ニューヨーク市場に上場されているカジノ銘柄の一つにLas Vegas Sands (LVS)がある。
この企業は本場のラスベガスのみならず、2004年5月に開業した澳門金沙(Sands Macau)を持っていることでも有名なカジノグループだが、私が株価をウォッチし始めたのは相当に遅く、2006年5月にシンガポール政府が、世界最大のカジノ業者であるラスベガス・サンズを、シンガポールのカジノ運営会社に選定したと発表した時だった。
この時点で株価はUS$70を付け、さらなる上昇軌道に乗る勢いがあったが、残念なことに資金が足らなかったので、ただウォッチリストに入れておいただけとなってしまった。
その後、この株は今年の1月24日に最高値のUS$109.45を付けるまでに至ったので、昨年5月に買っていたとすれば利益を得ることは十分に可能だった。
まあ、こんな過去のことは置いておいて、私が今、この株を使ってやっていることは値動きの荒さを生かした短期のトレードだ。
ダウがUS$13,000を狙って上昇軌道にあるのを尻目に、何をやっているのかUS$85からUS$90の間を行ったり来たりと動きが慌しい。
おまけに動きの激しいのが現地時間の朝方(日本時間で夜の10時半から0時30分くらい)なので、方向性させ見出せればロング(買い)とショート(空売り)を織り交ぜて2日~3日で結構利鞘を稼げたりもする。
投資できる資金がそれほど多くないので稼げると言っても大したことはないが、スリルを味わうにはちょどいい。
日本株の場合、市場がやっている間は仕事をしているので、こんなお遊びはできないが、アメリカ市場だとこういうこともできるし、ここ最近は、うまく波に乗れるようになって病み付きになってきている。
おかげで毎日寝不足でたまらないのだが・・・
ところで、気になるmargin rates(証拠金率)だが、日本と違って金利の高いアメリカでは2006年7月1日以降は年利9.75%がベースとなり、margin
debit balanceの残高に対して金利が加算される。
「海外投資実践マニュアル」から、アメリカでは日本と違って、現物株取引と信用取引が別れていないとあり、口座にある現金(TDAmeritradeの場合は、Money Market Assets)以上に株式を買った時点で自動的に信用取引(買建玉)になるようだ。
空売り(売建玉)の場合も同じように、現金を豊富に持った状態で空売りしている分には、日本でいう貸株料といったものは発生しないと思われ、事実、決済の報告書にもそういった項目がどこにも表示されていなかった。
最初のうちはそれがわからなかったので、どのくらい金利が発生するのかビクビクしていたが、お遊びでやっているレベルなら大丈夫のようだ。
さて、今日もジェットコースターのように動いているLVS、終値はどうなっていることやら・・・
イラクやイランに対しては「悪の枢軸」などというレッテルを貼って武力攻撃も辞さないアメリカも、一応民主主義国家の日本や韓国に対しては武力戦争をするわけにはいかない。
だからというわけではないだろうが、ムチャクチャな論理を振りかざし、狂牛病テロでも仕掛けようというのか。
私にはここまで汚染された牛肉をかたくなに輸出しようとするアメリカの真意が常識では理解できない。
かつては多くの東大法学部の学生がキャリア官僚を目指したものだが、昨年度、彼らの官僚離れを象徴するかのように、いち早く見切りをつけられたというのが農林水産省だ。
この官庁、日本の国民の「食の安全」を守るのが一つの仕事のはずだが、何と、かねてからBSE疑惑の絶えない米国産牛肉の輸入条件を「緩和」するらしい。
隣の韓国で米国産牛肉からダイオキシンが発見されたのはわずか半年足らず前というのにだ。
腐臭プンプンの松岡農相が何の弱みを握られてここまで屈辱的な外交をしているのか私にはわからないが、「海外日本食優良店調査・支援事業(海外日本食レストラン認証制度」なんていうくだらないお遊びにうつつを抜かしている時間と金があるならば、もっと違うことをやれと言いたい。(【宋文洲氏のコラム】聞くだけで食欲がなくなる「日本政府認証」寿司)
この問題に関しては、2006年2月21日の「今日の一言」でも書いたが、「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書(Annual Reform Recommendations from the Government of the United States
