2016年新春-南紀家族旅行(熊野三山・紀伊勝浦・瀞峡) |
1/2(Sat) |
2日目は南紀観光のハイライトである熊野古道大門坂、そして、那智の滝の見学に、熊野那智大社への初詣をすることにした。
熊野交通の観光ツアーとしては、1日ツアーである「熊野三山めぐりコース」の方がポピュラーなのだろうが、1日中バスツアーでは母が参ってしまうだろうということで、半日ツアーにすることにした。
それに、初詣に行くのに三つの神社を回る必要がないということもあった。
ツアーの出発は9時半、バスの中には私たち以外に2~3組しかいなく、ドライバーが思わず漏らした言葉が「ホンマに今日は正月かいな!」と・・・
いくら冬の時期とはいえ、正月の3が日とは思えないほどバスの中は空いていた。
最初の観光地は、熊野古道大門坂、ここでの停車時間はわずか15分なので、那智勝浦観光ガイドには「聖地『那智山』へと全長約600メートル、高低差約100メートルの石畳が続きます。」とあるが、これを上っている時間はない。
ドライバーがバスから下りてきて、デジカメやスマートフォンのシャッターを押してくれるので、「熊野古道大門坂」と書かれた看板の前で家族全員の写真を取って、少し石段を上り、何ちゃって森林浴をしたら、もう出発の時間が迫っている。(笑)
本格的に熊野古道を歩きたければ、新緑や紅葉のシーズンに別のプランを立てた方が賢明だろう。
次の目的地は、那智の滝だ。
ここには熊野那智大社の別宮である飛瀧(ひろう)神社の鳥居があるが、滝自体が御神体であるとのことなので、本殿は存在しない。
従って参拝者は滝に向かってお祈りを捧げる形になっていて、全国津々浦々に滝はあれど、ここほど神聖な気持ちになれる場所はないと思う。
しかしながら、ここでの滞在時間も25分と、滝を眺めるだけで精一杯のようだ。
幸いに参拝客でごった返すといった様相はなく、普段の週末の観光地レベルの込み具合だったのは良かったと思う。
いずれにせよ、日本三大名滝の一つと言われる那智の滝、南紀に来たなら一度は訪れる価値があるだろう。
最後は熊野那智大社での初詣だ。
今回の旅行の目的地の一つはここなのだが、懸念していた混雑は全くなく、それこそ「ホンマに今日は正月かいな!」というレベルだった。
フェイスブックを通じて友人たちの投稿を見る限りでは、関東地区の著名な神社や伊勢神宮などは混雑で大変だったようなので、そういった意味ではここまで来たことは良かったのだろう。
私たちは順調に参拝を終えて、昨年いただいたお札を納め、新しいお札をいただいて神社を後にした。
また、昨年11月のタイ・香港旅行のときにチェンマイ(Chiang Mai)のお寺でいただいたおみくじ、日本へ持ち帰ってきたのだが、これも丁重に納めていくことにした。
ところで、ここで新たなおみくじを引こうと思っていたのだが、すっかり忘れてしまって、気づいたのは紀伊勝浦へ帰ってきてからだった。
熊野交通定期観光バス「熊野古道大門坂と那智山めぐりコース」 | ||||
紀伊勝浦駅 | 熊野古道大門坂 | 那智の滝 | ||
那智の滝 | 熊野那智大社 | |||
熊野那智大社 |
バスツアーが終わって紀伊勝浦駅に戻ってきたのは正午過ぎ、今日のランチはきちんとしたものを食べようということになり、入ってみたのは小料理屋風の外観の「義兵衛」というまぐろ・くじら料理店だった。
食べログのジャンルは「うどん」になっているのだが、私の記憶している限り、うどん屋ではなく、どちらかというと海鮮料理屋だ。
また、ここでは「イルカ造り(900円)」を味わうことができるのを始め、くじら料理のメニューも豊富だ。
イルカのお造りなど、どんな味がするのだろうかと思って食べてみると、これが案外に美味しい。
最近ではホテルにいた中国人一家のような外国人観光客も来るのか、マグロ丼など一部のメニューに英語が併記されていた。
シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)のような環境テロリスト(アメリカ本国では海賊の認定)でなく、まともな外国人観光客が増えればいいのだが、このあたりの人にとっては白人に対する警戒感は当分の間消えることはないだろう。
昼食が終わった後、私たちは「紀の松島めぐり」をすることにした。
1周約1時間のコースなのだが、途中の「太地くじら浜公園」で途中下車することも可能だ。
やはり、このクルーズもピークシーズンは夏の時期なのだろう。
この日は、天気も良く、また、正月らしからぬ暖かさだったので、甲板デッキに出て奇岩群の写真を撮って楽しむことも十分にできて良かったが、室内からだとあまりうまく写らないと思う。
さすがに老齢の母だけは甲板デッキに出るようなことはなかったが、滅多に来れないところなので、それなりに楽しんでもらえたのではないかと思う。
また、船内ではカモメの餌が100円で売っているので、子連れの人ならそれを目当てに寄って来るカモメと戯れるのもいい思い出になると思う。
カモメの方もそれがわかっているのか、ボートが近づくと大挙して寄ってくるので、iPhoneでもご覧のとおりの写真が撮れるのだ。
そして、途中下車で立ち寄った「太地くじら浜公園」、ここには町立博物館があって、江戸時代からのくじら漁の歴史などが垣間見れるようになっている。
この太地町は環境テロリスト(アメリカ本国では海賊の認定)のシー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)の標的となっているところで、私たちがボートを下りたときはそんな片鱗もなかったのだが、一時は漁師に対する嫌がらせなどもあって騒然とした雰囲気になっていたという。
法務省が彼らの入国を拒否したことが功を奏して太地町にも平穏が戻ったということなのだろう。
2015年9月6日付の親日アメリカ人、テキサス親父(Tony Marano)のブログ(英語)にはOnly 2 Cove Guardians in Taiji(太地にいるたった2人の入江の監視者)とあるからだ。
ただ、ドキュメンタリー映画であるザ・コーヴ(The Cove)が世界的に評価を受けたため、太地町はすっかり悪者にされてしまった感がある。
それこそ、日本政府が反証映画であるビハインド・ザ・コーヴ(Behind The Cove)を全面的にバックアップするなど、被害を受けているデンマークなど他の国とも連携してシー・シェパード(Sea
Shepherd Conservation Society)に対抗すべきだ。(2015年7月31日-WEDGE Report シー・シェパードVSデンマーク 日本が学ぶべきフェロー諸島の対策) (Tony Marano Blog on May 18, 2015 - Faroe Islands laws welcome Sea Shepherd)
いずれにせよ、他国の文化を尊重できない害人はどこの国籍であってもお断りという姿勢が日本政府には最も必要なことだろう。
熊野牛のしゃぶしゃぶディナー@ホテル中の島 | ||||