2016年9月-大学卒業旅行30周年記念-山形の旅 (最上川舟下り・瀬見温泉) |
Date | Schedule | Lodging | |
9/1(Thu) | カングレホフェスティバル渋谷で有志の飲み会 | 奉仕会館 | 4,900円 |
2(Fri) | 東京 7:48-「Maxとき305号」-9:59 新潟 10:13-「快速・きらきらうえつ」-12:41 余目 14:12-「快速・最上川」-14:35
古口 最上川舟下り 高屋 16:20-16:51 新庄 17:57-18:18 瀬見温泉 |
喜至楼 | 6,000円 |
3(Sat) | 瀬見温泉 10:49-11:10 新庄 新庄城址・最上公園観光 新庄 14:43-「とれいゆつばさ2号」-16:22 かみのやま温泉 大学卒業旅行30周年記念の宴会 |
有馬館 | 15,120円 |
4(Sun) | かみのやま温泉散策 かみのやま温泉 13:13-「つばさ142号」-15:48 東京 |
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note |
旅のプロローグ |
1986年2月12日、私は当時から友人だったタキと、そしてタキの友人の木村、さらに木村の友人の浩一とノリの5人で、3週間の欧州旅行に出かけた。
このとき私たちは全員が大学生であったにもかかわらず、英語がまともに話せた人は一人もいなかった。
今のようにパソコンがあるわけでもなく、まして携帯電話やスマートフォンなど世界中の誰もが思い浮かべもしなかった時代だ。
当然ながら、iPhoneのグーグル翻訳アプリなど生まれてもいないので、現地の会話は「六カ国語会話 ヨーロッパ・アメリカ編(英・仏・独・伊・西・日) 会話集」が頼りだった。
また、ほとんどの欧州行きのフライトは、アラスカにあるアンカレッジ国際空港(Anchorage International Airport)を経由していた時代だった。
当時は、ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連/USSR/Union of Soviet Socialist Republics)という国がアメリカと対峙するように存在し、その国の上空を西側のフライトは通過できなかったからだ。
一方で、海外の情報収集ツールとして、頼りになったのは「地球の歩き方 ヨーロッパ」と、欧州鉄道旅行のバイブルであった「ヨーロッパ鉄道時刻表(European Rail Timetable)」だけだった。
ちなみに、1986年当時はトーマス・クック社(Thomas Cook)から出版された英語版のみで、現在、英語版はヨーロピアン・レール・タイムテーブル社(European Rail Timetable Limited)から出版されている。(2013年11月30日-欧州鉄道時刻表の復刊とTC販売終了に見る海外旅行スタイルの移り変わり)
ところで、海外旅行の方と言うと、今となっては笑い話になるようなトラブル続き、帰国後に各々が違った道を歩んでも、タキとノリは地元の友人ということで付き合いが続き、2011年3月11日の東日本大震災で九死に一生を得た木村の激励会をきっかけとして、このところは2年ごとに宴会旅行をしていた。
そして、今年が大学卒業旅行30周年の節目ということで、山形のかみのやま温泉の有馬館で宴会をすることになった。
9/1(Thu) |
30周年記念旅行は、9月3日と4日の2日間だけだったが、私は金曜日も休みだったので、今回の旅行は、JR東日本ジョイフルトレインを楽しむ旅にすることにした。
かつては取りづらいと言われた「とれいゆつばさ」のチケットが取れたのと、2日の金曜日も「きらきらうえつ」が運転していて、そのチケットも取れたからだ。
そして、その「きらきらうえつ」に乗るためには、東京7時48分発の「Maxとき305号」に乗る必要があり、前夜(1日)が飲み会になったため、そのまま前泊することにした。
