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6月27日(月)−がんばっぺ女川

木村くん激励会 IN やまぼうし私が最初に海外旅行に行ったときのメンバーの1人である木村くんが先日の東日本大震災で被災したと聞いた。
彼はずっと宮城県女川町で「まるき」という水産会社を経営していて、事業所や自宅がモロに津波の直撃を受けたところなので、私を含めたほかのメンバーは彼に万が一のことがあっても覚悟を決めようと話し合っていた。
ところが、幸いなことに、震災後しばらくたってから彼の親友であるタキのところへ生存していたとの連絡があった。
それでも、九死に一生を得た彼の生活基盤はズタズタになり、避難所から仮設住宅に移り住むことができたというものの、不自由な生活を余儀なくされているとのことだった。
そこで、横浜在住のタキ、ノリに私、そして仙台市内に住む浩一の4人で彼のお見舞いを兼ねて激励をすることにした。
もっとも石巻や女川で満足に泊まるところなどあるはずもないので、仙台市泉区にあるやまぼうしという温泉旅館で私たちは再会を約した。

そして、当日、宿泊先へ行く前に被災地を垣間見ようと女川へ向かった私たちが目にしたものは想像を絶する光景だった。
はっきり言って、木村くんはよくここから生還できたな、というのが正直なところだった。
何しろ最大級で海抜20メートルのところまで津波が押し寄せていたというのだから・・・
目の前の光景は、震災直後に比べればだいぶマシになったと思われるが、全部の瓦礫を片付けて町を復興させる目処がつくまでには気が遠くなるほどの時間がかかりそうな感じだった。
こういうところが女川だけでなく宮城県や岩手県の沿岸部には至るところにあるのだろう。
まして、福島県の浜通りはこれに輪をかけて原発事故で人が立ち入ることすらできないと言う。
何万人もの命が失われ、そして生還した人でさえ、その生活がズタズタになったであろう、今回の震災の現実を目の当たりにして私は声も出なかった。

幸いに木村くんは塩釜で会社を再建するための第一歩が踏み出せたと明るい声で語ってくれた。
できることからコツコツやりたいとも・・・
私たちができることはそんな彼らを側面から支えることしかできないが、5年後に目標としている会社創業100周年を是非とも迎えて欲しいと思う。
がんばっぺ女川!がんばっぺ木村くん。


6月12日(日)−高いぞ!東京スカイツリー展望台の入場料

東京スカイツリータウンを建設する東武鉄道と、東武タワースカイツリーが、世界一の電波塔との呼び声高い東京スカイツリー展望台への入場料を発表した。
カップルで第二展望台まで行くと6千円かかるとあって、(値段も)高い!という声がブログに散見できる。
値段が高いと言えば、台北101の展望レストラン(値段を聞いただけで入っていないが)や、The Dome BangkokのSky Barを思い出すが、これらはあくまでも飲食した場合のことであって、ただ上から景色を眺めるだけなら台北101は400元(約1,200円)、The Domeは無料(ドレスコードがある)である。

ところが、東京スカイツリーの場合、子どもは小学生として、親子3人で第二展望台まで上るだけで7,400円もかかる。
これではデフレ経済下で消費控えが著しい日本人を相手にするには無謀とも言うべき価格設定だろう。
東日本大震災前なら経済発展著しいアジア諸国の観光客を見込めたが、その彼らでさえ、土産物を買ったり何か食べようという気力が萎えてしまう値段だと思う。
いずれにせよ、一度なら話のネタに最上階まで上がってみても、こうした彼らがリピーターになり得る値段ではなかろう。

ところで、今やアジア各国でLCC(Low Cost Carrier=格安航空)が就航していない国はほとんどない。
これを就航させることのメリット・デメリットはいろいろあるだろうが、メリットの一つは観光客に来てもらいさえすれば、そこで金を落としてもらえるといった戦略的なものがあるだろう。
例えば外国人観光客に人気のあるT国があり、その隣国はあまり人気がないとする。
ところがT国からわずかの値段で来ることができるなら、一度くらい足を伸ばしてみようと思う人は少なからずいるはずだ。
そうした視点がないのが日本政府であり、アジアの流れに背を向け、逡巡しているうちに観光産業がジリ貧になっている。