to the Government of Japan under the U.S.-Japan Regulatory Reform and Competition
Policy Initiative)」には「米国政府は、日本国政府に対し本要望書を提出できることを喜ばしく思うと同時に、日本からの米国に対する改革要望を歓迎する。(The Government of the United States is pleased to present the reform recommendations
to the Japanese Government and looks forward to receiving Japan's reform
proposals to the United States.)」とあるのだから、日本政府も堂々と対米圧力をかけてやればいいのだ。
第一、アジア諸国に対しては、農水省が「食の安全」をご指導されるそうではないか。
それがなぜ狂牛肉を輸出しているアメリカには「何でオレたちの牛肉を信用しないのか」などと恫喝されなければならないのか。
これではまさに植民地政府、よく言ってアメリカ合衆国日本行政特別区(The goverment
of the Japan Special Administrative Region (JPSAR) of the United States
of America)ではないか。
そもそも食糧自給率の低い日本、それが従事者の高齢化でますます低下しているという。
このまま円安と原油高が定着し、日本が誇った外貨準備高も少なくなっていくようだと、将来の日本の国民の食生活はおぞましい結末を迎えることになるかもしれない。
まあ、もうなっているっていう人が多いような気もするけどね。
牛肉輸入条件緩和で日米合意・・・米が食肉施設査察を受け入れ (2007.4.24 読売新聞) |
日米両政府は24日、米国産牛肉の輸入条件緩和の前提として日本側が求めてきた米食肉施設への査察を、米国側が受け入れることなどで合意した。 松岡農相が24日、閣議後の記者会見で発表した。 27日の日米首脳会談で合意内容が確認される見通しだ。 日米の主張が鋭く対立し、手詰まり状態だった米国産牛肉問題は、打開に向けて一歩前進した。今回の合意により日米首脳会談で牛肉問題の対立が先鋭化する事態はひとまず回避された形だが、輸入条件緩和に対する日本国内の慎重論は強く、先行きは不透明だ。 米国側が査察を受け入れる一方で、日本側は輸入された米国産牛肉の梱包を原則的にすべて開封して調べている「全箱検査」について、米国側の求めに応じ終了する。 日本側は、月齢20か月以下で特定危険部位(SRM)の除去を求めている米国産牛肉の輸入条件について、見直す場合は査察を受け入れるよう求めていた。 これに対して米国側は査察を拒否し、国際基準にもとづいて輸入制限を即時撤廃するよう求めていた。 松岡農相によると、19、20日に行ったジョハンズ米農務長官との電話会談で、基本合意し、23日までに正式合意したという。 査察の実施時期などは今後、調整する。 |
米産牛肉からダイオキシン、韓国で検出・韓国メディア (2006.12.21 日経新聞) |
【ソウル=共同】 韓国の聯合ニュースによると、同国農林省は21日、今月1日に輸入、骨の一部が発見されたため検疫不合格とした米国産牛肉から、基準値を超えるダイオキシンが検出されたことを明らかにした。 同省は米国に対し原因究明を要求した。 米韓は自由貿易協定(FTA)締結に向けて交渉中だが難航しており、ダイオキシン検出が新たな障害となりそうだ。 ダイオキシンが検出された牛肉10.2トンは返送もしくは廃棄処分されており、市場には流通していない。 韓国政府による検査の結果、基準値の1グラム当たり5ピコグラムを超える6.1ピコグラムのダイオキシンを検出したという。 韓国は、米国で牛海綿状脳症(BSE)感染牛が見つかったことから2003年12月に輸入を禁止。 今年10月30日に米国産牛肉の輸入を再開したが、牛肉から骨片が見つかり、検疫不合格としていた。 |
「食の安全」を指導、アジア各国向けに農水省 (2006.11.5 日経新聞) |
