大人の休日倶楽部パスで行く東北の旅-青森
(2015年11月7日~9日)

急行「はまなす」

Date Schedule Lodging
11/7(Sat) 東京18:20-「はやぶさ31号」-21:37 新青森 21:46-21:52 青森 東横イン青森駅正面口 5,184円
8(Sun) まことさんとミニオフ会
青森市内観光 宴会
9(Mon) 青森 5:43-「特急・つがる2号」-8:22 秋田 9:16-「特急・いなほ8号」-10:45 酒田
酒田観光(山居倉庫さかた海鮮市場みなと市場
酒田 14:00-「快速・最上川」-14:52 新庄 15:17-「つばさ150号」-16:05 山形
山形観光(紅の蔵
山形 19:31-「つばさ158号」-22:24 東京
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JR Tickets

11/7(Sat)

私が2014年9月に加入した大人の休日倶楽部ミドルの特典の一つは、クレジットカード(大人の休日倶楽部カード)の利用を条件として、JR東日本やJR北海道を利用した場合と、びゅう国内旅行商品(この場合は同行者分も含む)を購入した場合に5%割引になるというものがあるが、最大の魅力は今回利用した「大人の休日倶楽部パス」だと思う。
今年度の場合、利用可能な期間が2015年6月25日から7月7日(JR北海道パスは除く)、11月5日から11月17日、そして、2016年1月21日から2月2日の年3回しかないが、チケット価格が特急(JR東日本管内の新幹線を含む)、急行のフリー乗車を含めて15,000円(JR東日本パスの場合)というのは相当にお得なものだ。

仮に、今回の乗車ルートを一般のチケットを買ったとして計算すると、東京都区内から青森までの東北新幹線の片道(17,350円/運賃10,150円、指定席7,200円)だけで元が取れてしまう計算になる。
これで復路の分も含めて計算すると、乗車券は東京都区内-(東北新幹線/713.7km)-新青森-(奥羽本線/181.9km)-秋田-(羽越本線/117.0km)-余目-(磐越西線の換算キロ/47.3km)-新庄-(山形新幹線/148.6km)-福島が一筆書きで、14,150円(運賃計算キロは1208.5km)となる。
これに、福島から横浜市内(301.6km)までの片道乗車券(5,400円)と、新青森と青森の乗り越し区間の乗車券(往復 380円)が加算されるので、合計で19,930円である。
さらに、特急料金(17,740円/東北新幹線「はやぶさ」 7,200円、特急「つがる」 2,050円、特急{いなほ」 1,660円、山形新幹線{つばさ」 1,500円+5,060円)が加わるので、「大人の休日倶楽部パス」がいかに割安なチケットかおわかりいただけるだろう。

さて、今回の旅行は、この「大人の休日倶楽部パス」を生かして、ブログ繋がりの友人である、まことさんとのオフ会を兼ねた東北旅行を企画することにした。
彼は、投資ネタがメインの「海外投資でアーリーリタイアメント、日本の非居住者へ」と、旅行やグルメネタがメインの「旅・食べ歩き、ときどきクッキング」の2つのブログを使い分けている。
私が彼と知り合ったきっかけは、私が日経ヴェリタスに掲載されたというコラム(2015年3月1日-日経ヴェリタス2015年2月22日号「個人投資家-七転び八起き」)を読んだ彼がメールを送ってきたことだったのだが、その後、私がワールドインベスターズの仲間と参加したパンローリング主催の投資戦略フェアEXPO2015に彼も参加したことから交流が始まった。(2015年3月16日 海外投資でアーリーリタイアメント、日本の非居住者へ-投資戦略フェアEXPO2015に参加した

東京駅 東京駅
東京駅
新青森駅 新青森駅
新青森駅

そして、出発当日、この日(土曜日)はローテションの都合で出勤日となっていたので、仕事が終わってから東京駅に直行、あらかじめ指定券を取っておいた東北新幹線の「はやぶさ31号」に乗り込んだ。
「大人の休日倶楽部パス」(東日本)は連続する4日間が利用可能期間となるので、本当なら私のような使い方はもったいないのだが、前回(6月25日~7月7日)は関西・沖縄旅行と重なり、次回(2016年1月21日~2月2日)は寒さが堪えそうな時期なので、東北地方は今回行くことに決めたのだ。
私が乗った列車は、盛岡までの途中停車駅が上野、大宮、仙台しか止まらない最速に近い列車だったこともあるが、車内は土曜日の夜の列車とは思えないほど混んでいた。
指定券を取った時点では、座席にはかなり余裕があるのかと思っていたのだが、こればかりは意外だった。

