金持ち父さんへの道(The journey to financial freedom)

【2003年9月20日掲載】


30年後の予測より歴史に学べ
1本の歴史の流れはいずれ終わり、新しい流れが生まれる。
その過渡期にあって古い流れに固執したらダメだ!、という絶対的な真理が歴史というものにはある。

具体的に言おう。
戦後の日本は鉄道に例えると、終身雇用本線年金暮らし行きという大動脈があった。
国民はその本線の特急に乗ろうと、みんなで大学進学を目指した。
でも美味しい果実をさらっていくのは、そのレールを引いた大正・昭和1ケタ世代、つまり高度成長時代以前に特急に乗れた乗客だけだろう。
それが歴史の真理である。
あとからノコノコ行く奴はババ引いて当然で、投資の世界は如実にそれを物語っている。

年金の危機についてはOECD諸国共通の問題のようで、Ageing Societies and the Looming Pension Crisis (高齢化社会と迫り来る年金の危機)というレポートが出ている。
また、Newsweek 日本版の2003年7月9日号は、「年金制度の背骨がきしむ(PDF)」と題して欧州諸国の年金問題を取り上げている。

従って、1997年11月24日の山一倒産でその本線は脱線することがあることがわかり、最近では終着駅にある年金の泉も枯れそうだとわかっていながらそれに乗り、まして満員の特急目指して立ち席覚悟で切符を買うのは馬鹿げているのだ。

新しい泉は自分で見つける。
「金持ち父さん」路線か、森永卓郎氏の言う「年収300万生活」路線かどうかは個人の考え方だろう。
でも行き先は自分で開拓するのだ。
その過程で同行の友が生まれるだろう。
少なくとも満員の終身雇用本線の列車に乗り、車掌(公務員)に毒づく人生よりマシだと思う。

未だに日本は「黄金の国」なのか?

13世紀、マルコ・ポーロは日本を(ジパング=Zipangu)のことを黄金の国(the Land of Gold)とヨーロッパに紹介した。
そう、日本には金のなる木があるかのような驚くべき10倍株(ten-bagger)が存在し続ける。
日本は未だに「黄金の国」なのだろうか?

私が去る9月14日に「30年後の予測より歴史に学べ」ということをある掲示板(BBS)で書いたとき、私はすでに「金持ち父さんへの道(The journey to financial freedom)」を実践し始めていた。
私は今年の5月後半から日米市場の回復基調に乗って株投資を再開したが、それはまだ遊びに過ぎなかった。
確かにここ2、3ヶ月で株価が2倍や3倍になった株はたくさんある。
しかし、多くの人が思っているように海外市場はともかく、日本市場は長期保有をするにはあまりにも市場が低迷し続けているのだ。
従って、多くの人は日本株を短期で売買を繰り返しているのが実情のようだった。
ピーター・リンチ(Peter Lynch)がいうような10倍株(ten-bagger)を発見するには日本市場はあまりにもお粗末と言えたのだ。
そう、私も多くの日本人投資家同様に外国市場に活路を見出そうとしていた。
事実、外国の証券会社に口座を開き、慣れない英語を読みながらささやかな投資を楽しんでいた。

しかし、庶民が金持ちになる最大のチャンスはカオスの中にあるということが事実だとすれば、今の時代にチャンスは転がっている。
そう、ヤフー(4689)株はITバブルの最盛期(2000年2月22日)には1株で1億6790万円をつけたお化け株なのだが、その時系列データ(Historical Price)を見て欲しい。
1999年3月以降、2001年を除いて半年に1回の株式分割(Stock Split)がされているのがわかるだろう。
そして調整後終値(Close price adjusted for dividends and splits)という欄は、株式分割の実施の前後で株価を連続的にとらえるために、分割実施前の終値を分割後の値に調整したものなので、その株をいつ買ったかにかかわらず、資産総額が買った時点から何倍になっているかがわかるようになっている。
単純に言えば、2001年9月5日に1株200万円でヤフーを買えた人の時価はわずか2年で10倍になっているということだ。
そう、これがいわゆる10倍株(ten-bagger)なのだ。

最近の株式分割銘柄を見るには、カブドットコム証券のリスク管理取引注意銘柄⇒上部フレームの「株式分割銘柄」を、米国株式はYahoo-Briefing Splits Calendar又はBriefing.comを参照のこと。

IT(information technology)バブル崩壊後も2001年を除いて半年毎に1:2の株式分割をしているヤフーは、誰がどんなデマを飛ばそうが、今後数年間は今までの歴史を繰り返してくれるような気がする。
正直言って、この株を買うことは庶民にとって新車を買うより決断を必要とするものだ。
時系列データを見る限り、200万円以下でこの株を買えたのは、日本市場がバブル崩壊後最悪と言われたここ1年だけである。
ヤフー株が今後も1:2の株式分割を半年毎に繰り返し、3年後の株価が200万円に回復(1:2の分割後の株価は理論上は半値となるため)したとしたら、理論上では、今200万で買った株の価値は2の6乗で64倍の1億2800万円となる。
そして仮に株価が上場来安値の90万円となっても5760万円となる。
株価が500万円となれば、資産総額は3億2000万円、宝くじの1等賞金とほぼ同額だ。

私は大いなる夢想家なのだろうか?
あるいは史上類まれなるホラ吹きだろうか?
日本で数ある株式サイト、株式投資の本の中で私はこういうことを言っている人をほとんど見たことがない。
私は自分の考えが夢物語かどうかを実証するためにヤフー株を「清水の舞台から飛び降りるつもり(jumping in at the deep end)」で200万円で買った。

幸いにして買った数日後(8月26日)に今年の9月25日(9月30日最終の株主名簿搭載者)に1:2の株式分割がされることが発表された。
つまり、これによって私の投資額は1株当たり100万円となるわけだ。

歴史は途絶えなかった。

おそらくこういう夢をほとんどの人が語らない理由が私にはわかるような気がする。

しがないサラリーマンが200万円の原資でわずか5年で金持ちになる。
そんな夢物語を実現するために私はスタートした。
この話をマジメに聞いた友人はほとんどいなかった。
それでもいい。
失敗したら?200万円の損失で私の人生が終わるわけではない。

Yahoo Japan doubles profit on October 24, 2003

Japan's top Internet portal, Yahoo Japan Corp, says net profit doubled in July-September (03) from a year earlier, boosted by steady growth in its online auction business and brisk demand for web advertising.
It said group net profit in the latest quarter grew 111 percent from last year to 5.91 billion yen ($53.6 million/GBP33.5 million). Its online auction service is well-positioned to fend off competition since it is Japan's largest, with 3.23 million registered members, offering users the greatest access to potential sellers or buyers.
Yahoo Japan's results come two weeks after Yahoo! Inc of the United States posted strong quarterly results and raised its annual earnings forecast due to a red hot web advertising market.
Yahoo Japan is owned 41.94 percent by internet investor and broadband operator Softbank Corp and 33.5 percent by Yahoo! Inc.
Shares in Yahoo Japan rose 62 percent in the July-September period, compared with the Nikkei average's 12.5 percent gain.

今日のひとこと(2003.9.24)−続・金持ち父さんへの道
今日のひとこと(2004.2.17)−「やほ〜」は期待を裏切らない!
今日のひとこと(2004.8.25)−分割発表はあったものの

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