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企業年金−積み立て不足で会社は火の車
あなたの会社は大丈夫か?有力50社を独自試算

「退職給付債務が高額な会社」(Excelファイル)
2002年3月期の数字をもとに本誌が試算。
株式時価総額は2003.1.21現在の値で、三井住友銀行は三井住友フィナンシャルグループ、日本航空は日本航空システム、UFJ銀行はUFJホールディングスの値を用いた。
但し、朝日新聞(2003.5.26)付の記事にあるように「代行返上」によって将来の退職給付債務から逃れようとする動きは加速するものと思われる。
 

将来支払いが発生する巨額の退職金、年金に対し、企業が恐れおののいている。
「解散」「返上」と騒ぐのもそのためだ。いったいとれほどの重荷がのしかかっているのか。
新会計制度で公表を余儀なくされた実態は凄まじい。本誌独自試算を交え、”老後の安心”企業年金がなぜ脅かされているのか検証する。


■もはや企業にとってはリスク

「年金運用が企業経営に与えるインパクトは、非常に大きなものになっています。
1兆7000億円を超える年金資産を持つ日立製作所を例にとれば、年間の運用利回りが10%下がっただけで、実に1700億円もの損失が出てしまう。実際、企業年金の資産運用が昨年4〜12月で10.36%もマイナスになったという調査データもあり、現実に起こっている事態です。
日立の本業でこれほど損失が出るとしたら、半導体事業くらいでしょう。企業にとって、年金問題はそれほど重要なものなのです。」
こう話すのは、経済評論家の山崎元氏。今回の特集で退職金がなくなりつつあることをリポートしたが、企業年金の問題もまた、”われわれの将来”に暗い影を落としている。
企業年金はなぜ重大な問題となったのか。その深刻さを理解する前提として、企業年金の基本について説明しよう。

日本の公的年金の仕組み社会保険庁
日本の年金制度図解
自営業者のイメージ 会社員・OLのイメージ 公務員のイメージ 主婦のイメージ
第1号被保険者 第2号被保険者 第3号被保険者
自営業者・学生等
(20〜59歳)
サラリーマン・OL
(70歳未満)
公務員等 第2号被保険者の
被扶養配偶者
(全員加入)
(20〜59歳)
厚生年金基金の給付と代行返上(日経マネー/401K早わかり
厚生年金基金の代行返上の図解

従来サラリーマンに用意された”年金の家”は3階建てである。

いま企業年金はこの二つの役割を放棄しようとしている。
まず代行部分を国に返す「代行返上」が増えている。代行返上は2002年4月から認められたばかりだが、12月末までで早くも267基金が返上を決めた。
「代行部分はあくまで公的年金ですから、国が決定した利回り(5.5%)で運用しなくてはなりません。かつて高金利だった時代には、予定の利回りを上回る運用が容易で、余剰利益で福利厚生施設を作るなど企業にもメリットがありました。ところが、超低金利という運用環境の悪化で、いまや予定の利回りは達成できず、不足分を企業が穴埋めしなくてはなりません。しかもその負担は代行している限り将来にわたって続く。
巨額の負担に恐れをなして代行返上する企業が相次いでいるわけです。まだ返上していない企業も返上したいのが本音でしょう。」(みずほ総合研究所主席研究員・真壁昭夫氏)
返上された代行部分は国が保証するため、サラリーマンが受け取る額に変化はない。
だが、3階の加算部分にも大きな変化が出てきた。従来は、確定給付型といって、企業の給付額、すなわちサラリーマンが受け取る年金額が確定していた。3階にはこれだけの部屋を作るよ、と約束していたのだ。

ところがこの約束は反故にされつつある。
「確定給付型は『サラリーマンが受け取るカネ』が確定していますが、運用難の時代でこれを確保するのは難しい。企業にとって、将来にわたる大きなリスクとなります。
一方、掛け金を確定する『確定拠出年金』では企業のリスクがなくなるため、導入する企業が増えています。」(前出・真壁氏)
確定拠出年金(日本版401k)では、掛け金の運用はサラリーマン自身の選択で行う。将来受け取る年金額を増やすか減らすかは本人の運用次第であり、企業は将来の負担から解放される。
従来は部屋を用意してくれていた3階部分を屋上農園とし、後は自分で育てなさい、ということだ。
うまく花開けばいいが、もし枯れてしまったらサラリーマン自身が責任を持て、という制度なのである。
厚生年金基金はピーク時には1900近く存在したが、昨年4月から12月末までに36基金が解散した。2003年1月1日現在で1695と、ついに1700を割り込んだ。
解散が相次ぐ理由について、前出・山崎氏がこう解説する。
「企業にとって年金は、従業員の退職後、生涯にわたって続く長期の負担です。解散を選択しているのは、必ずしも現在の財務状況が悪いからではなく、将来継続して年金債務に振り回されるのを避けたいというリスク回避の考えもあるのでしょう。」


