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5月29日(日)-こんな大臣、こんなマスコミ

まずは、週刊新潮(2005年5月26日号)に掲載された2つの記事を見て欲しい。

民主党もあきれた「恍惚の人」南野法相の「三角関係」答弁

小泉内閣でもはや”恍惚状態”の人。南野(のうの)知恵子法相(69)のことである。大臣就任直後に、「法相としての勉強を寝ずにやっている」と言っていたが、成果はまるでナシ。関係者も完全にお手上げ状態なのだ。

南野大臣といえば2004年10月、衆院予算委員会で日歯連の捜査について開かれ、答弁が二転三転。民主党から罷免要求きれた。

あれから7カ月。少しは大臣らしくなったかと思ったら、「学習能力がゼロ。全く進歩がありません」とサジを投げるのは、ある法務省関係者。「大臣の定例会見は火・金の週2回。一人で喋らせたら直ぐに脱線しますからね。前日に大臣官房の人間が、会見の幹事社にどんな質問が出そうか聞いて、細かい想定問答集を作る。あの人は漢字が苦手で、難しい字にはルビを振っています」

とにかく手間がかかって仕方がない。「会見では秘書課長が必ず陪席します。で、記者から難しい質問が出ると、この秘書課長たちが大臣に代わって答える。その後、大臣の見解を聞くと、”今、課長が言った通りでございます”と言うだけ。ある記者は”これじゃ、原稿にならない”と嘆いていました」

まるで、小学生並みである。
もっとも、最近は少し自我が芽生えてきたようで、「5月13日の会見では、保護観察中の男が少女を監禁して逮捕された事件について聞かれ、”誠に申し訳ない”とつい本音がポロリ。後から”一個人としての見解。法務省に落ち度があるという意味ではない”と言い訳していたが、事務方は冷や汗をかいていました」(法務省担当記者)

■首相の高等戦術?

もちろん、国会答弁も相変わらず意味不明である。
現在、国会では会社法の改正法案を審議中だ。中でも、M&A(企業の合併・買収)を容易にする”三角合併”の解禁が注目されていた。ところが、解禁は法施行からさらに1年間延期されることになった。

政治部デスクが明かす。
「4月20日の委員会で、民主党議員が先延ばしにした理由を質した。すると、南野大臣は、”いわゆる先生がお話しになられる三角関係、三角合併を可能にする、もう三角関係が多いものですから・・・”と言ってしまったんです。議場がざわめき出し、記者や議員の失笑を買っていたのは言うまでもない。ここまでくると勉強不足というレベルじゃないね」

同じ三角でも、”合併”と”関係”では大違い。まさか三角関係の意味さえもご存じないのでは・・・。質問した民主党の近藤洋介議員はこう呆れる。
「僕白身は言葉尻を捉えてどうこう言う気もなかったので、笑って聞き流しました。しかし、あの時はライブドアの敵対的買収で、三角合併が注目されていた。そこで言い間違えるのはどうかという気がします」

要は、会社法は難しすぎて南野センセイには理解不能らしいのである。
「我々の間では、正直、難しい話は大臣には敢えて答えさせない。一番のポイントだけ聞いて、後は副大臣以下に振ったほうが実りのある質疑ができるからです」(同)
もはや、まともに相手にされていない感じ。哀れ。

「民主党は当初、南野さんを攻めた。しかし、何を言っても的外れな答えなので、今や完全に諦めムード。
タダのおばちゃんをいじめるのもどうかと。結果的に自民党主導の法案作成ができる。
もしかしたら、南野さんの起用は、小泉首相の高等戦術かもしれません」(政治評論家の有馬晴海氏)
そんな穿った見方まで出る始末。ホント、日本の政治ってレベルが低いよね。

こんな大臣の質疑応答の様子にさえ、わが国のマスコミは陰口を叩くことはあっても表立って記事にし、批判することはほとんどない。
私の記憶では、マスコミも以前に官僚主導の行政を批判し、政治主導にすることに賛成したはずだ。
その政治主導の実態がこれなのに、小学校の学級会のようにおとなしく記者会見を聞き、舌鋒するどく反論することもなく、秘書課長の答弁を記事にしているのだろうか。
これでは私が批判した司法の実態(1月15日1月29日の「今日の一言」)が改善されるべくもない。
日本の三権分立がこれらのことからも絵に描いた餅でしかないことがよく理解できるはずだ。

そういった意味で、日本のマスコミはベンジャミン・フルフォード(Benjamin Fulford)が「日本マスコミ「臆病」の構造」の中で言うように、旧ソ連のプラウダ(Pravda)と全く同じなのだ。
今では、中国の新華社と同じと言った方がふさわしいかもしれないが、いずれにしろ、日本のマスコミは体制側の広報紙でしかない。

一方、こちらの記事を見て欲しい。

読売「ヒゲの記者」だけではなかった「NHK傲慢記者」

暴言を吐いたのは読売新聞の「ヒゲ記者」だけではなかった。糾弾会と化していたJR西日本の会見場で、何とNHK記者も一緒になって「吊し上げ」に加わっていたという。

前号(5月19日号)で報じたヒゲ記者の「暴言」問題は、5月12日になってようやく読売新聞が謝罪した(ちなみにヒゲを剃ったというのは誤りで、ヒゲは今も剃ってないそうです)。
だが、会見場では、ヒゲ記者のほかに、もう一人汚い言葉を浴びせて平然としていた記者がいる。「その記者は、NHK大阪放送局のS記者ですよ」というのは会見に出ていた別の記者である。(関連ブログ記事

「あんたら、もうエエわ」というヒゲ記者の関西弁と違って標準語で喋るせいか迫力はイマイチだが、机をバンパン叩きながら”恫喝取材”するあたりはそっくり。
「JR側が答えている最中にそれを遮って質問を浴びせたり、JR側が何か言うたぴにいちいち”それ、何時何分!?”と突っ込む。あれじゃ嫌がらせです」(同)

■カギカッコだよ!

こんなのは朝飯前で、脱線した電車に二人の運転士が乗り合わせていたものの救助に参加せず、そのまま出社したことが分かったときなどは、「カギカッコだよ、カギカッコ!」と怒鳴りあげる。
つまり、運転士二人は何と釈明しているか答えろ、という意味なのだが、そうかと思えば、JR側が返答に手間取っていると、「(JRの)会見者代えてくださーい」などと嫌味な言葉を投げつける始末。

ちなみにこのS記者、年齢は30代で、ヒゲ記者と同じ「遊軍」だという。「もともとは運動部に所属してバファローズを担当していました。その後、社会部に移ってきたのですが、大阪府警の記者クラブでハンナン畜産の事件を取材していたこともあります」

そのS記者、最近はさすがに机を叩くのを止めたというが当のNHKはというと、「記者本人や同僚に確認するとともに、あらためて会見のVTRもチェックしましたが、ご指摘のような事実はありません」(大阪放送局広報部)と否定して処分の必要はないと言い張るのである。