新青森で普通列車に乗り継ぎ、青森に着いたときには夜の10時になっていた。
私が青森まで急いで来た理由は、2016年3月26日の北海道新幹線の開業に伴って廃止される可能性が高い急行「はまなす号」を写真に収めるためだ。
杉山淳一の「週刊鉄道経済」-最後の夜行急行「はまなす」廃止でどうなる?(2015年9月11日)によれば、この夜行列車は実用性の高い列車だけに廃止されるのは惜しいと書かれている。
実際のところ、札幌行きの下り列車が、私が乗ってきた東北新幹線の「はやぶさ31号」と奥羽本線の特急「つがる9号」と接続し、札幌発の上り列車が、東北新幹線の「はやぶさ4号」と、奥羽本線の特急「つがる2号」(札幌発が2015年10月24日~12月30日、1月2日~31日は青森着6時19分になるため接続しない)に接続するため、東北各県の県庁所在地と北海道を結ぶ交通機関としては極めて便利だし、宿泊費の節約もできる。
私は残念ながら今回の旅行でもこの列車に乗ることができなかったが、あと4ヶ月のうちに乗る機会はないかもしれない。
いずれにせよ、急行という列車区分もブルートレインも、インターネット上の動画と写真でしかお目にかかれない日もそう遠いことではないというのは寂しいことだと思う。
夜行列車の撮影を終えた私は宿泊先のホテルへと向かう。
楽天トラベルを通して手配した、その名のとおり東横イン青森駅正面口だ。
夜遅くの到着で、しかも寒くなることが予想できたので、駅からあまり歩かないで済むところを選んだのだ。

青森駅停車中の急行「はまなす号」
青森駅 青森駅
青森駅 青森駅
青森駅 青森駅

11/8(Sun)
東横イン青森駅正面口 東横イン青森駅正面口
東横イン青森駅正面口

この日はあいにくと予報どおり雨模様の天気だった。
まことさんが車で青森市内を案内してくれるということだったが、アウトドアのアクティビティは何もできそうもない。
温泉とグルメを堪能するという感じになりそうな1日だった。
まず最初に連れて行ってもらったところは、青森魚菜センター(古川市場)というところで、ここでは「のっけ丼」といって、どんぶりご飯を買って、その上に自分の好きな具材を乗せて食べることが目玉になっている。
しかしながら、私たちは朝食の食後に行ったので、ご飯を買わずに、刺身だけ買って食べることにした。
朝からやっているので、540円の食事券を買って「のっけ丼」にすれば、それなりの食事になるため、下手なファーストフードを食べるより余程マシなような気がする。
東京だとこういうお店はないのだろうか。

青森魚菜センター 青森魚菜センター
青森魚菜センター 青森魚菜センター
青森魚菜センター 青森魚菜センター
青森魚菜センター(古川市場)

次に行ったところは幸畑墓苑・八甲田山雪中行軍遭難資料館というところだ。
青森市営バスの停留所が目の前にあるので、バスを使って来れないことはないのだろうが、やはり地方都市の観光は車がないと不便だ。
ここは、明治時代の軍事訓練中の悲劇を史料として残しているところで、入口には後藤房之助伍長の銅像(レプリカ)があり、館内には当時の兵士たちの写真や遺品などが展示されている。
約10分ほどの映画ではなぜ悲劇が起こったかを簡単に解説しているが、遭難した日本陸軍第8師団歩兵第5連隊(青森)が、冬山を甘く見ていたことが最も大きな原因だとしていた。
いつの世でも油断大敵という言葉が不変の真理であることを強く感じさせるものだった。
それにしても残念なのは、外国語の表示が英語でなく、韓国語しかなかったことで、韓国からの観光客が多いことで配慮したのだろうが、戦前の軍事を巡る日韓関係の軋轢と、英語が国際語であることを考えれば、違和感を感じるのは私だけなのだろうか。

幸畑墓苑・八甲田山雪中行軍遭難資料館 幸畑墓苑・八甲田山雪中行軍遭難資料館
幸畑墓苑・八甲田山雪中行軍遭難資料館

午前の観光を終えた私たちは浪岡駅前温泉に向かった。
入浴料はわずか300円、黒く濁った湯が特徴的な地元向けの温泉だ。
石鹸やタオル、シャンプーなどは自分のものを持参しないといけないので、手ぶらで来るにはキツイところだ。
湯船や洗い場はそれほど広くないが、日曜の朝ということもあって、私たちを入れても入浴客は4~5人だった。
奥羽本線の浪岡駅から徒歩圏なので、鉄ちゃんでも十分に楽しめる。
ちなみに、私の手元にある「おとなの青春18きっぷの旅 得ワザ&口コミガイド」(Kindle版あり)、その中にある 「『青春18きっぷ』ファンによる県別口コミ旅情報」は、「口コミ温泉ベスト3」が都道府県別に掲載されていて、青森県の場合は、酸ヶ湯(すかゆ)温泉、谷地(やち)温泉、青荷(あおに)温泉が口コミベスト3になっている。
次回の旅行の際のお楽しみということかな。

