お犬様・おん・ざ・ビーチ

12/28(Sun) カタ・ビーチで海水浴
宿泊先 Thara Patong Beach Resort / \18,400 per night (日本で予約)
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)]
諸費用 トゥクトゥク(tuktuk) / パトン-カタ: 200B=\560
デッキチェアーのレンタル: 50B=\140
関連サイト アジア総合リンク タイ プーケットとその周辺
アドバイス
  • 私たちのいるパトン・ビーチ(Patong Beach)から他の地域へ行く手段は、プーケット・タウン(Phuket Town)を除いて、トゥクトゥク(tuktuk)か、レンタカー・バイクしかない。
    ちなみに、プーケット・タウン(Phuket Town)の宿泊客や、そこへ行くのであれば、10B(30円)〜20B(60円)で乗れるソンテウ(songtaew/Local open-sided buses)が利用できる。
    そうなると、心配なのがトゥクトゥク(tuktuk)の相場で、これを把握していないと交渉することができずに、いきおい相手の言いなりとなってしまうだろう。
    要は、英文のMAP(Periplus Travel Maps)の"Getting Around"の項にあるように、"No buses, however, run between the different beaches, visitors negotiate a journey in a tuk-tuk or hire self-drive transport." というわけである。
    本来なら空港にあったタイ政府観光庁(TAT: Tourism Authority of Thailand)でリストを仕入れてくれば良かったのだが、それがない以上は、日本人スタッフの"Miki"さんに聞くのがてっとり早い。
    彼女曰く「地元の人相手の1台当たりの料金ならば」と断った上で「カロン・ビーチ(Karon Beach) までは150B(420円)、プーケット・タウン(Phuket Town) までは150B(420円)〜200B(560円)、パトン・ビーチ(Patong Beach)内の移動(この場合は1人当たり)10B(30円)ぐらいだろう。」とのことだ。

今日も「脳のシワが伸びそうな予感」がする好天、いわゆるピーカンというやつである。
3日前の夕方にスコール(squall)があった以外は、タイに来て以来、雨に降られたことは一度としてない。
今夏にインドネシアの山林火災が原因で発生した煙霧も、一時はプーケット島の南方まで押し寄せていて、東京(有楽町)にあるタイ政府観光庁(TAT=Tourism Authority of Thailand)でも「煙霧情報」が張ってあったほどだったが、11月18日〜19日にかけて、シンガポールとマレーシアが相次いで「煙霧終息宣言」をして以来、いまのところ全く問題なさそうである。
もっとも、今秋以降の東南アジア関連のトピックス(topics)は、煙霧よりも通貨危機だから、余程注意していないと記事を見逃してしまうがね・・・

ところで、この交渉(negotiation)というものは、大方の日本人(私も含めてだが)が苦手としていることで、定価という概念が存在しない国においては、日本人は絶好の「鴨ネギちゃん」と化しているのが現実だ。
私の持論とも言うべき極論を展開すれば、文部省の徹底した洗脳教育のおかげで「他人の言うことに疑問を呈して議論したり、自分の頭で物事を考える能力に欠ける人間、言い換えれば年長者に従順で組織のために自分を殺せる日本株式会社の優等生」が大量生産された結果でないかと思う。

この中で、値切りが日常茶飯事の関西人とか、私の悪友みたいな奴がどんどん海外進出すれば、少しぐらいは「鴨ネギちゃん」のイメージが払拭できると思うのだが、ニュースバリューのある政府閣僚や民間の大企業ですら「鴨ネギちゃん」と化しているぐらいだから、当分の間は自衛するしかなさそうである。