まさにわが国のマスコミの現状を如実に表しているエピソードといえるだろう。
確かにJR西日本の幹部は糾弾されるべきところは多い。
しかし、事故が起こった背景については、普段から労使双方から取材する姿勢を見せていれば、前近代的な日勤教育なるものはもっと前に問題視されているはずだし、過密なダイヤや運転士の置かれてる現状もそうだったはずである。

マスコミが、地道な取材をせず、記者クラブに安住した権力者の広報紙に成り下がっているから、事故や事件が起こってから堰を切ったような、ウサ晴らし報道の連続となるのだ。
事故当日の酒盛りやボーリング大会を非難したところで、事故原因の解明にも再発防止にも繋がらないのは当たり前で、むしろ挑発に乗ったバカの運転士に対する暴力事件を誘発しているのが現状だ。

日本のマスコミは、事故や事件が起こった場合だけ、いかにも権力を批判しているフリをするセレモニーが許されている。
たいていの場合、反論できない立場の人間がスケープゴートにされて、尻切れトンボのまま真実が隠蔽され続けることになるのだ。

今回のことも、本来だったら「民営化の光と影」とかいうレベルの特集がなされ、法案審議中の郵政民営化法案の中身にさえ疑問を投げかけるくらいのものなのに、単に「JRの安全管理体制の問題」で幕引きが行なわれる公算は非常に強い。
むろん、運転士が抱えるストレスと事故の起こる可能性を示唆するメンタルヘルスのことに触れた記事も、公共交通行政の責任官庁である国土交通省の失態を糾弾した記事も私が知る限りほとんどない。
所詮、わが国のマスコミは「ワイドショー」レベルなのだ。
そういった意味では、先ほど私が言った「新華社」レベル以下かもしれない。


5月26日(木)-サラリーマンの妻こそ関心を

上場企業の3月決算発表がピークを迎えている。
株を買っている投資家にとっては最も気になるシーズンでもある。

私はと言えば、最近になって、市場の雰囲気とチャートの勢いで投資してきた自分のスタイルに行き詰まりを感じて、いろいろな本を読んだり、セミナーへ行ったりしている。

ここ2年はそれでも儲かっていたので、問題はなかったのだが、ここ数ヶ月の不調の原因を突き詰めると、いい加減なスタンスで投資(これを一般に投機やギャンブルとも呼ぶが)してきた自分が見えてきた。
で、いろんな人のセミナーや本を当たると、短期トレードするのでなければ、企業のIR情報にある決算書ぐらい読めないで「投資する」と言うなということだった。

そして、3年前に買って放置しておいた「私でももっと面白いほどわかる決算書」というものを読み返すことにした。
もともとこの本は、自分が勤める会社が大丈夫かの診断に使うという、お題目なのだが、簿記会計の素人が投資銘柄の診断に使うには十分なくらい易しく書いてある。

それで、ヤフーの株価情報や企業のサイトのIR情報と一緒にある決算の数字を機械的に当てはめれば、だいたいの様子がわかるようなのだ。
この際だからエクセルで診断表を作って投資銘柄の検証してみようかと思う。

ところで、この本はサラリーマン向けということなのだが、考えてみれば、主婦が一番見ないといけないのではないかと思う。
なぜかって、旦那の会社が危なければ、扶養控除の枠をオーバーしないように、なんて言ってないで、いざというときにフルタイムで働いていられるようにしないといけないからだ。
まして住宅ローンを抱えているなら尚更だと思うがいかがだろうか。
でも、なぜか誰もそういうこと言わないね。


5月24日(火)-北海道新幹線作っている余裕あるのかね?

私は北海道民に何の恨みもないが、あえて言わせていただく。
北海道新幹線の整備計画ができたのは1973年(昭和48年)のことだ。
このときは、日本全国が眩くような輝く時代で、誰もが豊かになれることを疑わなかった時代だ。
それが今や時代は変わり、個人の破産や自殺は言うに及ばず、国家や地方自治体すらどうかと言われるようになった。
私は国会議員しろ、自治体の首長にしろ、20年も30年も前の幻想を未だに抱くような人間しか選ばれない(国民が選ばない)ことに憤りを超えた空しさしか感じない。

私はほかの整備新幹線計画や空港建設計画も辛らつに評価するが、ことに大阪府と北海道は、立場が個人ならまともな借金はさせてもらえない立場にあるのをご存知か。
2004年2月26日の朝日新聞の記事「日の丸ファイナンス-巨大化の果てに」の記事は、KABU247の仁科剛平氏の著書「郵貯崩壊」でも一部引用されているほど衝撃さは度を抜いている。

何を言っているかというと、まず北海道債の引受金融機関から三井住友銀行と東京三菱銀行という優良行の名が消えたことだ。
これは言い換えれば、貴方は信用度が今一つだから私は貸しません、貸すならデフォルト(債務不履行)のリスクに見合った金利に引き上げます、という宣告と同じだ。

そして、いつの時代もバカな政治家と提灯エコノミストが言う、地方への経済効果と、景気の起爆剤だが、仮に彼らの目論見通りに景気が良くなるとどうなるか。
そうなると長期金利も上がり、借金をしている国と地方が一たまりもないのだ。(インフレの足音が聞こえる
これが朝日新聞の記事の中で財務官僚の言っている「デフレが続かないと(財政が)持たない」ということなのだ。

要するに北海道新幹線に限らず、巨額の借金で賄われる公共事業は、デフレが続くと税収が減って借金の返済ができず、景気が回復すると長期金利が上がって利子がかさむというジレンマに陥る構図となっている。
インフレが起きて借金が目減りを始めるのは、その後だから、それまでにお陀仏になる可能性は大きい。
しかも、下段の記事を見て欲しい。
北海道の税収は8年連続で下落を続けているのだ。

「新函館駅」で起工式 期待と課題乗せ-重い北海道の負担830億円
(2005.5.23 毎日新聞)

道民が待ち続けた北海道新幹線が実現へ向けて走り出した。22日に行われた新青森-新函館駅間の起工式。道内の経済活性化や観光客増加など期待は高まる一方だが、膨大な地方負担、並行在来線の経営分離と、乗り越えるべき課題は山積している。【横田愛、安味伸一、佐野優】

国土交通省が当初見積もった同区間の総事業費は約4200億円。
その後、青函トンネルの新幹線・貨物列車共用化に向け、脱線防止ガードなどの設置が必要として約5000億円に増額した。
これに対し、「地元負担分が増す」として、青森県が反発。
最終的に約4670億円で決着したが、それでも道の負担分は約830億円、青森県は約720億円に膨れ上がった。

道は、負担分の90%を地方債(借金)でまかなう。
この半分は国が地方交付税で補うが、見かけ上は道の借金だ。
高橋はるみ知事は「(公共事業)全体の優先順位を付けることで、のみ込むことが不可能な金額ではない」(18日の記者会見)と言うが、道は財政再建団体への転落が目前で、毎年厳しい財源確保を迫られる。