農林水産省は2007年度から、アジア各国向けに食の安全に配慮した農作物の育て方や動植物の検疫方法を支援する制度を始める。 日本の食料自給率は40%と他の先進国に比べて低く、安全な食料を安定的に輸入することが重要。 輸入食料の安全性を高めるための体制整備を後押しする。 農水省は各国・地域に専門家を派遣し、農薬を減らすといった安全な農作物の栽培法などを指導する。 動植物の検疫では、各国で検疫に携わる人を招いてセミナーを開催したり、技術指導する。 日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)などと経済連携協定(EPA)交渉を進めている。 各国との食料貿易がさらに増えることも予想され、食の安全確保の体制を強化する。 |
去る20日、グルメオヤジの松ちゃんに誘われて仲間数人で、2002年2月18日にブッシュ大統領と小泉前首相が居酒屋外交をしたという西麻布の権八(ごんぱち)へ行ってきた。
彼らとは今までも品川プリンスホテルの味街道53次や、渋谷の東急プラザ「銀座いらか」で食事をしたことがあるが、今回は日米居酒屋外交以来人気が続くという噂のダイニングバーへ行くことになった。
店に入ると、入口を入ったすぐのところで、手打ち蕎麦の実演をしているし、1階は吹き抜けの高い天井で、周囲を2階客席が囲んでいるという構造で、なかなかオシャレな店構えだ。
週末は混んでいるということだったが、禁煙席は案の定満席とのこと、幸いにして喫煙席だけが空いていたのでそこへ案内してもらう。
2階は4人用のテーブル席となっており、それぞれがパーテションで区切られているので、喫煙席と言われても隣があまり気にならない。
場所柄なのか外国人のグループもかなりいるし、ブログに載せるのか料理や店内をデジカメで撮っている女性グループもいた。
料理はちょっと割高感があるものの結構美味しいものが食べられる。
ウェイトレスは美人だし、全員ではないが、場所柄英語が話せる人もいるとのこと。
私たちのところに来たスタッフの1人に話しを聞くと、「留学経験のある子もいますね~」とのこと。
カップルで記念日に来るとか、外国人や久々に日本の土を、という人を招待するにはいいだろう。
ただ、混雑時には時間制限がかけられて、あまり長い時間いられないのが玉に瑕。
もっとも、1つ1つの料理の量はそれほど多くないし、単価がそこそこ高いので、そうそう長居もできないけどね。
ちなみに、ここの店を運営するグローバルダイニングの株式(7625)が東証2部に上場されている。
今ならかなりの底値圏、6月の株主優待(500株以上の株主本人及び同行者が利用料金の15%割引)目がけて仕込むのも悪くないかも。
ただ、業績が上向かないとキャピタルゲイン(値上がり益)は見込み薄か。
店内は相当に混んでいたように思えるが客単価が低くてダメなのかな。
去る15日、東京の茅場町で、ファイナンシャルアカデミー主催の「年間平均株価上昇率63.6%のBRICsへ続け!東南アジアの大国、タイへ投資しようセミナー」へ行ってきた。
私にとってタイは、1997年12月に初めて足を踏み入れて以来、先月のバンコク旅行を含めて、8回を数えるまでになった。
これは東南アジアを旅する上でバンコクがハブになっていることに加え、タイがそれだけ居心地がいいとも言えよう。
また、海外投資がらみで弊サイトのエッセイ「海外の金融機関に口座を開設する」で繋がったバンコク在住のかじさんとのミニオフ(2005年9月)から始まって、今回のセミナーの講師でもあるアジア株「タイ株」海外投資ロングスティの阿部さんとも訪タイの度にお会いするようになった。
私はちょうどNext Investment Countriesを模索していたところ、阿部さんがタイ株のエキスパートでもあり、東京でセミナーをやるというので申し込んで聞きに行ってみた。
最初にバンコクで会ったときは、単なる海外投資好きの若者の1人と思っていた彼がここまでタイ株に造詣があったとは正直思わなかった。
その彼が言うには、タイ株投資のメリットとして
また、今後のタイ経済の見通しとして
などとした。
一方、デメリットとして
と、まあ、こんな感じでセミナーが続き、最後に代表的銘柄についての解説があった。
参加者の熱意も相俟ってセミナーが終了したのは午後5時前、そこから講師の阿部さん、香港資産運用奮闘記の石田さん、事務局の小田さん、岩井さん、そして週刊SPAのYさんの総勢6名で打ち上げをした。
このような普段会えないような方たちと話ができただけでもセミナーに参加した甲斐があるというもの。