私は失礼ながらこの東京スカイツリーの展望台の入場料を決めたのはてっきり墨田区の役人かと思っていた。
ところが民間企業が決めたと聞いて二度驚いた。
私がこれで思い出したのは「会社ムラから生還せよ」を書いた設楽清嗣氏の言葉だ。
「日本の企業の場合、直接、自分のところのビジネスにかかわるもの以外は、知的行為を要求しないこともある。いや、そんな行為をされては、忠誠心で社員を去勢することで成り立っているムラ共同体的システムが崩壊してしまう。社員のほうも、知的行為などなくても、仕事はやれる。いや、そのほうが『会社人間』として有能に見える」と・・・
机上の採算分岐点からのみはじき出したとしか思えない、観光産業として成り立たなくなるかもしれない価格設定によって、せっかくの東京観光の目玉が台無しにならないことを切に祈りたい。

スカイツリー5/22開業!展望台入場料は3000円
(2011.6.7 スポニチ)
世界で最も高い634メートルの自立式電波塔、東京スカイツリー(東京都墨田区)が来年5月22日に開業することが決まった。
運営会社が7日発表した。
付属の商業施設やオフィスビルも同じ日にオープンする。
入場料は、高さ350メートルの第1展望台が大人(18歳以上)2千円、中高生1500円、小学生900円、幼児(4歳以上)600円。450メートルの第2展望台は追加料金として大人千円、中高生800円、小学生500円、幼児300円が必要。
第2展望台まで行くと大人料金は3千円になる。

展望台は午前8時から午後10時まで。開業から1カ月半は混雑が予想されるため、入場を完全予約制にする。
予約は開業前に開設される専用ウェブサイトや団体予約センターで受け付ける。
スカイツリーと併設する水族館やオフィス・商業ビルを合わせ、約3万7千平方メートルを「東京スカイツリータウン」と名付けた。
飲食やファッションなど310のテナントが出店する。

6月8日(水)−がん保険の契約改訂

未曾有の被害が出た東日本大震災から約3ヶ月、日本の政治は、まさに末期がん患者のように機能不全に陥ってどうしようもなくなったようだ。
去る2日に自民党と公明党が出した内閣不信任決議案は、菅直人首相の詐術(!?)で民主党の造反が阻まれて否決されたが、仮に可決されていたとしても、もはや日本の政治は救いようがないというのが正直なところだ。
どうしようもない無能ぶりを露呈し、それを認識さえしていない首相は論外だが、仮に自民党が政権に返り咲いても、利権を貪り、原子力発電所のリスクを軽減させることを怠っていた戦犯たちが政権を担当するなどブラックジョークでしかない。
日本は水戸黄門が長寿を誇るテレビ番組のようだが、現実の世界でもシンガポールの元首相、リー・クワンユー(Lee Kuan Yew)のような良心的独裁者が来るまで待つしかないのだろうか。

ところで、福島の原発事故は一向に終息する目処すら立たない状況である。
このような中で、今現在加入しているアフラックのがん保険の補償が充実されるという案内状が送られてきたので、気休めに契約改訂に応じることにした。
単純に言えば、今までと比べて通院給付金が充実するのと、先進医療に対応して保険金が支払われる違いがあるという。
今までは、がんになることを心配して保険の掛け金を増額するのはバカバカしい限りと、保険会社から来た案内状をゴミ箱へ捨てていたのだが、今後も首都圏で働かざるを得ない私は、今までとは比べ物にならないくらい被爆のリスクがあると感じている。(参考:放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング
何しろ日本政府の情報は信用できないし、かといって放射能汚染物質は、コレラ菌のように火を通せば消えるというものでもないからだ。
ニューヨークオフ会でご一緒したドクターのそうさんも「気になる放射能、、、」というコラムで、「今後日本で暮らす以上、『放射性物質と共に暮す』ことは避けられないかも知れません。」と書いている。
まさにその通りだと思う。
それがイヤなら仕事をやめて南国へ逃げるしかないだろうな。