■9割以上の企業が積み立て不足

企業年金の問題を理解するキーワードは「将来にわたって続くリスク」だ。
リスクを誰が負担するかが問題の要である。これまでリスクを負担してきた企業が、このリスクを放り出し、従業員に負担させるようになってきているのである。
企業はどれほどのリスクを背負っているのか。「退職給付債務」や「年金資産」などの指標からある程度見えてくる。
退職給付債務とは、退職金や年金など、企業が退職した従業員に対して将来支払いを約束しているカネのこと。いわば社内に抱える借金である。別表にある「退職給付債務が高額な会社」(Excelファイル)は、上場企業の2002年3月期の数字をもとに、退搬給付債務の残高が多い上位50社を示したものだ。
年金資産は、その借金を返済するために基金に実際に積み立てたカネである。

これらがどれほど企業のリスクを生み出しているか、家庭に置き換え、子どもの教育費にたとえて考えてみよう。
子供を大学まで進学させるとして、大学卒業までにかかると見込まれる「教育費」が退職給付債務である。
将来必ず支払う必要のあるカネだから、各家庭はあらかじめ学資保倹などで手を打っている。企業年金で言えば、年金資産がこれにあたる。
しかし、将来必要な費用に対し、満額を事前に用意しておくのは簡単ではない。学資保険ですべての教育を賄うのが困難なように、企業年金でもすでに積み立てた年金資産が退職給付債務を下回っているケースは多い。
退職給付債務から年金資産を差し引いた額を「未積み立ての退職給付債務」という。退職給付債務の純額であり、資産面で見た”積み立て不足”である。

表を見ると、退職給付債務が1兆円を超える会社が15社もある。積み立て不足に関しても、1兆円を超える企業が4社ある。いずれも多数の従業員を抱えた日本を代表する大企業だ。
従来、これらの額については公になることがなかったが、2001年3月期の決算から会計基準が変わり、企業は退職給付債務と年金資産を公表することを義務づけられた。
その結果、実に原生年金基金の9割超が積み立て不足となっていることが明らかになった。将来発生する多額の債務を抱えた”火の車”状態であることが判明したのである。

退職給付債務、積み立て不足額がともに断トツであるNTT(9432)にコメントを求めたところ、「積み立て不足に対する今後の対策については答えられない。グループとして従業員数も多く、人件費も高いことから、退職給付債務の額も大規模になると考えている」(広報室)との回答だった。
ただ最近は、所帯が大きいことを理由に、積み立て不足の多さを当然と捉えるのは難しくなっているようだ。
アメリカでは、格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ英語サイト)が年金資産の積み立て不足を理由にゼネラル・モータース(General Motors Corporation/GM)を格下げするなど、年金問題を企業評価の指標に加える動きが出てきているからだ。
年金資産の積み立て不足については、企業は会計上、引当金を計上し、一定期間以内に償却しなければならないことになっている。ところが、この償却額は増える可能性があるという。
「通常、年金資産の半分から3分の2は株などリスクの高い運用を行っているため、1年で何百億円、何千億円と債務が膨らむ可能性もあります。そうなれば、積み立て不足はさらに膨れ上がり、償却すべき額はますます増えてしまいます」(前出・山崎氏)
積み立て不足額が固定ではなく膨らみうるというのが、企業にとってリスクとなり、企業年金の基盤を揺るがしている。


■会社の体力で負担度は変わる

ただし、単に退職給付債務や積み立て不足の数字だけを絶対額として見ても、その会社にとっての負担の度合いは分からない。同じ500万円の借金でも、一般のサラリーマン家庭と資産家では重みが異なるのと同じだ。
「企業にとって年金がどれだけ重荷になっているかを判断するには、積み立て不足の額だけでなく、業績などその会社の体力を総合的に検討する必要があります。会社の業績がよければ、利益を使って積み立て不足分を埋め合わせることもできるからです。」(前出・真壁氏)

そこで本誌では、積み立て不足額を企業の体力と照らし合わせ、各社の年金債務の負担度を独自試算した。
企業の体力を測る尺度はいくつかあるが、ここでは保有資産や負債額、業績や将来性などが複合的に反映される「株式の時価総額」をバロメーターとして採用した。いわば企業の現在価値である。
積み立て不足額を株式の時価総額で割った値が表の「年金債務の負担度」だ。この値が大きいほど株価が下落する傾向にあるとする報告もある。