ちなみに、私が取った奉仕会館という旅館は、あらっきーさんが主催するLovers Kitchenのイベント会場の近くのようで、道理で聞き覚えがあるところだと思ったわけだ。(2016年11月14日-意外と安くて便利な日本橋問屋街のホテル奉仕会館)
飲み会の開始は19時、シーフードを豪快に手掴みで食べようという企画なのだが、きちんと使い捨ての手袋も貰えるので、モロに汚れることはないし、リーズナブルな価格で味わえるので、かなり予約が早くから埋まるらしい。
本当は7月にやる予定だったのが、1か月余りずれ込んだというわけだ。
話の内容は、旅系サークルだけあって、もっぱら旅行の話、実のところ、私も明日から山形旅行だし、それが終わると、インドネシア・タイ旅行が待っている。
楽しいことがたくさん待っていそうな9月の始まりだった。
カングレホフェスティバル渋谷-手掴みシーフード |
9/2(Fri) |
今回の山形旅行の手始めに乗るのは、新潟行きの「Maxとき305号」、これは前述したように「きらきらうえつ」に乗るためにあえてそうしたのと、乗車券を東京都区内-(上越新幹線)-新潟-(白新線・羽越本線)-余目-(陸羽西線)-新庄-(山形新幹線)-福島-(東北新幹線)-大宮といった形で一筆書きにするためだ。
私の場合は、仮に大人の休日倶楽部パスが使える期間であったもそうしたと思うが、今回の山形旅行のルートは、パスを使って旅する人にも参考になると思うので、上記の日程表だけでもご覧になるといいだろう。
ところで、新潟行きの新幹線、わざわざグリーン車に乗る必要もないくらいに空いていて、単に、溜まっていたビューサンクスポイントを消化しただけに過ぎなかったようだ。(笑)(2016年9月9日-VIEWカードのポイントをグリーン車利用券(新幹線・特急列車用)に替えてみた)
東京駅 |
JR東日本ジョイフルトレインを楽しむ旅の第1弾は、羽越本線を走る「きらきらうえつ」、原則として、毎週、金・土・日と祝日の運転なので、2日の金曜日を乗車日に充てることにした。
車内は予想外にガラガラで、2号車の「きらきらラウンジ」でさっそく乾杯だ。
一人旅の場合は、混雑が予想されるときにはこういうところには居づらいのだが、狙い目は出発早々の時間帯、空いている日は、席に落ち着いてしばらくしてから来ようという人が多いのか、30分の制限時間が切れる頃になると、かなりの人が来るようになった。
日本海沿いを縫うように走るので、沿線の景色もなかなか良く、夏の時期ならもっといいだろうなと思いながら銘酒を堪能し続けた。
新潟から余目までは2時間半、酒を飲み続けたせいか、途中で眠っているうちに目的地に到着した。
ちなみに、車内では降車駅で粗品が貰える引換券の付いたパンフレットがあるので、ピックアップしておくといいだろう。
きらきらうえつ | |
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余目駅では1時間半の乗り継ぎの時間を生かして昼食を取ることにした。
駅前に庄内町新産業創造館「クラッセ」というのがあり、中にはレストラン「やくけっちゃーの」があったので、そこで食事をすることにした。
食べてみたいと思っていた「山形牛赤身ステーキセット(1,620円)」は売り切れだったので、「山形牛のジューシーハンバーグセット(1,080円)」をいただくことにする。
昼食の時間帯ということもあって、店内はほどよくお客さんが入っていたが、それほど待たされることもなく食事を終えることができた。
2階には本が置いてあるコーナーがあったが、誰も使っていないようで、列車待ちの時間潰しのためには、1階のカフェ「余目製パン」をここに持ってくればいいように思えた。
余目駅 | |
やくけっちゃーの | |
昼食を終えた私は最上川舟下りをするために、陸羽西線に乗って古口(ふるぐち)へと向かった。
駅を下りると、最上川交通バスのドライバーらしき人が「舟下りかい?」と声をかけてくる。