話は横道に大分それたようだが、今日、私たちは、パトン・ビーチ(Patong Beach)を離れ、違うビーチへ遠征しようというのである。
目的地は、静かで水も綺麗と言われるカロン・ビーチ(Karon Beach)か、もう少し南方にあるカタ・ビーチ(Kata Beach)のいずれかとなりそうだ。
足となるトゥクトゥク(tuktuk)は、タヴェーウォン通り(Thanon Thaveewong)を少し歩けば、捕まえられるので苦労はない。
料金交渉の結果、カロン・ビーチ(Karon Beach) まで200B(\560)、相場より若干高めのような気もしたが、それ以上粘るのも面倒くさい。
連れの友人に言わせれば、「値切って応じてくれるくらいなら、最初からその値段で乗せろよ!」と憤慨していたが、バンコクの例にもあるように、彼らにとって20B(\60)違えば1食分浮くかどうかの世界だから、稼げる相手(外国人観光客)からはできるだけ取ろうという魂胆なのだろう。

パトン・ビーチ(Patong Beach)から山越えの一本道を進み、山頂まで上りきったところに、高級ホテルのル・メリディアン・プーケット・ビーチ リゾート(Le Meridien Phuket)のプライベート・ビーチとなっている、カロン・ノイ・ビーチ(Karon Noi Beach)を見渡せるビュー・ポイントがある。
ここは、切り立った山に挟まれた景観と海のコントラストが美しく、ここからの眺望を楽しむ人も多いとのことが「地球の歩き方」にも書いてあったが、まさにその通りで、私たちの乗ったトゥクトゥク(tuktuk)のドライバーも頼みもしないのに停まってくれて、簡単な説明(英語であれが〇〇といった程度だが・・)もしてくれたほどだ。

ちなみに、彼は、山腹にあったエレファント・ファームでも停車して、私たちに見物の誘いをしていたが、こちらの方はもちろんパスしたのは言うまでもない。
また、ここで彼曰く「カロン・ビーチ(Karon Beach)よりカタ・ビーチ(Kata Beach)の方が綺麗だ。」とのことだったので、当初の予定を変更して、カタ・ビーチ(Kata Beach)まで行ってもらうことにしたのだが、この時の私の最大の失敗は、追加料金(100B=\280) を値切らなかったこと、復路のトゥクトゥク(tuktuk)の料金(通しで200B<\560>)と比べると、相当ぼったくられたようだった。
道理で、下車間際に「帰りは、トゥクトゥク(tuktuk)が捕まらないから、帰りも俺の車を使うか?」なんてことをしつこく言ったわけだ。
まさに、彼にとっては私たちが「鴨ネギちゃん」を絵に書いたような観光客に見えたわけだね。

山を下りきると、一般的にカロン・ビーチ(Karon Beach)と呼ばれている、カロン・ヤイ・ビーチ(Karon Yai Beach)、そこからさらに南下すると、カタ・ヤイ・ビーチ(Kata Yai Beach)がある。
ここは、左手に白亜の地中海クラブ(Club Med)の建物があり、ビーチの約3分の2が、同リゾートの敷地に面しているというところだが、カロン・ノイ・ビーチ(Karon Noi Beach)のようにプライベート・ビーチとなっているわけでなく、誰でもゆっくりと寛ぐことができる。

カタ・ビーチでリラックス
Karon Noi Beach Karon Noi Beach
カロン・ノイ・ビーチ(Karon Noi Beach)を見渡す高台にて
Kata Beach Kata Beach
カタ・ビーチ(Kata Beach)

もちろん、私たちもデッキチェアーを借りて、さっそく睡眠(!?)態勢に入ることにする。
ここは、パトン・ビーチ(Patong Beach)と違って、物売りのオバさんとかビーチ・ボーイが寄ってくることもなく、静かに過ごすには適したところだ。

ギラギラとした南国の太陽を浴び、遠くに見えるヨットを眺め、お馴染みのシンハ・ビール(Sinha Beer)片手に、ゆったりと流れる時間を過ごす。
あまりにも暑いのか、私の借りているデッキチェアーの下に野良犬がもぐり込み惰眠を貪っている。
私はパラソルの影の移動に伴って、デッキチェアーを持ち上げて動かしたりするが「お犬様」はピクリとも動こうとしない。