工事費縮小を受け、安全対策も課題だ。
青函トンネルのように、高速鉄道と貨物列車がすれ違う路線は世界に例がないという。
北側一雄国交相は22日、「安全面をきちんとやってもらうのが大前提」と、鉄道建設・運輸施設整備支援機構にくぎを刺した。
一方、運行を担うJR北海道の坂本真一会長は「万全の対策を立てる」と語った。

並行在来線のJR北海道からの経営分離問題もある。
JR江差線(江差-五稜郭駅、約80キロ)のうち、新幹線と並行するのは木古内-五稜郭駅間の約38キロ。
新幹線開通に伴い、この区間の経営はJR北海道から切り離されることが確定している。
道は8月までに、沿線自治体の渡島管内木古内町、上磯町、函館市の3市町と対策協議会を設置し、この区間の今後について話し合う方針だ。

JR江差線のうち、並行在来線ではない江差-木古内駅間(約42キロ)の行方も懸念される。
JR北海道によると、輸送密度(1キロ・1日当たりの乗客)は昨年度調査でわずか64人と道内で最低。
坂本会長は「廃線、バス転換を含め総合的に検討する」と話し、JRとして廃線の可能性を示唆している。

◇「次は札幌延伸」意気上がる建設業界-JV結成し受注を目指す

北海道新幹線の着工で激化必至とみられるのが建設業界の受注競争だ。
「開業後の経済効果が取りざたされるが、新幹線整備は工事期間中にも経済効果があって初めて意義がある。地元建設業者が受注できるよう強く強く要望したい」
北海道建設業協会会長の伊藤義郎・伊藤組社長は、毎日新聞の取材に対し強調した。

全国的に公共事業の縮減が進む中、新幹線整備は工事規模、投資額ともにけた違いで、建設業界の期待はいやが上にも高まる。
早ければ夏以降にも予定される入札には、新幹線整備の経験と技術力が豊富な道外大手ゼネコンも参入するとみられ、「道内への恩恵は小さい」との懸念も根強い。
だが、伊藤会長は「(道外からの参入者に)恨みを言うのではなく、一緒になって技術と経験を積む姿勢が必要」と指摘。建設共同企業体(JV)を結成し、道内業者の参加機会を確保するよう訴える。

今後の焦点は札幌延伸に移る。新函館-札幌間の工事期間中の経済波及効果は、新青森-新函館間の約4倍にあたる1兆9000億円に達するとの試算もある(北洋銀行調べ)。

「企業体結成は先を見据えた戦略。(道内建設業者には)札幌延伸の際には100%我々でやろうじゃないかと言っている」(伊藤会長)。
久々の巨大公共事業は、低迷する道内建設業界の起爆剤となりうるのか。関係者は熱い視線で見守る。【横田愛】

確定申告:所得金額8年ぶり増 納税額は8年連続減少
-道内2004年/北海道-
(2005.5.24 毎日新聞)

札幌国税局が23日発表した2004年分所得税の道内の確定申告状況によると、所得金額は前年比1.2%増の1兆2581億円と、8年ぶりに増加した。
株価回復に伴い個人投資家らの株式などの売買益が増えたためとみられるが、分離課税で税率の引き下げが行われたことから、納税額は同3.7%減の631億円と8年連続で減少した。

申告納税者数は、前年比9.7%増の27万300人。うち、給与所得者は同17.5%増の19万5400人で、所得金額は同4.3%増の9426億円、納税額は同4.6%減の415億円だった。

個人事業者は納税者数が同6.3%減の7万4000人で、所得金額が同7.0%減の3155億円、納税額は同2.3%減の215億円。
秋サケやホタテの豊漁で漁業者などの所得が増えたものの、農業者の所得は、前年の冷夏で高騰した豆類の価格が平年並みに落ち着いたことから、約2割減少し全体を押し下げた。【昆野淳】

1964年に東海道新幹線ができたときは、国鉄は今と違って非常に儲かっていて、しかも東海道本線は列車を増発できないほど需要が飽和状態にあったのだ。
つまり、需要があるから作る、という資本主義経済の原則そのものだったのだ。
ところが山陽あるいは東北・上越新幹線あたりから、作れば需要(経済効果)が生まれるだろう、というバカげた論理が幅を利かせ、それは当然に沿線自治体に人口減(東京集中)と赤字しか生まなかった。
その結果、国鉄がJRになっても赤字体質は引き継がれたのだ。

おそらく北海道新幹線は、JR北海道にも日本の航空業界にも地方自治体にも赤字しか残さないであろう。
ただでさえ、沿線の人口減によって小さくなったパイを無理やり作った新幹線が分捕ればどうなるか。
JRと航空会社にはお定まりの人件費抑制とスピード競争が待っているのだ。
はっきり言う。
遺族感情を害して申し訳ないが、尼崎と同様の事故はいつか再発するだろう。
そういう構図にしたのは、こうした時代遅れの「地元の悲願」という名の見栄と欲望だからだ。


5月23日(月)-ビールの美味しい季節

去る4月19日のコラムで「第三のビールは美味しいのかな?」という疑問を呈したら、いくつか掲示板に感想をもらった。
総じて、買って飲んでみれば!という感じはなかったので、未だに飲んでいないのだが、先週にあるスーパーに行ったときに輸入ビールがたくさん置いてあったので思わず買ってしまった。

お馴染みのものも多いが、例えば、タイのシンハ(Singha)、中国の青島(Tsingtao)、フィリピンのサン・ミゲル(San Mjguel)、メキシコのコロナ(Corona)、ベルギーのデュベル(Duvel)という感じだ。
このほかにもベルギー産の発泡酒というものもあったが、発泡酒というのに抵抗を感じて買わなかった。

そう、ベルギーと言えば、有名なのがビールにチョコレート、この組み合わせでベルギー人は夜を楽しむのだ。
特にビールの種類は数え切れないくらいあって、それに合わせてビアグラスも多数ある。
それにかの地は本国よりフランス料理が美味しいのだ。

こんなことを書いていて思った。
また久々にベルギーへのグルメ旅したいな~
来年のドイツ・ワールドカップ(World Cup Germany 2006)、チケット当たった人は日程が許す限り、ベルギーを経由する方がいい。
単に1泊して夕食を取りに行くだけでも価値はあると思うよ。

関連サイト


5月22日(日)-タワー投資顧問関連銘柄61社リスト

去る5月18日に駅の売店に売っていた夕刊フジの見出しが「100億円部長銘柄 61社リスト」というものだった。
全国高額納税者番付でタワー投資顧問運用部長の清原達郎氏がサラリーマンでありながら1位になったということで話題になり、どんな銘柄に投資して稼いだかのも関心の的であったことからこういう記事が出たのだろう。

私が彼に着目したのは、何と言っても前日に出た日刊ゲンダイで、日本市場がどん底にあった2001年から2003年までの間でも彼は稼いでいたというのを目にしたからだ。

素直に「凄い」と思った。
日本にもこんなファンドマネージャーがいたんだと・・・
前の週に、米国でカリスマ投資家と言われる、ラリーウイリアムズ(Larry Williams)の講演を聴きに行った私にとって、とりあえず今の投資スタンスを変えるのにヒントになるようなものを得ようとし始めていた矢先のことだった。