観光客がこの駅で降りるのは最上川舟下り以外に目的がないからかもしれないのと、14時38分発のバスがそれ専用のバスみたいなものだからだ。
舟下りは古口港(戸澤藩船番所)を14時50分に出発し、船頭の語りを聞きながら1時間で草薙港(川の駅・最上峡くさなぎ)に到着する。
紅葉のシーズンならもっと綺麗だっただろうと思うが、この日は天気も良く、のんびりと舟下りをするには絶好のコンディションだった。
船頭曰く、最近では外国人観光客も多いらしく、一番多いのは台湾人とのことだった。
そう言われてみると、私の写真を撮ってくれた人も台湾から来たと言っていたのだが、失礼ながら、こんな地方にも外国人が来るようになったのは驚きである。
台湾の旅行ガイドには最上川舟下りがポピュラーなアクティビティとして記載されているのだろうか。
最上川舟下りを終えた私は、最上川交通バスと陸羽西線の列車を乗り継いで新庄駅に向かった。
新庄駅はご存じのとおり山形新幹線の終着駅なのだが、1時間の暇さえ持て余すほど駅前には何もなかった。
最初は、新庄駅周辺のビジネスホテルに泊まろうかと考えていたのだが、そうしなくて良かったと思えるくらいだった。
おそらく、ここに山形新幹線の駅があるのは、山形県第3区(旧山形県第2区)選出の故加藤紘一衆議院議員(2016年9月11日 河北新報-加藤紘一氏死去 77歳 2000年「加藤の乱」)の影響が大だったのだろう。
そうでなければ、新幹線が駅があるとは思えないほどの寂れようだった。
高屋駅 | |
新庄駅 |
今夜の宿泊先を選ぶにあたって最初に検討したのは肘折温泉だった。
ここは、宮脇俊三氏の著書「途中下車の味/ローカルバスの終点へ」 で紹介されていた長距離バス旅(目的地選定の条件としてローカルバスに一時間以上乗ることがあった)の目的地として記載されていて、しかも一人旅でも宿泊できそうな感じだったからだ。
さて、肝心の山交バスの時刻表を見ると、最終の18時10分発の肘折待合所行きのバスがある。
それでも、ここは基本的に湯治の宿が集まっているところ、夜が早そうなので、宿泊予定の宿に聞いてみると、19時5分に到着しても、夕食を取るのは大丈夫との回答を得ることができた。
ブログネタにもなるし、ここにするかと思っていたところ、逆方向の陸羽東線沿線の温泉を検索していると、瀬見温泉、赤倉温泉、鳴子温泉といったものがあった。
ここで、ヒットしたのが「瀬見温泉「喜至楼」 スッチーの混浴露天風呂体験記」、妙齢の女性と混浴風呂で一緒になれるとは思えなかったが(熟年女性ならあり得る・・・笑)、気になったのは、「喜至楼は山形県内に現存する最古の旅館建築物で、明治元年に建てられた本館はとても歴史を感じます。」という記事だった。
それはいい、と私は目的地を変えることにした。
瀬見温泉の温泉街は駅から徒歩圏にある便利なところだ。
私が泊まった「喜至楼」は歴史を感じる風情のある建物だし、大浴場も混浴があって期待(だけは・・・笑)を持たせてくれるものがある。
ホテルに着いた後で、食堂で夕食を取っていると、女子高校生のグループがいたので、おおおお~と思ったのだが、彼女たちが混浴(ローマ式千人風呂(混浴)は、15時から19時まで女性専用、19時から22時までは男性専用なので、混浴は22時以降、翌日の15時まで)に入ってくることはなかった。(苦笑)
ちなみに、私が取った夕食は何のオプションも付けなかったのだが、最上牛のすき焼きなどを付けることもできたので、その方が良かったかもしれない。
それと、宿の宿泊プランは、「素泊まり」、「朝食付き」、「夕食付き」、「2食付き」より選択制なのだが、宿の周辺にはレストランなどはあまりないし、前述したように新庄駅周辺にもあまりないので、宿の食事を充実させる方がいいと思う。
とりあえず、私が泊まった「喜至楼」は一人旅やビジネス宿泊の方にもお勧めできる宿だと思う。
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