日陰だと言っても砂浜の上は、どう考えても暑そうなのだが、この「お犬様」は海にも入って泳いだりするところを見ると、一人(犬)前にバカンスを楽しんでいるのかもしれない。
アユタヤーのワット・パナンチェン(Wat Phananchoeng)でも野良犬が境内で寝ていたが、これだけ暑いと体毛が多い分、犬たちも大変なのだろう。
まあ、暑い盛りには、休養するのが一番ということだ!人間も動物の一種と言えるのだから・・・

午後3時を過ぎ、睡眠(!?)や読書,音楽鑑賞と、ビーチ・リゾートにおける一通りの定番メニュー(!?)をこなしてきたが、友人曰く「飽きちゃった!」とのことらしい。
数々の修行(!?)を重ねた私に言わせれば、「おぬし!まだまだ修行(!?)が足らんな!」というレベルだが、こんなところで説教(!?)を始めても仕方がないので、3人揃って帰ることにする。

「そんなこと言ってないで、バラバラに帰れば!」という反論もあるだろうが、交通費が嵩むし、それほどここに居続けるほどのこともないからね。
「交通費が嵩む!って言ったって、たかが200B(\560)じゃないか!」という人は、それこそ修行が足らん!
だったら高級リゾートホテルに泊まるなってか?
まあ、言えてますな〜

午後8時、パトン・ビーチ(Patong Beach)の"Baiton Restaurant / Bar"、それぞれが飲み慣れたビールを片手に夕食に舌鼓を打つ。
街ではネオンが煌々と輝き、行き交う観光客、売春婦、物売りたちの声が入り交じって喧騒に溢れている。
おそらく、今夜も私たちはそれらの流れに身を任せるように、夜の帳(とばり) に包まれた街を彷徨うだろう。
妖しい雰囲気が漂う夜のパトン(Patong)!
ここで夜を過ごすのも残り2日となってしまったようだ。

セカンド・ベスト(next best)とは?

12/29(Mon) パトン・ビーチで海水浴
宿泊先 Thara Patong Beach Resort / \18,400 per night (日本で予約)
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)]
諸費用 デッキチェアーのレンタル: 50B=\140
Parasailing: 600B=\1,680
関連サイト アジア総合リンク タイ プーケットとその周辺

プーケット島滞在の最終日、友人たちはあらかじめ申し込んであった"Surasak Fishing Tour (1,800B=\5,040)"へ行ってしまったので、私は今日1日、どうやって過ごそうかということに頭を悩ませている。
そういうことなら彼らと"Fishing Tour"へ行けば良かったとも思うが、釣りについては、苦い思い出が頭を過(よぎ)る度に逡巡してしまうので、今回も二の足を踏んでしまったのだ。

それでは、今日のプランとして最適なものは?と言われても、これだ!というベストな選択肢がない。
第一、そんなものがあれば、私はホテルの部屋で9時過ぎになるまで、TVなんか見ていないのだ。
結局、ここではビーチでマリンスポーツをやるか、ただ寛いでいるだけにするか、または遺跡観光に行くかのいずれかが主要な選択肢ということになってしまうのだが、私は一番安易で脳味噌が膿んだとしか思えないような選択肢、パトン・ビーチ(Patong Beach)でごろごろと過ごす道を、いつの間にか選んでしまっていた。
プーケット島に来て以来4日間、南国の太陽を浴びすぎて「とうとう脳のシワが伸びすぎて、元に戻らなくなってしまったか〜」という感じだね・・・

しばらくすると、お約束(!?)の物売りやビーチ・ボーイが私の周りにやってくる。
私の場合、どこの国に行こうとも、こういう人種には人気があり、呼んでもいないのに次々やって来る。
どうせ寄ってくるなら、ピチピチGALでも寄ってくれば良いと思うのは毎度のことなのだがね・・・
今日の場合は、せっかくだから、Jet Ski (30min / 500B=\1,400)か、Parasailing (600B=\1,680)をやる気でいたので、まあ「渡りに舟」という感じで良かったが、そう思わないときはただうざったいだけなのだ。