もっとも彼の投資銘柄(Excel File)にそのまま突っ込むような愚かな選択はするべきではないだろう。
すでにこうなった以上、ロングポジションで持っていたとされる、これらの銘柄は高値圏にあるか売却されているものだからだ。
従って彼の投資傾向を掴んで今後の参考にしようと思ったのだ。

結論から言うと、彼の投資はロングポジションで持とうとする銘柄に対しては、究極のバリュー投資のようだ。
夕刊フジにもあるように、彼は「2~3年も動かなかった株が数ヶ月で数倍になるのを見抜いた眼力には感服」と言うある個人投資家の弁は、清原氏が究極のバリュー投資を一つの手法として持っていることを裏付けるものだろう。
このことはタワー投資顧問の動きをチェックしている「考える株式投資」のgotospaceさんもそういうことを言っているところを見ると正しいのだろう。

そして、今日、本屋で一冊の本を買った。
謎のトレーダー「しん」の株バリュー投資法』というものだ。
中身を見るとどうやってスクリーニングをするかという彼なりの方法が書いてあって参考になりそうだったからだ。
しかも彼の投資銘柄は清原銘柄にダブッていたことも買う気になった理由の1つだ。

さて、カリスマ投資家と言われている人でさえ、投資を始めてからすぐには芽が出てないということをセミナーなどで耳にし、少しばかり安心したのでじっくりと腰を落ち着けてやろうと思う。
今年になってから投資成績の不調が続くが、これを糧にして今後の飛躍のために頑張ろうと思う。


5月20日(金)-忘れられた餘部事故

今日の朝日新聞夕刊の2面、「論説委員室から」というコーナーで以下のような記事が載っていた。

JR山陰線の餘部鉄橋は、兵庫県の日本海岸沿いに架かる。高さ41メートル。
1986年12月28日、強風にあおられた回送列車がこの鉄橋から転落し、車掌と、下のカニ加工場で働いていた主婦ら計6人が死亡した。
久々に鉄橋の下に立った。海からの風が強い。慰霊の観音像の台座に犠牲者の名が刻まれ、キクの花が供えてあった。鉄橋の下に住む岡本倫明さん(71)が毎朝、花の水替えを続けてきた。仕事納めだと出かけていった妻(当時46)を亡くした。

事故当日、私は横殴りの雪の中を地元の豊岡支局から車で現場入りした。途中の道路は倒木や落石だらけ。地元の漁師は「戦後2番目に強い風だ」と言っていた。

風速25メートル以上で福知山鉄道管理局の指令が列車を止める決まりだった。橋上の風速計は故障し、近くの計器が風速33メートルを示していた。
だが、指令に携わる3人の職員は列車を止めなかった。彼らは有罪判決を受けたが、上層部の責任は問われなかった。
「停止措置をとっていれば。ただそれだけのことなのに・・・」。岡本さんは18年余りたった今でも無念さを口にする。

岡本さんから手渡された餘部事故の記録集の中に、事故の背景について労組員が書いた興味深い一文を見つけた。「1分でも遅延させると責任を追及され、新会社への選別の脅しに使われた」。事故は国鉄がJRに変わる3ヶ月前に起きた。山陰線は福知山線に接続し、尼崎の脱線現場へとつながる。兵庫県の北と南で起きた事故の様相はそっくりだ。(中村正憲)

尼崎列車事故からそろそろ1ヶ月が経とうとしているが、歴史は繰り返すというか、18年前の事故から何も学習していないというか、何とも言えない思いだけが胸を締め付ける。

「上層部の責任は問われなかった」
日本という国はいつからこんなふうになったのだろうか。
戦前の日本軍や外務省も同じ体質だったと言われる。
要するに18年前でなくて、80年くらい前から何も変わっていないのだ。

しかし、一部の識者は、よき日本の伝統であった崇高な志と潔さを持った人たちが、高度成長の礎を築いたのも事実で、彼らは、概ね第二次オイルショックの時までに、自らの限界を知って身を引き後進に道を譲ったともいう。
要するに、その後にタナボタで居座った無能な人間が、醜態を晒し、さらに無能な人間を呼び、バブル崩壊後の「失われた10年」と呼ばれる日本経済の退潮を招いたということだ。(知性も責任感も失った白髪の貴族たち

今の日本で改革派と名乗る人間が、実は「失われた栄光」の一端を担った戦犯だということはよくあることなのだろう。
要するに、他人にだけ責任を押し付けて、自分はあたかも迷惑を被ったかのように振舞う人間だ。
そういう奴はどこかで馬脚を現す。
そうしたときに彼らの既得権を剥奪し、その地位から追放できるかどうかが社会の健全さを表すバロメーターでもある。
今の日本は、明らかにそれがない。

今回の事故でニューヨークタイムスには「尼崎脱線事故は時間への脅迫観念が原因(日本語訳付き)」というコラムが載っていた。
その中で「日本の人たちもこの事故に責任がある。これは、自主競争社会なのだ。柔軟性がない。だから高見運転士は1分半の遅れさえ取り戻そうとしたのだ。」というものがある。
過ぎたるは及ばざるが如し。
先人の教えには含蓄と教訓があるのだ。


5月19日(木)-やっぱりブログ移行は難しい?

実のところ私は2月12日にも同じことを書いた。
要するに、このコーナーをブログ(blog=web log)にしようかということをだ。
あのときは、コメント(投稿)欄がうまく作動せず、設定をいくらいじってみても直らなかったので、トップページだけは作ったけれど、幽霊ページとなって3ヶ月経過した。

そして、去る5月9日にココログマガジンで、バージョンアップしたという記事があり、それなら再度挑戦してみようとやってみた。
今度は、当たり前のことだが、設定も全部できて記事も立派に投稿できた。
たぶん設定の関係はバージョンアップとは関係ないけどね・・・

ここまでは全く問題なかった。
しかし、私のサイトは写真(巧拙はこの際、問題にしないで・・・)とリンクが多いのが特色で、ココログの場合は、リンクを貼った場合のターゲットの既定値(default)が、リンクをクリックすると元の画面が閉じて、リンク先を開く設定、HTMLタグでいう <A href="リンク先URL" target="_top">サイト名</A> となっている。(ココログで記事を編集する時は下線部は非表示)
それを変えるには、それぞれに target="_blank"(新しい画面で開く)を追加しないといけない面倒くささがある。

あとは複数の写真を貼るときにウェブサイト作成ソフトだと枠線を消した表(テーブルタグ)をうまく使えるが、ココログの場合は、それこそHTMLタグを使ってやらないといけなく、何のために簡便なブログにしているかわからなくなってしまうのだ。
要するに1枚か2枚の写真を貼るには問題ではないが、それ以上だと工夫が必要になるということみたいだ。

それと、訪問者の感想を聞くと、サーバーにアクセスが集中する夜間は、サイトを開くのが重たくなってしまうのも人気ある(!?)ニフティならではのことかなと思う。
とりあえず、今のところ、掲示板とブログの双方で訪問者が賑わうような感じでもないので、しばらくの間は、両方に記事を掲載してみて反応をみたいと思う。
そのうち夜間のアクセスの不便さが解消されるときが来るだろう。
本格開始はそのときでも遅くはないかもしれない。