サンライズ食堂 サンライズ食堂
サンライズ食堂

温泉で温まった後はまことさんお勧めの煮干しラーメンが食べられるサンライズ食堂での昼食だ。
彼のブログでも「青森 長尾中華そば本店のこく煮干しラーメン(2015年11月5日)」のほか、煮干しラーメンで検索すると複数の記事がヒットするので、よほどお気に入りなのだろう。
私が食べたのは、豚骨+鯵煮干し+野菜スープのサラトロ感と銘打たれた「濃い鯵ラーメン(730円)」だ。
なるほど、スープが旨い。
青森市に「朝ラーメンという文化」があるというのもうなずける味だ。
香港でも出前一丁を朝から食べる文化があるようだが、あちらはインスタントラーメン、煮干しラーメンを香港でやったら受けるのではないだろうか。
雨模様の日はグルメと温泉くらいしか楽しみがないが、これは満足の昼食だった。

青森空港 青森空港
青森空港

青森空港から発着するフライトは、国内線が羽田伊丹(大阪)、小牧(名古屋)、そして意外にも新千歳(札幌)へ飛んでいる。
名古屋へ飛んでいるフジドリームエアラインズ(FDA/Fuji Dream Airlines)というのは初めて聞く航空会社だが、企業情報をみると2009年7月23日設立の新参の航空会社で、小型リージョナルジェット機で地方空港間の定期便を提供しているようだ。
私がこの会社のフライトを使うことはほとんどないだろうが、地方在住の人にとってはメリットのある路線に飛んでいるのだろうか。
一方で、国際線はわずかにソウルの仁川国際空港(Incheon International Airport)行き大韓航空(Korean Airlines)が水・金・日の週3便運航となっているだけだ。
2010年10月31日に羽田空港が国際線の定期便を再開するまでは、地方在住者にとってソウルは海外旅行へ行くためのゲートウェイとなっていたが、今では日韓関係の悪化と相俟って、ソウル便の乗客も減る一方なのだろう。(2010年9月2日-32年ぶりに羽田空港発着の国際線の定期便再開

こうした中で、青森空港国際化促進協議会(事務局:青森商工会議所 観光交流推進課)が「青森・ソウル線を利用する修学旅行等への助成(人財育成助成金)」(青森・ソウル線を活用した人財育成助成金交付要綱第4条-参加する児童・生徒・学生1人当たり2万円で、一団体100万円が上限)を餌に、県下の学校の生徒を韓国修学旅行に行かせるように仕向けているのはどうかと思う。
それ以外にも5名以上のグループ旅行に対して助成金を出したり、ここまでしないと存続できない国際線なのであれば、出入国管理官の人的資源の制約もあることだし、いっそのこと廃止して、東北の国際空港は仙台だけにしたらいいと思う。
ちなみに、一時期、韓国修学旅行問題でヒートアップした秋田県にも秋田韓国交流促進事業費補助金といった同じような事業があり、これが過去に韓国修学旅行を主催した学校にとっての餌になったのは言うまでもないだろう。(2014年5月23日 産経新聞-韓国への修学旅行見直さず 秋田県教育長「不安を払拭したい」)(2015年6月15日 産経新聞-秋田県の公私立学校「韓国修学旅行」今年もゼロ MERS問題前に決定・・・「反日的な国への修学旅行は不適切」との抗議も
もちろん、職員の上海派遣短期特別研修事業で大問題になった鹿児島県にも団体ツアー助成事業がある。
もはや言うべき言葉が見当たらないとはこのことだろうか。(2013年6月7日 産経新聞-鹿児島県が仰天プラン 県職員1000人に上海旅行をプレゼント 総事業費1億1800万円

雨模様の中の観光はこれにて終了、3時に一旦ホテルに帰って小休止とし、夕方の5時から宴会をすることになった。
私が翌朝5時起き(笑)しないといけないので、早めに始めて早めに終わろうということにしたのだ。
まことさん曰く、市内の飲み屋は日曜休業のところが多いそうだ。
私が2013年8月の東北旅行の際に、青森市内に住んでいたボンドさん(2015年5月4日に逝去)と行った焼鳥「鳥清(Torisei)」居酒屋「六兵衛」はいずれも日曜日が定休日だ。
そこで日曜日にでも営業している「こじゃらし」に行ってみた。
ここは海鮮が美味しいところで、店の雰囲気は地元の居酒屋といったいい感じの店だった。
次回の青森訪問の際にも行ってもいいかなと思えるところだった。
二次会は「ダイニング禄青森古川店」、ここは駅(ホテル)に向かう途中で見つけたところで、個室で飲みたい人にとってはいいところだ。
ワインなどが安く飲めるので居酒屋で日本酒を飲んだ後に行くといいかもしれない。
とりあえず、温泉とグルメで終わった青森観光、まことさんご案内ありがとう。
また東京か青森、あるいはバンコクでお会いしましょう。

夜の宴会
こじゃらし こじゃらし
こじゃらし
ダイニング禄青森古川店 ダイニング禄青森古川店
ダイニング禄青森古川店

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