そして、私がやったのはParasailing (600B=\1,680)の方、俗に言う「空の散歩」というやつだ。
これは、その名の通り、身体に固定されたパラシュートが、スピードボートに引っ張られることによって、空に舞い上がり、アンダマン海(Andaman Sea)の美しい景観が一望できるという代物だ。
この束の間の空中散歩、風に任せて上空を舞っている時は結構快感を感じられるのだが、難点は体感時間にして10分弱と飛行時間が短いこと!
「もう終わったの?」というのが正直なところだ!
もちろん、彼らにも言っといたよ「短すぎる!」って・・・
そしたら彼ら曰く「もう1回やる?」と・・・
私は苦笑いしながら「楽しかったよ・・・ありがとう」とだけ言ってあげた。
これ以上やっても鴨ちゃんリストに乗るだけだからね。
ちなみに、彼らは片言の日本語(例えば、これ掴まる!走る!というレベル)で、最低限必要な指示はするので、TRYするのに言葉の不安はあまり感じずに済む(人によるが・・・)かもしれない。

Patong at night Patong at night
夜のパトン・ビーチ

それから私がやり残したのが、タイ式トラディショナル・マーサージをやってもらうことで、リクエストはパトン・ビーチ(Patong Beach)のオバさんにしても良いのだが、ホテルのプール・サイドでもやっていたことを思い出し、ビーチでのリゾート・ライフを早めに切上げ、ホテルへ帰還することにする。
でも、これが意外と人気のアクティビティらしく、プール・サイド(200B=\560)でやってもらうものは何と午後6時まで予約で一杯、部屋への出張(300B=\840)だったら、「すぐ部屋から電話して」とのことだったが、砂まみれの身体でベッドに横たわるわけにもいかず、残念ながら諦めざるを得ないことになった。
やらなかったからといって、それほど後悔するほどのものでもなかったが、ホテルのプールは何回も使っていたにもかかわらず、マッサージはいつでもできると思って、手配が後手に回ったのが残念であった。

残りの時間をホテルのプールで過ごし、部屋に戻ってしばらくした頃、"Fishing Tour"を楽しんだ友人たちが戻ってきた。
そして、パトン(Patong)での最後の晩餐は、"Miki"さん推薦の"Patong Seafood"で
お世話になった彼女とも今夜でお別れ!
頼りなさそうな物腰や雰囲気が職場の女の子に似てたけど・・・

まい・フレンド・ごーず・TO・ほすぴたる

12/30(Tue) プーケット 7:10-タイ航空(TG)226-8:35 バンコク(ドン・ムアン)
バンコク市内観光
宿泊先 Novotel Bangkok on Siam Square / \13,700 per night (日本で予約)
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club venere (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)]
諸費用 リムジン・タクシー / タラ・パトン・ビーチ・ホテル-プーケット空港: 500B=\1,400
タクシー / ドン・ムアン空港-ノボテル・ホテル: 300B=\840
Airport Tax (domestic) / 30B=\180
トゥクトゥク(tuktuk) / ノボテル・ホテル-オリエンタル・ピア: 80B=\220
トゥクトゥク(tuktuk) / フアランポーン駅-ノボテル・ホテル: 50B=\140
Chao Phraya Express Boat / オリエンタル・ピア-プラ・アティット: 6B=\20
関連サイト アジア総合リンク タイ バンコクとその周辺 プーケットとその周辺
タイ式参拝の仕方

まだ夜が明けきらぬ午前5時、パトン(Patong)の街で起きているのは、ホテルの夜勤と警官だけ?という世界で、旅支度を整えた私たちは、手配してあったリムジン・タクシーに乗り込む。
本来なら"Miki"さんを通じて頼んであった"Breakfast Box(朝食クーポンの代替)"もフロントで受け取れるはずだったが、指示系統(!?)の混乱で伝わっていなかったらしく、貰い損なってしまったようだ。
まあ、逆になってなくて良かったが、件(くだん)のウェートレスを雇っている"Tantawan Restaurant"のことだから、すっかり忘れてしまったのだろう。
あまりにも不安だから、タクシーの件と併せて、昨日も"Miki"さんにリコンファーム(念押し)しておいて、これだからね!