ちなみに、弊サイトは、中国駐在日記のJakenさん曰く、中国政府からアクセス禁止(!?)の対象となっているらしい。(爆)
エッセイに「中国と韓国のはったりの行方」なんて書いているようじゃ余計かな?
まあ、こういうのも光栄と言うのだろうか?
ひょっとしてJakenさんの言う、infoseekの個人サイトに繋がらないって、日本を愛する人が多いせいだろうか?吟遊詩人さん・・・


5月16日(月)-株主優待

今日、レントラック(2314)(2006年3月からカルチュア・コンビニエンス・クラブ4756)という会社の株主優待の案内が送られてきた。
詳しいことは会社のウェブサイトに載っているのだが、要は、DVDソフトか、Tsutaya Discasのポイントを選ぶものだ。
しかし、あいにく私は、こういうのに疎いので、呈示されているDVDソフトの題名を見ても面白いかどうかの判断があまりできない。
いっそのことポイントでもらって自分の好きなDVDをレンタルするという方がいいとも思ったりもする。
もし、これだ!というお薦めがあれば、それをもらって見終わったら、推薦者に差し上げるというのも一つの方法かもしれない。
期限は6月30日、40,000ヒットのニアピンの三谷さん、Kayさんいかがだろうか?


5月15日(日)-タイフェスティバルに行ってきた

今日はそれゆけ個人旅同好会のミニオフ会で、代々木公園でやっていたタイフェスティバルへ行ってきた。
雨模様の天気にもかかわらず、これだけの人出は圧巻の一言だ。
このイベントに合わせてのオフ会に3年前に参加したときは、こんなに人がいなくて食事もちゃんとできたのだが、今回は初詣と同じような人・人・また人で、食べ物とビールを仕入れるだけで、精一杯だった。
来年からは海水浴へ行くときのようにレジャーシートを持参し、朝から来ないとダメだと実感したのだった。

代々木公園に集まった大群衆 せっかくのイベントだったが

会場にはタイ名物のトゥクトゥクも出ていて、何と1台100万円弱の売値、公道も走れると書いてあった。
おそらくサクラだろうが、5台限定販売で3台が成約済とのこと。
マジで公道を走っていたら夕刊紙や週刊誌のネタにはなるだろうな。(笑)

このトゥクトゥクも売り物?もちろん、会場内ではいろいろなイベントなどもやっていたのだが、途中からのスコールで、屋根のあるところには人・人・また人で大変な1日となった。
近くにあったNHKの建物にも避難した人たちが大勢いて、たった1つだけやっていたレストランも満員・・・
待ち合わせ時間の5時までお茶でも飲んで時間潰しをしようとした目論見はあっさりとパーに

それでも、これがタイにちなんだイベントゆえのことなのか、スコールは30分ほどでやむ。
会場に戻ると、少しはすいていろいろ見れるのではないかと、みんなも思うみたいで、何のことはない。
すっかり元通りの混雑ぶりを回復してしまっていた。
俊哉氏曰く、クイズ大会で優勝すればバンコク行きの航空券がもらえるんじゃないか、ということで、最初はやる気マンマンだった彼も、お疲れモードのメンバーの声に押されて、2次会のタイ料理屋へと相成った。


5月14日(土)-横浜楽天ベイスターズ?

決して誤植なんかではない。
あえてこう書かざるを得なかった無念である。
去る8日の横浜スタジアムで、インターリーグ(セ・パ交流戦)となった横浜ベイスターズ千葉ロッテマリーンズの試合があったので暇潰しに見に行ったのだが、結果は東北楽天ゴールデンイーグルスが26点を取られて負けたゲームを彷彿とさせる試合を見させられるとは思わなかった。

横浜スタジアムにゲーム開始のわずか15分前に着いた私は、まずチケットを買うのに長蛇の列ができていることに驚いた。
失礼だが、ゴールデンウイークとはいえ、こんな事態を予想してなかった私は、どうしようかと思った。
このときに引き上げれば何のことはなかったのだが、こういうときに暇で仕方がなかったりするのだ。

観戦チケットを買うために並ぶ人たち 前半で早くも16対0のワンサイドゲーム

ロッテのピッチャーは楽天戦で26点をもらった渡辺俊介投手、こういうツイてる人っているんだよな。
一方のベイスターズは加藤武治投手、プロ入団わずか3年目の若手だ。
それで、試合の方は、私がチケット売り場への列に並んでいる最中も球場は歓声が途切れることなく、1回表の攻撃が終ると入る守備陣の紹介のアナウンスが一向に入らない。
そして、ようやく順番が来たときにはすでに4点が入っていた。
今年の横浜は去年と違って・・・と思ったのが間違いの元・・・

試合になっていたのは2回まで、3回には先発の加藤投手が再度つかまり、すでにワンサイドゲームの様相を呈していた。(詳細のスコアはこちら
それにしても3回裏に代打で出てきた鈴木尚典選手と言えば、1998年の時のV戦士、それが大差の試合で、しかも序盤のランナーなしで出てくるとは・・・
当時大活躍した大魔神は大リーグから戻ってきたけど、今や引退説がささやかれ、ロバート・リチャード・ローズ選手(2000年退団)や駒田徳広(現在は楽天の打撃コーチ)選手もいない。
いやはやあれから7年も経てば、彼らも「かつての」スターなんだよな。

ビールの売り子 ビールの売り子

4回にも2番手の吉川輝昭投手が相手打線に打者1巡のつるべ打ちにあって、すでに4回裏にはロッテのベニー・アグバヤニ、マット・フランコの両外人選手が引っ込んで守備固めをされる体たらくとなっていた。
こうなるとビールをたらふく飲み続けていた私はしばし熟睡。
気がつくと、5回表にも3点、いやはや何点取られるんだ・・・という感じ。
あとはビール売りの少女(!?)を観察するのに勤しむ私であった・・・
それでは最後に「かつての栄光」を・・・数少ないベイスターズファンに捧げて・・・
でもまだ、今日現在で勝率5割ちょうど、首位と8ゲーム差の4位・・・
久々のAクラスくらいは期待していいのかな?