負担度が60%を超える企業が50社中10社を数えた。なかでも負担度がずば抜けて高いのがダイエー(8263)だ。次いで三菱電機(6503)、マツダ(7261)……と続く。これらの企業に話を聞いてみた。
「積み立て不足については、退職給付信託を設定し、今後15年間で俵却していきます。」(ダイエーIR広報室)「今後14年間で積み立て不足を償却します。」(三菱電機広報部)「2002年3月末時点で約2800億円あった積み立て不足については今後20年かけて償却する予定です。現時点で年金制度の見直しの予定はまったくなく、問題はないと考えています。」(マツダ広報部)

会社側は時間をかければクリアできると考えているようだ。
従業員はどう感じているのか。マツダの50代の社員が、こうもらす。
「年金について問題がないなんてことはありえません。私の年齢なら、ひとまず退職金も年金も出るでしょうが、年金については将来減額されることを覚悟しています。若い世代では、退職金も年金もハナから当てにしていない社員も多いようです。」
一方、負担度が小さい会社は、伊藤忠商事(8001)(退職給付債務が少ない)、UFJ銀行(8307)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)(ともに年金資産が多い)、キャノン(7751)、トヨタ自動車(7203)(業績好調で株式の時価総額が高い)など。
このうちUFJでは、2002年9月、資産運用のリスク軽減のため厚生年金の代行部分を返上した。「2002年3月末で約8000億円あった退職給付債務が、代行返上で2000億円減りました。2003年3月期の決算発表まではっきりした数字は分かりませんが、積み立て不足も2002年3月期より少なくなっているはずです。」(広報部)

退職給付債務の絶対額では見えづらい年金債務の負担度は、会社によってかなりのバラツキがあるようだ。あなたの会社は大丈夫か。
「加入している基金から『基金便り』などの資料が出ており、それらから積み立て額や不足額の概況がわかります。その額を会社の経営規模や業績と照らし合わせれば、負担が大きいか小さいか、およその判断はできるでしょう。」(前出・山崎氏)
年金問題がわれわれの不安を増大させる理由について、前出・真壁氏がこう指摘する。
「年金は退職後、収入がなくなった時期に必要となるもので、しかも長期にわたって頼りにするものです。つまり老後の生活を考える上で依存度が非常に高いおカネです。その年金がもらえなくなるとしたら、われわれの不安は膨らむばかり。蔓延する不安を解消するために、こうすれ年金は大丈夫だという明確な方針を示して欲しい。額は減っても確かにもらえるとわかるだけで、不安はかなり解消されるはずです。」
企業には、サラリーマンの不安を軽減する努力を強く望みたい。


厚生年金基金の代行部分−返上利益200社で1.2兆円
3月決算−V字回復を後押し(朝日新聞2003.5.26)
企業年金の代表的存在である厚生年金基金の、「代行返上」を決めた企業200社で、返上による特別利益が税引き前利益の36%を占め、合計で1兆2360億円にのばることが朝日新聞の調べで分かった。
株式市場では「売り圧力」と悪役視されている代行返上も、企業の利益底上げには貢献し、業績の「X字回復」を後押しした形だ。
しかし、その陰で、返上余力のない基金が、積み立て不足のまま取り残されているという問題もある。

代行返上益の上位10社(単位:億円)
2003年3月期決算の5月23日までの集計値
会社名 銘柄コード 代行返上益 税引き前損益 当期損益
(前期比増加率%)
トヨタ自動車 7203 2353 16493 9446 (53.4)
デンソー 6902 1121 2335 1110 (53.5)
旭化成 3407 595 ▼1008 ▼667 (比較不能)
ヤマト運輸 9064 457 910 485 (76.3)
アイシン精機 7259 455 1051 479 (87.1)
凸版印刷 7911 279 585 291 (4.6)
スズキ 7269 241 622 310 (38.5)
富士電機 6504 187 70 39 (比較不能)
東レ 3402 185 224 57 (52.3)
INAXトステム 5938 178 343 192 (81.5)
200社計 12630 33937 17255 (比較不能)
【厚生年金基金】 国の厚生年金に上乗せする企業年金のひとつ。かつては1800以上の基金があったが、運用難から2003年4月末で239基金が解散し、1650基金が残っている。5月15日現在で528基金が「代行返上」の認可を受けている。

代行部分は、国の厚生年金の一部で、企業が独自に上乗せした部分と一緒に厚生年金基金が運用している。
積み立て不足になると母体企業が穴埋めしなければならないため、低金利や株安の中、リスクともども国に代行部分の返上を求める基金が相次いだ。
企業会計ルールでは、基金の母体企業は、低金利下だと国が将来の給付のために必要としている積立額より多く積み立てることを求められ、代行部分を返上するとき、企業はその差を利益として計上できる。
5月23日までに2003年3月期連結決算を発表した東証上場企業は1491社(マザーズを除く、一部単体を含む)。このうち3月末までに厚生労働省から代行返上(解散を除く)の認可を受けたのは275社で、代行返上による特別利益を計上した企業は200社に達した。
未発表企業を含めると、代行返上益の総額は約220社でおよそ1兆3千億円に達する見通し。