プーケット国際空港(Phuket International Airport)の国内線の出発ロビーは、まだ早朝ということもあり非常に閑散としている。
私たちの乗るフライトの出発までは、多少の時間があるので、ガランとしたスナック・バーでコーヒーを飲んで時間を潰す。
これから、バンコクに到着後の日程をどうしようか?と思いを巡らすが、日本を遅れて出発した友人以外はプーケット島に来る前にバンコクの市内観光は終えているので、今更これといった妙案がない。
どちらかと言うと、彼のバンコク観光の時間を作るために、わざと早朝便を取ったのだが、当の本人はあまり乗り気でない。(たぶん、暑い中を歩くのが嫌なのだろうと思うが・・・)

ドン・ムアン空港(Don Muang Airport)からホテルまではタクシーを使う。
私たちの乗ったタクシーは珍しく女性ドライバーが乗っていて、しかも英語がペラペラだったので、物凄い印象的だった。
非英語圏のタクシードライバーで英語が流暢だというのはあまりお目にかかったことがないが、もしかすると彼女はちょっと前までエリートだったのが突然の恐慌で失業しまったのかもしれないね。
でも彼女は大して難しいことを言っていないので、大まかな意味はわかっても、会話に加わることができない自分にもどかしさを覚える。
もう1人の友人が流暢に会話しているのを見ると、今度こそ本腰を入れて英会話でも!と意気込むのだが帰国すると、いつの間にか、そんな思いはどこへやら・・・というのが毎度のパターンである。

バンコクでのホテルは、お馴染みの(!?)"Novotel Bangkok on Siam Square"、今回の旅行は高級ホテルのオンパレードで、それでも昨年の旅行より安く済んでいるのは、やはり物価水準の違いだろうか。
そして、今日はあの忌まわしい思い出が頭を過(よぎ)る12月30日、シドニー(Sydney)の"Carlton Crest Hotel"で、"Dr. Porter C.E"から"You have a chicken pox.(あなたは水疱瘡にかかっているわ)"と悪夢の宣告を受けた日から今日でちょうどまる1年経過したのである。
この時の友人のご協力には今でも頭が上がらない(!?)が、皮肉にも今年は、その当人が「胃腸の調子が思わしくないから病院で見てもらう。」と言っている。
タイへ来て以来、彼は食事時には"No green vegetables and without ice!"を信条(!?)に、神経質なまでに生野菜や氷入りのcold drinksを拒否していたのに、その甲斐(!?)もなかったようだ。
私がコレラに罹ったのかと思った程の下痢に見舞われたトルコのイスタンブール(Istanbul)での経験から、彼の症状は「単なる夏バテ」と思ったのだが、彼は万全を期したいようだ。
でも、本当にコレラや赤痢に感染していたらシャレにならないんだけどね・・・
そしたら3人とも"Bangkok General Hospital"とかに隔離されることになるんだろうな!

胃腸の不調を訴える友人がバンコク病院(Bangkok General Hospital)へ向かい、もう1人は王宮(Grand Palace)を見に行くといって出発し、私は街の軽食堂で昼食を取りながら、どこへ行こうか独りで悩んでいる。
手元にあるお馴染みの「昭文社発行 個人旅行 タイ」をパラパラと捲って見るが、主な観光地はあらかた行ってしまったような気がするし、美術館や博物館の類は、もとよりあまり興味がない。
残るのは、市場で露店を冷やかすことぐらいか!
あとはバンコク市内を流れるチャオプラヤー川(Mae Nam Chao Phraya)を航行するボートに乗ればバンコク体験の初級編は終わりを告げられるかな?という感じだ。

と、いうことで急遽企画したのが、23日の1日ツアーでも利用した、オリエンタル桟橋(Oriental Pier)からボート(ルア・ボウアン/チャオプラヤー・エキスプレス=Chao Phraya Express)に乗って、バンランプー市場(Talat Banglamphu)へ行くというプランである。