全員が海外投資つながりであるがゆえ、BRICsに始まり、なぜN11(ネクスト・イレブン)にタイが入っていないのか、とか、アラブ湾岸諸国が入ってないのはゴールドマン・サックスの策略か、などと次第にヒートアップ、中でも石田さんの目は完全に湾岸へという感じで、常にパイオニアたらんとする彼の意気込みをひしひしと感じた夜でもあった。
考えてみれば、彼らと海外投資の話で盛り上がることができたのもインターネットのおかげ、これがなかったら海外投資はおろか、彼らの誰1人として接点はなかったかもしれないと思うと、インターネットの威力をあらためて感じざるを得なかった。
そして、このような素晴らしい方たちと会っていろいろ話ができたことは非常に有意義なものだった。
この場を借りてお礼を言うとともに、またいずれどこかでお会いできれば幸いに思う。
為替が通貨当局の思惑通りに動くとは限らないが、米ドル資産が相当なウェートと占める私としてはあまり嬉しくないニュースである。
3月末にHSBC香港で持っているBRICsポジションの解消に動いたのも米ドル安と株安が同時に来られては困るといった思惑があったことも事実だ。
何せ米ドルはこのところ弱含みで、対ユーロや英ポンドは言うに及ばず、対オセアニア通貨に対しても安値圏にある。
ところが、国際通貨基金(IMF/International Monetary Fund)は、対外不均衡の是正のために、さらなる米ドル安を望んでいるらしく、反発は期待薄な気もする。
それでもこの状況で米ドル(香港ドル)を他通貨に換えて運用するのは相当な勇気がいるが、単に普通預金(savings)に入れて放置しておくのも芸がないので、いずれ他通貨に動かすときが来るだろう。
ところで、IMFのウェブサイトにある最新のWorld Economic Outlook (WEO)の日本語版によれば、GDP比1%の米国貿易赤字の縮小のために必要な米ドルの実質レートの減価は10%未満で可能であるが、経済論文に多くみられる試算では、貿易赤字が同程度縮小するには、米ドルが実質で10~20%下落する必要があるとされることが多い、とのことだ。
また、「米国がくしゃみをすると世界が風邪を引く」という言い回しが依然として適切な表現であり、実際に米国の経済成長に支障が生じると他の地域にも影響が及ぶことを示しているとあるが、中南米諸国などに対する影響に比べ、アフリカや中東への波及効果はかなり小さいとも述べている。
そういった意味でもSPDR S&P Emerging Middle East & Africa ETF (GAF)は今後は注目に値するかもしれない。
IMF、国際不均衡是正のためドル安や円高を要請する見通し=独紙 (2007.3.26 ロイター通信) |
[ベルリン 24日 ロイター] 24日付の南ドイツ新聞によると、国際通貨基金(IMF)は、4月中旬に発表する「世界経済見通し」の中で、国際的な不均衡を是正するためドルがさらに下落する必要があると指摘する見通し。 |
IMF to urge further depreciation in dollar (Mar 24, 2007 Reuters) |
BERLIN (Reuters) - The International Monetary Fund will say further depreciation
by the U.S. dollar is needed to help correct global imbalances in its latest
World Economic Outlook (WEO), Germany's Sueddeutsche Zeitung said on Saturday. |
今さらこんなことを書いても仕方ないが、1985年9月22日のプラザ合意(データベース「世界と日本」-日米関係資料集)後の世界市場を見渡した限り、ほぼ5年周期で「旬」な市場というのが存在していたことに気づく。
もし、この「旬」な市場に集中投資できていれば、今頃は億万長者になれているというわけだ。
1980年代後半の「旬」は言わずと知れた我が日本、今思えば戦後の経済成長時代の最終章であったと、後世の歴史家は言うだろう。
1990年代前半の「旬」はNIES(Newly Industrializing Economies/新興工業経済地域)諸国のうち、「アジアの4匹の虎(Four