6月5日(日)−欧州で病原性大腸菌の感染拡大

何だか世界中がおかしくなっているような感じだ。
地球の人口爆発を防止してきたのは疫病と戦争だと言われているが、こうした突発的な疫病の流行も地球という生命体の防衛本能の為せるものなのか、と言いたくなるような現象だ。
一般的にこうした疫病の流行は、衛生面に不安がある発展途上国が発祥地になることが多かったが、今度の流行地は疫病とはあまり縁のなかった欧州だ。
ドイツで死亡した人が罹った腸管出血性大腸菌(EHEC: enterohemorrhagic Escherichia coli)の代表的な血清型別には、1996年に日本で大流行したO157が存在する。
要するに今欧州で大流行している病原性大腸菌はO157と同等のリスクがあると思えば間違いないだろう。

当時の日本で、奇しくも厚生大臣は現首相の菅直人であったが、カイワレ大根がO157の感染源とされ、風評被害が起こったのは記憶に新しいところだ。
今の欧州でも感染源が特定されていないのに、生野菜が感染源扱いされているような感じを受ける。
そう言えば、今年の4月に、日本でも「焼肉酒家えびす」で生肉のユッケを食べたために、腸管性出血性大腸菌O-157並びにO-111に感染して、複数の子どもが死亡する集団食中毒事件が報じられた。
それにしても「感染のピーク時の終了については判断出来る段階でない(All but one of the fatalities were reported in Germany, where officials say it's still too early to determine whether the peak of the outbreak has passed.)」というのは不気味なセリフだ。
いずれにせよ、今年は世界のどの国に行ったとしても、食材に火を通さずに食べるというのはやめた方が良さそうだ。
もっとも日本以外の国で生ものを食べる機会はそう多くはないと思うがね・・・

欧州で大腸菌感染の死者増え19人、発症は2千人以上
(2011.6.5 CNN Japan)
(CNN) 欧州で拡大している病原性大腸菌の感染問題で、世界保健機関(WHO)は3日、犠牲者は19人、感染者は少なくとも12カ国で2000人以上に達したと報告した。
感染のピーク時の終了については判断出来る段階でないとの見解も示した。

死亡者はドイツで18人、スウェーデンで1人。
ドイツでは12人が溶血性尿毒症症候群(HUS: hemolytic-uremic syndrome)に、6人が腸管出血性大腸菌(EHEC: enterohemorrhagic Escherichia coli)に感染して死亡した。
WHOによると、ドイツでのHUSの発症例は計573件。
過去に世界で記録されたHUS感染の流行での件数を上回る規模となっている。
EHECのみの発症例は推定で計1428件。

発症例はオーストリア、チェコ、デンマーク、フランス、オランダ、ノルウェー、ポーランド、スペイン、スイスと英国で報告されている。
感染源は特定されていないが、スペインで有機栽培されたキュウリで菌が検出され、このキュウリがドイツでパック詰めされ、欧州諸国に出荷されたとの情報もあった。

ドイツの疾病対策の連邦機関、ロベルト・コッホ研究所は国内消費者に生のトマト、キュウリやレタスを食べないよう勧告。
米食品医薬品局はドイツやスペインから輸入されたこれらの野菜3品を国内販売の前に検査し、結果を欧州連合(EU)にも伝える方針。

米疾病対策センターは3日、ドイツ北部を先月旅行した米国人女性2人と男性1人がHUSを発症し、米国で入院した事実を明らかにしていた。
別の1人に血便の症状が出ているが入院はしていない。
また、ドイツ駐留の米軍兵士2人も下痢の症状を訴えているという。
ただ、米国内での大腸菌感染の拡大には否定的な見方を示した。

英文記事:Death toll rises from E. coli outbreak in Europe

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