個別企業をみると、過去の積み立て不足を帳簿上穴埋めした企業ほど、特別利益は大きくなる構造で、トヨタ自動車は子会社分を含め2353億円もの返上益を計上した。
大手電機などは、連結決算を米国会計基準で発表しているため、会計処理は実際に資産を返上する2004年3月期以降に見送った。大半は利益が出る見通しという。
逆に、日産自動車、五洋建設など23社は、代行返上により損失が出た。
引き当てが遅かったり、運用の悪化で年金資産が代行部分相当額を割り込んだりしており、返上にあたってその穴埋めが必要になったためだ。
厚生年金基金−代行返上明暗くっきり
厚生年金基金の代行返上が認められて、初めての2003年3月期決算。
多くの企業が「返上益」を享受した。こうした企業では今後、社員の年金制度全体の見直しに着手することになりそうだ。
一方で、業績の悪い企業の中には、将来の必要額を低く見積もっていたために返上益を見込めないところや、積み立て不足の穴埋めが遅れて代行返上すらままならないところもある。(市川裕一、辻陽明)

代行返上に支えられて「X字回復」を果たしたのは、プレハブ住宅の積水化学工業(4204)。売上高は前期より5.4%減ったが、コスト削減に加え、123億円の返上益が銀行株の評価損などを帳消しにする形で、当期損益は5期ぶりに黒字に転じた。
決算にはいろいろな要素がからむが、単純に税引き前利益から返上益を差し引いた場合、日本信販(8583)や電気工事のトーエネック(1946)などは、返上益で赤字転落を免れた形だ。

一方、業績も好調のトヨタ自動車では、本体の基金だけで1624億円、ダイハツ工業(7262)など子会社分で729億円の返上益をあげた。デンソー、アイシン精機などグループ会社も、そろって返上益を計上した。
代行返上に伴って、年金制度の見直しに取り組む企業が多い。
花王(4452)は、独自の加算部分を6月から新年金に衣替えする。市場に連動して指標金利が毎年変動する「キャッシュバランス(CB)型」だ。指標金利を決めて、そこまでは会社が穴埋めする仕組み。
指標が3%ならば従来の年金に比べて給付額は減らないはずだったが、長期金利の低下で初年度から2.6%になりそうだ。

支給額が実績によって変動し、企業がリスクを負わない確定拠出型の導入を検討する企業は多い。富士写真フィルム(4901)は3月に基金を解散し、確定拠出型に移行した。将来の年金受取額は不安定になるが、「基金の運用のマイナスでボーナスを減らされてはかなわないという意識の社員が多く、労働組合の理解も得られた。」と今井祐副社長は話す。
体力のある企業ほど、社員にも負担を求めつつ、過去の清算を急ぐ。「勝ち絶と負け組がはっきりしてきた」。年金に詳しい公認会計士の中村義正氏は指摘する。

■中小、返上もままならず

有力企業が代行返上で利益を計上するのと対照的に、積み立て不足に悩む年金基金も多い。
中小企業などが業界ごとにつくっているケースが多いのが総合型基金。約600(加入者約560万人)あるこの基金の積み立て不足は深刻だ。
日本年金数理人会正会員の戸塚達也氏は「積み立て不足額は少なくみても6兆円はある。総合型では積み立て不足が会計に反映されない問題もあり、日本経済の隠れた不良資産だ。」と指摘する。
加入者1人あたりの積み立て不足額は基金によって数十万円から200万円以上まで幅があるが、昨年は100万円余というのが平均的な姿だ。脱退する場合はこれを埋めなければならず、社員100人の企業で1億円以上かかる計算だ。
厚生年金基金連合会によると、総合型基金の約8割で、時価の資産が国の厚生年金の代行部分(最低責任準備金)を割り込む「代行割れ」に陥っている。

コンピューターソフト関係の全国情報サービス産業厚生年金基金の斉藤紀男専務理事は「今年もマイナスだと、(若い社員が多く)財務内容がいいといわれているうちでも代行割れになる。」という。
斉藤氏が会長をつとめる在京の総合型基金約200の協議会は3月、積み立て不足の解消の凍結などを決議し、関係機関に要請した。

中小の建設業者でつくる全国建設業厚生年金基金協議会も2月には「運用損失の一時棚上げ、凍結、免除、公的資金の注入」などを要望した。
だが、中小の基金は、運用利回りが8〜9%だったころ、予定を上回った分で保養施設を造ったこともある。「苦しいときだけ助けてとは虫が良すぎる」という指摘もある。
来年度は5年に1回の年金制度改革の年。この、「隠れた不良資産」が大きな政治課題になる可能性もある。
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