5月13日(金)-リンク依頼は嬉しいけど

最近になって弊サイトを訪問いただいた方よりメールをもらうことが増えてきた。
旅行記やエッセイを見た方からは質問が、そして弊サイトのリンク集に加えてもらえないかという依頼が今週は立て続けに2件もあった。
昨年の2月にヤフージャパンのカテゴリーに登録されて以来、ようやく世間に認知されてきたのかな、と少し嬉しく思う。
メールの方は、1件が日本語のサイト、もう1件は何と英語のサイトであった。
弊サイトの場合、日本語サイトに関しては「訪問者自身でお好きにどうぞ」というスタイルのものを置いてあるため、そちらを利用なさる方が多い。

で、日本語サイトの方は、純然たる旅行系サイトだったので、こちらからも依頼して相互リンクを貼ってもらうことにした。
それがクマさんという方がやっている旅行予約・情報リンクというページだ。(弊サイト内のカテゴリーは「交通機関と宿泊施設へのリンク」)
一見すると旅行会社のサイトに見えなくもないが、中身を見ると私と同じような個人のリンク集のページだ。
あちらさんは、国内旅行もかなりカバーしているようなので、これを読んだ後に、ついでに寄ってみてはいかがだろうか。

問題は英語サイトの"OutTraveler"で、一見すると旅行系で問題なさそうなのだが、ウェブマスターのBogdan Toma氏の送ってきたメールを見ると、タイトルがいきなり"Gay & Lesbian Travel Destinations"と・・・
う~ん、私はゲイやレスビアンの旅行情報には興味がないんだが・・・と思いつつ、貼ってくれたら嬉しいんだがという説明文(description)を読むと、"The standard in gay travel. Featuring gay travel tips, travel stories and gay events (標準的なゲイの旅行、ゲイの旅行のヒント、旅行記と行事)"と書いてある。
どっちかと言うと、レズよりゲイが中心なんだろう。

噂には聞いていたが、欧米のこうしたスタイルの旅行者って本当に多いのだろうね。
ポータルサイトのカテゴリーを見ると、これにバイセクシャル(Bisexual)が加わって一つのスタイルを作っているようだ。
例えば、グーグルなどではこんな感じだ。
まあ、このサイト、どうしようかね~
貼っても実害はなさそうだけど、それが元で似たような奴らがわらわら寄って来ても困るしね(笑)

ところで、弊サイトの旅行記での最近の一番人気が台湾なんだが、何でかって調べてみると、検索語に「台湾と風俗」って入れてヒットさせているみたいだ。
おいおい、うちは風俗情報なんざ提供しておらんぞ、と思ったら、ここがヒットの原因のようだ。
台湾の風俗に関するNews Release」ってページ作っていたのを忘れていた。
ヒットしますわな!
でも全然期待はずれだったのではないだろうか。
すいませんな~台湾ギャルが好きなオヤジさんたち・・・


5月8日(日)-ゴールデンウイークはいかがでしたか?

今年のゴールデンウイーク、曜日配列の良さから4月29日(金)から今日まで10連休となった人もいるなど、遠出をした人も多いことだろう。
私はと言えば、近場には出かけたものの、特筆すべきことは何もしてないのだ。
ただ、最近の更新内容が「中国と韓国のはったりの行方関連する英字紙の日本語訳)(英語版エッセイ)」とか、昨日の「今日の一言」など硬派なネタが多かったので、このあたりで写真でも見て気分を変えてもらおうと、「こどもの日」に鎌倉に行ったときの写真を披露してみたいと思う。

鎌倉の散歩と言えば、友人のたがめいぬ氏が好きなようだが、何を隠そう私の自宅からもそう遠くないところにある国際観光地なのだ。

銭洗弁財天-宇賀福神社
銭洗弁財天-宇賀福神社 銭洗弁財天-宇賀福神社

銭洗弁財天のご利益は、皆さんもご存知の通り、ここで涌き出る霊水でお金を洗うと、何倍にも増えるというものだ。「十分ご縁がありますように」と言う意味で、15円を洗うだけでも良いそうで、10円玉は使って、5円玉は大事にお財布の中に入れておくと御利益があるそうだ。

境内の中のカウンターでお供え用の蝋燭を買ってザルを借り、その中にお金を入れて湧き水で洗うのだ。
私が行ったときはなぜか千円札を洗っている人が多かったのだが、理由はよくわからなかった。
濡れた札は後で乾かすところがあって(写真左)、ほとんど絶え間なく人が出入りしていた。
ちなみに私は五千円札を洗って、巾着も新しく買ってその中に大事に仕舞ってある。(なぜ、五千円かなんてことは聞かないように・・・)

高徳院-大仏 海光山慈照院長谷寺
高徳院-大仏 海光山慈照院長谷寺

鎌倉の大仏は、あまりにも有名なので私が解説するまでもないだろう。
この日は連休中でもあり、好天にも恵まれたおかげで、たくさんの人出で、写真を撮るのもこのありさまだった。
胎内観光はたった20円なのだが、ここでも行列がすごかったのでさっさと退散することにしたのだった。

最後は正式名が海光山慈照院長谷寺、数ある鎌倉の観光地の中でもマイナーなところになるのだろうか。
それでも何人かの外国人観光客が一心不乱に水子地蔵を撮りつづけていたのが印象的だった。
英語のガイドブックにはどのように紹介されているのだろうね。

鎌倉も真剣に観光するなら1日ではちょっと忙しいような気もするが、初詣以外で久しぶりに来てみて少しだけその魅力の一端を感じることができたのがこの日の収穫だった。

関連サイト


5月7日(土)-別の目で見た尼崎脱線事故

この事故の第一報は、4月25日午前9時20分ごろ、尼崎市のJR福知山線塚口-尼崎間の第一新横枕踏切(警報機、遮断機付き)手前約100メートルで、宝塚発同志社前行き上り7両編成の快速電車が脱線した、というものだった。
この続報に関してはいろいろなメディアが出しているし、運転士を始めとする社員を取巻く異常とも思える職場環境も明るみに出ている。
最近では、JR西日本の社員が事故当日に宴会していたとか、ボーリングしていたとか、瑣末なことを取り上げて「こんなことでいいのか~」レベルの吊るし上げ報道に私はウンザリしている。
一連の報道から推測して、今後の再発防止に繋がるかどうかと言えば、私はまた別のところで、「こんなことでいいのか~」レベルの事件が起こると思う。
それは私の職場という可能性もあるのだ。

なぜか、ということを論じるために、私は一般メディアが注目しない記事に焦点を当てて書いてみたいと思う。
まず最初は事故を起こした快速電車に乗務していた松下正俊車掌(42)(高見隆二郎運転士(23)は死亡)に関するものだ。
私は決してJR西日本の体質を擁護するつもりはないが、彼らを含めてJR西日本の社員がたるんでいるとか、過密ダイヤがいけないとか、利益優先がいけないとか非難だけしても問題は解決しないと思うのだ。

「おれの電車、脱線してもうた」-車掌、妻に
(2005.4.30 神戸新聞)
「おれの電車が脱線してもうたんや」。
尼崎市のJR福知山線の脱線事故で、事故を起こした快速電車に乗務していた車掌(42)は事故直後、携帯電話を通じて、悲しげな声で妻(38)に伝えた。

「けがは?」「腰を打った程度や」。「いつごろ帰れるの?」「もう一本、桜島線に乗らなあかんから」。
それだけのやりとりで電話は切れた。

それ以後、夫は帰宅していない。
警察の事情聴取もあるのだろう。
それからは携帯電話のやりとりが二回ほど。
「警察の言うことをきちんと聞いて。ちゃんとしいや」と励ますと、涙声で「うん」。