そうなれば、さっそく実行あるのみで、サイアム・スクエアー(Siam Square)の西側を走るパヤ・タイ通り(Thanon Phayathai)でトゥクトゥク(tuktuk)を捕まえてオリエンタル桟橋(Oriental Pier) を目指す。
運賃は、毎度のことで事前交渉制だから、ドライバーが100B(\280)と言うのを、私が 80B(\220)に値切って乗る。
もう少しシビアな交渉をすれば、もっと値切れそうな感じもあるが、彼らはせいぜい昼食代程度の上乗せをしているくらいなので、2割引程度だと、あまり駆け引きに時間をかけずに値切ることができるようだ。
ただ、バンコク市内をトゥクトゥク(tuktuk)で走るということは、名物(!?)の排気ガスを全身に浴びながら行くということになるのだが、それでも乗っているのは、タクシーなどの車が走っている合間を縫って走り抜けていく爽快感と、これぞバンコクの足!というのを実感できるからかもしれない。

オリエンタル桟橋(Oriental Pier)に到着した私は、そこからボート(ルア・ボウアン/チャオプラヤー・エキスプレス=Chao Phraya Express)に乗り換え、チャオプラヤー川(Mae Nam Chao Phraya)沿いに立つ高層ビルや寺院見ながら束の間の船旅を楽しみながら、プラ・アティット桟橋(Pra Athit Pier)を目指す。
頭上でギラギラと輝く南国の太陽も、陸上にいると輻射熱となって跳ね返ってきて不快感を助長しているがここでは川面や寺院の仏塔(Chedi=チェディー)にキラキラと美しく映えて、全く違うものに感じる。

Chao Phraya Express Boatチケットは乗船してしばらくすると、検札の小僧(日本だと、ほとんど高校生アルバイトのような感じ)が回ってくるので、行き先を告げて金を払えば良い仕組みになっている。
こちらの運賃は、ゾーン別の定額となっていて、私が乗った区間だと2ゾーンで6B(\20)である。
ボートは現地の人の足となっているので、只同然に安く、もし泊まっているホテルが川沿いにあるようなら交通手段としてはお薦めと言えよう。
でも、"Novotel Bangkok on Siam Square"に泊まっているのに、こんなところで節約したって、何の意味もない!と言われれば返す言葉もないけどね。

ボート(ルア・ボウアン/チャオプラヤー・エキスプレス=Chao Phraya Express)を下りる時は、当然のことながら船内放送なんてないから、各桟橋の英語で書かれた看板と、ガイドブックを対照して当たりをつけて下船する。「昭文社発行 個人旅行 タイ」には「タイ語が話せない外国人観光客にとっては、利用しにくい面があるかもしれないが・・」と書いてあったが、私の場合、もともと間違って下りても構わない、といった気楽な気持ちで乗ったこともあって、まさに「案ずるよりも生むが易し」という感じであった。

私の目指すバンランプー市場(Talat Banglamphu)は、チャクラポン通り(Thanon Chakkraphong)とプラ・スメン通り(Thanon Phra Sumen)に囲まれた一帯ということらしいので、プラ・アティット桟橋(Pra AthitPier)で下船した私は、ワット・ボウォニウェート(Wat Bowonniwet)を目標に歩き始める。
しかし、元来が方向音痴気味の私は、いつもは街歩き名人の後を付いていくだけなので、こういうところでボロが出ることが多い。
従って、今回もご多分に漏れず、曲がる通りを1本間違えたらしく、いつの間にか私が歩いていたところはカオサン通り(Thanon Khaosan)という、為体(ていたらく) である。

