港(Cancun International Airport)に到着し、予約したカンクンシャトル(Cancun Shuttle)のデスクを探していると、案内してやるというヤツが現れた。
何だか様子がおかしいと思いながらも付いていくと車体にロゴなどもない。
それでも説明を聞きながら車に乗り込んで走り出すと突然金を払えと言い出した。
ヤツらの言い値は料金表の65ドル(6,310円)プラス税金(20ドル=1,950円)だそうだ。
金は先払いしてあるし、それに何の税金だと言ったら、口ごもりながら理解不能なことを言う。
やっぱりと白タクかと思いながらも抗議を続け、空港に戻れと言っても、屁理屈をこねながら戻ろうともしない。
最後には嘘つきと言いながら後部座席からガンガン蹴りつけるとようやく止まった。
もはやどうしようもない。
相手は警察を呼ぶとか言ったが、こっちが呼んでもらいたいくらいだった。
いつまでも警察など来ないので、薄ら笑いを浮かべながら、また嘘かと怒鳴ったら冷静になれとか言ってくる。
ただ不安なのは、2対1であること、大きなバッグをそのまま持ち逃げされることと、チンピラが援軍に来ることだった。
とりあえず、ホテルまで車を走らせ、ロビーでケリを付けようと思った。
そして、ヤツらがホテルの向かいで車を止め、金を払えと言ったところで、さらにオレの荷物をホテルまで運べと命令した。
なぜなら、こういうヤツらは似たような名前のホテルで客を放り出すことを何とも思わないからだ。
ホテルにチェックインしようとバウチャー(voucher)を出し、確かに自分が予約しているホテルだと確認できたところで、私は最後の勝負に出ようとしたが、ロビーにいたフロントマンは英語もあまり話せそうもなく、頼りなさげで私の味方になりそうもなかった。
おまけに詐欺野郎の写真を撮ろうとしたら、凄んで脅してきた。
おそらく只では片がつかないし、滞在中に仲間に付きまとわれても気分が悪い。
おまけにフロントマンが買収されて、貴重品を持ち逃げされ、本当に日本に帰れなくなったら困るので、強盗に襲われたと思って、相手の見せた料金表である65ドル(6,310円)を渡して帰らせた。
やはり、深夜に空港に到着すべきでなかったと思う反面、カンクンシャトルのデスクの場所がわかりづらいことにも腹が立った。
それに往復で予約したカンクンシャトルで、片道がノーショー(予約をしているにも関わらず、キャンセルせずに出発当日現れないこと)となったことで、帰りのシャトルまでキャンセルされていることが不安だった。
豚インフルエンザでなく、途上国を旅行しているときのありきたりな難題が降りかかっていることに私は苦笑せざるを得なかった。