伊丹駅でのオーバーランを高見隆二郎運転士(23)=死亡=と短く口裏合わせしたことについて「何でそんなことしたん」と疑問をぶつけると、「厳しいやん。高見君が処分を受けてしまう」。

高見運転士とは、かつて天王寺車掌区で同じ車掌として働いた仲。
昨年五月、京橋電車区で運転士と車掌として乗務するようになったのも「何かの縁」と感じていた。
「言わんといてくれ」。そう頼まれたら、断れない。「なれ合い」があった。

それにしても、妻から見ても、夫の勤務は過酷だった。
天王寺車掌区とは違って、運行区域は拡大した上、神戸、大阪、京都の大都市圏を縫う過密なダイヤ。
比較にならない乗降客と駅の多さで夫の神経はくたくただった。
帰宅しても、すぐ横になり寝息を立てることが増えた。

上司から課される厳しい切符の売り上げノルマ。
JR西日本を取り巻く経営環境が厳しいのは分かっている。
それでも京橋に移ってからは、夫はずいぶん息苦しそうだ。
「組合を通じて何か言うても聞き流すだけ。会社は冷たい」とこぼすのも聞いた。

百人以上の犠牲者を出した脱線事故。
安全神話を誇る日本の鉄道会社としてはあってはならないことだ。
自分の夫はその電車に車掌として乗務していた…。

一人一人の犠牲者におわびしなければならない気持ちは痛いほど感じている。
「事故は絶対に起こしたらあかん。ゼロや」が口癖だった夫。
「責任はかぶらなあかん」。そう思っているに違いない。
でも、大事なあの人がその重みに耐えることができるのか。自殺でもしたら…。
「気落とさんと、頑張りや」。夫への携帯電話で努めて明るく振る舞った。
「分かった」。夫はそう答えるだけだった。

この記事を読んで何を思っただろう。
ほとんど人は関係ないと思うだろうが、記事の中ほどの部分を読んで、私は川人博弁護士(過労死弁護団全国連絡会議の事務局長)の書いた「過労死社会と日本」という本を思い出すのだ。

「比較にならない乗降客と駅の多さで夫の神経はくたくただった。帰宅しても、すぐ横になり寝息を立てることが増えた。」
はっきり言って、いつ突然死してもおかしくない状況とは言えないか。
日本の場合、過労死が問題になる前から、休養を罪悪視し、その結果、「疲れてるというのはお前がたるんでるからだ!気合を入れないか!」というバカが大量生産されてきた。
今では、それが利益を生まないと言って机上の空論で最小限にされることも数多く、「お前だけでなく、みんな同じような状態なんだ。」と日本人の大好きな「皆さん」教徒の自虐的発想が幅を利かせている。

疲れが嵩じてくると、突然頭が白くなって、「オレ何やってたんだろう!」という経験のある人は少なくないはずだ。
事故はそういうときに限って起こったりするものだ。
要するに、新聞で事件当事者が言う「頭がぼ~っとしてわけがわからなくなった」というやつだ。(もちろん凡ミスを隠すための嘘である可能性も否定しないが)
そういうとき、「疲れは理由にはならない!」と責め立てるバカがいるが、私に言わせれば「疲労の蓄積がミスの一番の原因」なのだ。
そう言うと、バカがますます居丈高になって吼えるから誰も正直に言わないし、問題の解決もされないのだ。
要は、机上の空論だけで人減らしが横行しているのが諸悪の根源なのだ。

それに最近のデフレ不況で恐ろしいばかりに軽視されてるのが、精神的、肉体的な負担のかかる仕事はそれなりの報酬を必要とするという当たり前のことだ。
例えば「パイロットの給与が世間の常識とかけ離れている」と言ったバカがいるが、私に言わせれば「そうでなければ誰もパイロットになんかならない」し、仮にマクドナルドのアルバイトと同じ給与で雇われるパイロットがいたとしたら、彼らの操縦する飛行機になんぞ乗りたいとも思わない。
その代表がAir Asia(AK)という航空会社だ。
私は友人からこれを紹介されたとき、どうやってパイロットの給与が捻出されてるのか、機体のメンテンスはどうしてるのか、考えただけでも恐ろしく未だに乗れないのだ。

事故招いた深刻な運転士不足
かつての人気職種も最近は敬遠されて
(2005.4.27 日刊ゲンダイ)
JR福知山線の脱線事故で改めて明らかになったのは、電車運転士のなり手が不足している現状だ。
2000年4月入社の高見隆二郎運転士(23)は、運転士になった直後に100メートルのオーバーランをして、2週間近くも再教育を受けている。
それ以前にも、居眠り疑惑などで厳重注意や訓告処分を受けているが、運転席から追放されることはなかった。

「昔から運転士は駅員に比べて待遇が良く、人気面も上でした。
ところが最近は、『命に関わるから責任が重い』と嫌われるようになっています。
なり手が少なくなっている上に、今後は団塊の世代が大量に退職するから、鉄道各社にとって運転士の確保は至上命題。
JR西日本も、若い運転士の採用を増やしています」(事情通)

ハードな勤務形態も運転士が敬遠される理由になっている。
高見運転士は、事故前日の午後11時まで運転して宿泊所で睡眠、翌25日の午前6時48分から乗務している。
3日前も泊まり番だった。

「乗務員としては、昔からある一般的な勤務形態」(交通評論家・角本良平氏)というが、ダイヤの過密化で運転士のストレスは増しているから大変だろう。
こうした業界にこそ、「ゆとり教育」ならぬ「ゆとり運転」を導入してもらわないと、おちおち電車にも乗れない。

マイケル・ムーア(Michael Moore)の書いた「アホでマヌケなアメリカ白人(Stupid White Men)」という本が数年前に流行ったと思う。
その中で彼も言っている。
「(アメリカン航空がパイロットに生活保護課へ行くなという通知を出したのを聞いて)俺は飛行機に乗りたくなくなった。人間の動物的な生存本能ってやつがこう言うのさ-タコベル(Taco Bell)のバイトのガキより安い給料の奴が運転する機械で、空なんざ飛んでいられるか。(I did not want to get on that plane. You see, there's something about us humans and our basic animal instincts for survival - and one of these instincts, probably traceable back to the caveman days, is: Never, ever let someone fly you up in the air who's making less than the kid at Taco Bell.)」

何を言いたいか。
要するに、ハイストレスな運転士の待遇がローストレスの事務職(人事管理部門など)や役に立たない管理職より低ければ、ますます運転士になりたいという人は減るということだ。
給与はJR西日本の財務の悪化と株価(9021)の下落でますます出せなくなる可能性が高いからよけいだ。
それに少子高齢化で、優秀な人の取り合いが激化し、それに輪をかけて外国人も入れないとなれば、これからは、質の劣る社員が大量に生まれる可能性があるのだ。
これはどこの会社でも起こりうることで、優秀な人ほど日系企業を見限る可能性すら否定できないのだ。
そもそもJR自体が、歴代の政治屋やそれに巣食うダニ共がこしらえた赤字を押し付けられ、無理やり収益を出せと言われていることが諸悪の根源なのだ。
それに加担したマスコミや国土交通省が今更何様のつもりで吼えるのかと言いたい。