Asian Tigers)」と呼ばれた香港(Hong Kong)、韓国(Korea)、シンガポール(Singapore)、台湾(Taiwan)だろう。
これらの国々は1997年7月のアジア通貨危機(1997 East Asian financial crisis)までの間、最も急成長を遂げた地域であったに違いない。
1990年代後半はIT革命の恩恵を最も受けたアメリカのNASDAQ市場というのは疑いの余地がない。
そして、今、時代はBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)を経て、ネクスト・イレブン(Next
11: 11 large developing countries)」(ポストBRICs)へ移ろうとしている。
ただ、これらの国々は私が思っただけでも玉石混交である。
韓国(Korea)、トルコ(Turkey)、ベトナム(Vietnam)は言うまでもなくポストBRICsになり得るだろう。
エジプト(Egypt)、インドネシア(Indonesia)、メキシコ(Mexico)、フィリピン(Philippines)も何となくそうかな、とも思う。
それ以外のバングラデシュ(Bangladesh)、イラン(Iran)、ナイジェリア(Nigeria)、パキスタン(Pakistan)の4ヶ国は、ネクスト・イレブンに入っていること自体が私にとっては驚きである。
また、この中にはかなりイスラム圏の国もかなり入っており、おそらく人口が急増していることや、天然資源や英語・コンピュータ教育の充実度から将来性を見込んだのであろうが、特にイラン(Iran)は、ブッシュ大統領が悪の枢軸(axis of evil)と呼んだ中の1つ、米政権とゴールドマン・サックス証券の間は回転ドアが回りっぱなし(米証券業界の好景気とゴールドマン・サックス)と言われているくらい親密なのに片や武力攻撃を仄めかし、片や札束攻勢(投資)では全く矛盾しているのではないだろうか。
それとも、文字通りネクストであるから、対イラン関係が改善されれば、あるいは制裁はなし、ということになるのだろうか。
さらに、バングラデシュ(Bangladesh)、ここは政治腐敗が極度に進み、世界最貧国の1つと言われているところだが、グラミン銀行(Grameen Bank)の成功に見られるような国民の誠実度に着目したのであろうか。
ちなみに、ゴールドマン・サックス証券が2006年10月5日に発表した「どこがポスト中国か(Can Anyone Else 'Do A China')」というレポートで、BRICsとN11(ネクスト・イレブン)の成長環境度(GES/Growth Environment Scores)のランキングを示している。
1位は韓国、2位は中国、3位はメキシコ、4位はベトナム、5位はロシア、以下、イラン、エジプト、ブラジル、フィリピン、インド、トルコ、インドネシア、パキスタン、バングラデシュ、最後にナイジェリアとなっている。
ところで、Newsweekの予測記事や、日経ビジネスの門倉貴史氏のコラム「ポストBRICsの最有力候補はVISTA(ビスタ)」、あるいは日経新聞が作った造語「ブイティクス=VTICs(ベトナム、タイ、インド、中国)」に見られるように、ポストBRICsのトップグループにベトナムが入ることは疑いの余地がないだろう。(Bloomberg.com: Ho Chi Minh Stock Index)
すでにベトナム株に投資するファンドや、ホーチミンの証券会社に口座を開く、といったブログがいくつも見られるのは、それを多くの人が感じていることの証左である。
それに香港資産運用奮闘記の記事(投資先としてのGCC(Gulf Cooperation Council)諸国)にあった、湾岸アラブ諸国(GCC Arab countries)「バーレーン(Bahrain)、クウェート(Kuwait)、オマーン(Oman)、カタール(Qatar)、サウジアラビア(Saudi
Arabia)、アラブ首長国連邦(UAE/United Arab Emirates)」を注視するといいのではなかろうか。(Bloomberg.com: GAF/SPDR S&P Emerging Middle East & Africa ETF)
ただ、これらの新興国に投資するのは時期を誤るととんでもない結果になる。
世界中の多くの人が北京五輪前に来るだろうと予測している中国バブルの崩壊、少なくともこの結末を見届けてから投資を始めても遅くはないだろう。