カオサン通り(Thanon Khaosan)は相変わらずの賑わいを見せている。
衣料品を売っている店では、欧米人女性向けの大胆なリゾート・ウェアが並び、慎ましやかな(!?)仏教国とは思えないほどの品揃えである。
事実、この通りを歩いていた彼女たちはで、バストがはみ出そうな臍出しのタンクトップに、ショートパンツという、悩殺お色気ルックの女の子がいたりして、まあ〜なるほどね!と妙に納得できたりする。
また、一方では古本屋と思える店もあり、読み古された英文のペーパーブックや日本語の本までもが置いてあって、各国の旅行者の間で回し読みされた歴史(!?)を感じさせてくれる。

ちなみに、「地球の歩き方」なんかも置いてあるので、カオサン通り(Thanon Khaosan)を本拠地にするならわざわざ日本からガイドブックを買っていく必要もないかもね・・・
もしかすると、私の持っている「昭文社発行 個人旅行 タイ」なんか最新版だから高く売れるかも・・・
もちろん、数多くの旅行会社も軒を並べており、目玉の海外への航空券を始め、タイ各地への長距離バスのチケットも扱っているようだ。
私もこれから旅立つのであれば、少しは真剣に値段を見ておいたのだが、あまり気にもせず立ち去ったのが今後(!?)のことを考えると心残りであった。

カオサン通り(Thanon Khaosan)を抜けて、ラチャダムノン・クラン通り(Thanon Ratchdamnoen Klang)に行き着いたところで、さらにその通りを歩いて行くと、バンディンソー通り(Thanon Bandinso) との交差点に建つ民主記念塔(Democracy Monument)が見えてくる。
ここはタイが絶対王政から立憲君主制への移行を記念して、1940年に建設されたものなので、ほかの史跡に比べると、歴史的な重みはほとんど感じない。
事実、これをカメラに収めようと、交差点の信号が共に赤になるタイミングを計っていたのは、どう見ても私1人であろう。

view of Bangkokそこからさらに、ラチャダムノン・クラン通り(Thanon Ratchdamnoen Klang) を進むと、マハナック運河(Khlong Mahanak)とオン・アーン運河(Khlong Ong Ang)が交差するところまでくる。
ワット・サケット(Wat Saket)は、この近くにあり、黄金の大仏塔(admission fee / 10B=\30) がシンボルとなっている。
この大仏塔の頂上からは町を一望できるパノラマが開けるが、特別感慨を感じるような景観でもない。
どちらかと言うと、東京タワーから見ている景色の方が良かったような感じさえするかもしれない。

ここまで来ると、さすがに車も人も少なくなってくるが、その中でトゥクトゥク(tuktuk)を停めて一休みしている兄ちゃん達がいたりする。
何となく擦れ違いざまに声をかけてくるのではないか?と懸念していると、案の定である。
「どこから来たんだ?」「香港か?」「ワット・インドラヴィハーン(Wat Indrawiharn)へ行かないか?」「20B(\60)で観光してやるから乗らないか?」と・・・いろいろなことを言ってくるが、私の拙い語学力でさえ、あまりにもアホらしくて聞いていられなくなるほどである。
第一、20B(\60)なんかでは良心的なドライバーじゃなければ、カオサン通り(Thanon Khaosan)にだって行くかどうかという値段だ。
それに、ワット・インドラヴィハーン(Wat Indrawiharn)なんかに行って何を見ようというのだ?
もはや、こういう輩は相手にしないに限るので、予定通り(!?)に目的地に向かうまでである。

ワット・サケット(Wat Saket) を見終わると、さすがに暑さで疲れてきたようだ。
最後に路線バスに乗って帰ろうと、英文の"City Map of Bangkok"を広げて見てみるが、現在地から直行で帰れそうなバスは、タイ政府観光庁(TAT: Tourism Authority of Thailand)があるバムルン・ムアン通り(Thanon Bamrung Muang)からラマ1世通り(Thanon Phraramthi 1)へ行くbWだけのようだが、そんなバスが都合よく通るハズもない。
と、いうことは、バンコクの最後を締めるのは、やはりトゥクトゥク(tuktuk)ということになるのだろう。 

さて、まだ陽も高いことだし・・・
最後にプールで一泳ぎするとするか・・・

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