事実、私がBRICs投資を始めたのは、ゴールドマンサックス証券が「BRICsとともに見る2050年への道(Dreaming with BRICs: The Path to 2050)」というレポートを発表した後だ。
中国株や、インド株ファンド、ブラジルのADR(American Depositary Receipt=米国預託証券)など、その時点で急上昇し始めていたものもあったが、恐る恐る始めたものでもそこからさらに2倍程度になったのだから十分満足だ。
ただ、もっと早くから目を付けていれば10倍株とかにも巡り合えたのも事実だが、少なくともベトナム株投資を始める時期はもっと先でもいいと思う。
ネクスト・イレブン ポストBRICs「N11」の実力 次の成長経済大本命はベトナムだ (2007.4.11 Newsweek Japan by クライド・プレストウィッツ/Clyde Prestowitz) |
証券会社ゴールドマン・サックスが「BRICs」というキーワードを発表したのは5年前。 急速な経済成長を遂げるブラジル(B)、ロシア(R)、インド(I)、中国(C)の頭文字を取ったこの言葉は、アジアなどの新興国の台頭でグローバル経済がすっかり様変わりするという近未来図を強烈に印象づけた。 しかし、BRICs諸国には大いなる可能性だけではなく、将来の不安材料もあることがはっきりしてきた。 中国は、社会の高齢化が進行して人口増が頭打ちになり、人口が減少に転じるだろう。環境汚染、都市への人口流入、水や天然資源の不足などの問題は、インドと中国の足かせになる。 ロシアは原油高が続くかぎり安泰だろうが、油田の整備は不十分だし、時代遅れの技術が深刻な問題を生むおそれもある。 中国などアジア諸国への資源輸出に依存するブラジルは、アジア諸国が失速すれば大きな痛手をこうむる。 では、BRICsが息切れしたとき、グローバル経済の牽引役に躍り出るのはどの国なのか。最近よく聞くのが、やはりゴールドマン・サックスが昨年発表した「N11(ネクスト・イレブン)」だ。 バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、韓国、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、トルコ、ベトナムの11カ国のことである。 BRICsと違って、N11諸国の大半は高齢化や人口減少という不安要素をかかえていない。 すでに経済成長が加速しはじめている国もある。 とくに、トルコ、ベトナム、エジプトは、成長戦略が軌道に乗っているといえる。 とはいえ、N11には共通点らしい共通点がほとんどない。 韓国はれっきとした先進国。 一方、イランやメキシコ、フィリピンなど比較的成長率の低い国は、若い世代の働き口を生み出せなければ、グローバル経済のエンジンになるどころか、ブレーキになる可能性のほうが大きい。 それでもベトナムが次の「アジアのトラ」になることは間違いなさそうだ。 人口が比較的若く、教育水準もそれなりに高い。 そのうえ賃金が安く、労働者が勤勉で、政府は外国投資の呼び込みに前向きだ。 これまで「奇跡」の経済成長を遂げてきた東アジアの国々と共通する点が多い。 アジアに関しては、「N11」でなく、「N1」と呼んだ方がよさそうだ。 |
初夏のような陽気となった今日、昨夜の強風でせっかく咲き始めた桜が散ってしまったかと不安だったが、買い物がてら通りすがりの公園に寄ってみると見事な桜が咲き誇っていた。
そして、その公園は住宅街にあるせいか、家族連れが非常に多く、和やかな雰囲気が漂っていた。
その中で、統一地方選挙も近いこともあって、候補者のジャンパーを着た運動員がのぼりを持って歩いていたが、拡声器からの氏名連呼で雰囲気を壊すことを恐れてか、ただ黙って練り歩いていただけだった。
あんなので選挙運動になるのかな?とも思ったが、花見をしているところで拡声器で名前を連呼すれば反感を買うのは必至、まあ、ジャンパーが目立つし、それを目にした人に名前を覚えてもらえば勿怪の幸いというところなのだろう。
ところで、今は統一地方選挙のシーズンでもあるが、私は今回の選挙に限らず独自の基準を設けて投票することにしている。
まあ、こんなところか。
与野党ともどっちにしても大して変わりはなさそうだが、選挙にも行かないで時事評論などしたくないので、棄権だけはしないようにしている。
皆さんはどうだろうか。