惨事の背景に遅れ嫌う社会
(2005.5.1 朝日新聞投稿欄)
JR宝塚線の脱線事故で107人もの犠牲者が出てしましました。
亡くなった方々やご遺族のことを思うと胸が痛みます。
原因や責任はJR西日本にありそうです。
JRは再発防止や被害者への補償を迫られるでしょう。

でも、背景には時刻表通りの運行を求め、遅れを嫌う社会の要請があるのではないかと思われてなりません。
僕は電車で10分ほどの予備校に通っています。
電車はダイヤ通りに走るものとあてにしています。
通勤・通学客は誰も同じでしょう。
正確さに頼るあまり、数分でも遅れたら不快な気分になったり苦情を訴えたりしませんか。

JR西日本をかばっているのではありません。
ただ正確さを求める利用客の要望に応えるのは、企業として当然とも言えます。

ニュースを見聞きして、「2、3分の遅れより安全を大切にしろ」というコメントが気がかりです。
その通りですが、コメントの主は日頃からそう考え、行動しているのでしょうか。
安全にためなら数分の遅れは仕方ないと利用客が本気になって意識を変えない限り、第二の惨事が起きる可能性の一つは消えない。
そう思えてなりません。(千葉市稲毛区 19才 受験生)

マスコミのレポーターやコメンテーターより、この19歳の学生の方が相当に賢い。
最後のコメントはまさにその通りである。
1~2分の遅れで、居丈高に駅員をなじる人たち、それを謝る鉄道会社のスタッフ、世界の常識からは考えられない「時間のパラノイア(偏執狂/paranoia)」の戯言を、上層部やマスコミが取り上げるのをやめない限り、悲劇はまた起こると言えるだろう。

90秒遅れ、欧米では「時間通り」-日本では定刻が常識
(2005.5.2 朝日新聞)
JR脱線事故での「90秒の遅れ」に海外の鉄道関係者が関心を寄せている。
欧米では、この程度の遅れは「時間通り」と見られている。
感覚の違いには国民性や文化の差もありそうだ。

事故を起こした快速電車は、オーバーランで伊丹駅出発が約1分30秒遅れ、制限速度時速70キロのカーブに100キロ以上で入ったことが判明している。

米紙ニューヨーク・タイムズ(4月27日付)は「原因には時間への強迫観念?(In Japan Crash, Time Obsession May Be Culprit)(日本語訳付)」との記事を1面に載せ、「世界中どこでも、90秒遅れはおそらく定刻通りとみなされるだろう」と指摘した。

ニューヨーク市交通局(New York Metropolitan Transportation Authority)が列車の遅れと認めるのは「最終駅到着が5分遅れた」ときだ。
原因不明の遅れがあれば運転士から事情を聴く。
「スケジュールを本来のものに戻すためで、処罰が目的ではない。
でも、速度制限違反は罰する」と広報担当のディアドレ・パーカーさん。

「列車の遅れとは3分以上のこと。90秒程度では客から苦情を受けたこともない」
ベルリンで通勤電車を運行する独エスバーン・ベルリン社(S-Bahn Berlin GmbH)の広報担当バルデン・マーティンさんはそう話す。
ドイツではどれだけ遅れたのかではなく、遅れの原因を問題にするという。
「我々も定時運行を大切にしているが、秒単位は現実的に考えにくい」

英国の大手鉄道会社バージン・トレインズ(Virgin Trains)は「短距離の列車では、ラッシュアワーで4分を超えたら『遅れ』とみなす」という。

鉄道大国フランスも、90秒を遅れとは考えない。
仏国鉄(SNCF)によると、1988年の列車衝突事故後に自動制御システムを導入。
遅れを取り戻すために上げることのできる速度の許容範囲もシステムが制御している。
広報担当者は「許容範囲を超さないと取り戻せない遅れは、放っておくしかない」と話した。

イタリアで列車の遅れは日常的だ。
オーバーランも多く、ホームの外れに止まった列車に乗客が走り寄る光景も珍しくない。
鉄道会社トレンイタリア(Trenitalia)は「5分から15分程度の遅れは乗客も認めていると思う」と言う。
イタリア最大の労組イタリア労働総同盟のフランコ・ナッソ交通労組書記長は「『遅刻はなるべくしないようにする』くらいの認識でいいのでは」と話す。

海外との受け止め方の違いについて、鉄道評論家の川島令三さんは「遅れに文句を言う客が日本では多い。海外はあきらめているところが多いが、日本ではきちんと来るのが当たり前という感覚だ」と語る。
日本では戦前から鉄道の正確性が国民の常識となっており、JR西日本に限らずどの鉄道会社も精密にダイヤを作る。
川島さんによると、通勤線区では30秒程度の遅れなら調整できるが、90秒の遅れは「日本では大きい」。

交通評論家の角本良平さんは、鉄道に限らず正確さを求める日本の国民性の背景には、人口密度の高さがあるとみる。
「運行の精密さが安全の前提であり、時間の正確さの上に安全が成り立っている」という。

5月1日(日)-メーデーに思う

今日がメーデーということを知っている人はどれくらいいるだろうか。
多くの人はゴールデンウイークの連休ということで内外の観光地へ旅行に行ったりしていることだろう。
そもそもこのメーデーというものは「産業革命」によって大量に生まれた賃金労働者(サラリーマン)の待遇改善要求が発端である。
今、先進国の趨勢は「情報革命」によって、より少ない時間でより多くの成果を上げた者に多額の報酬を、というものになってきている。
しかし、その恩恵に預かれる者は限りなく少ない。

特に日本の場合、アメリカ型の成果主義を形だけ真似て、世の中の趨勢だと欺き、実のところ昔ながらのメンタリティを持つ幹部が居座って、部下にだけ成果を強要する「なんちゃって成果主義」のところが多い。
今、人事部門の退職者が本を出したりして、世の中に実態が知られたものとして、富士通(6702)「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」「楽しい職場みんなの富士通」とソニー(6758)「ソニー本社六階」がそうだったと言われている。
いずれも日本を代表するハイテク企業で意外に思う人も多いだろうが、私が見聞きした範囲でも「表向き進んでいるように見える組織ほど実態は体育会系で遅れている」というのは真理と思える。
そうでなければ、成果主義に疑問を投げかける著書がこれほど本屋に山積みにされることはないだろう。

ところがメーデーを主催する連合のサイトを見ても、そういうことを重点課題にしている形跡はないし、全労連では労働問題に対峙するより、憲法改悪(第9条改正)阻止というスローガンの方が目を引くような感じだ。
また、近頃では消費者保護の観点から社会的に認知されてきた内部告発者を守ろうという姿勢もサイトを見る限りでは感じられない。
「なんちゃって成果主義」の下では不正行為を正そうとする人はもとより、上司に意見を言うだけで、不利益を一番被る可能性があるだけに、本気で労働者を守ろうという姿勢がなければ、労働基準法も公益通報者保護法も絵に描いた餅と言えないか。

それに派遣労働者やパート労働者が近年特に増えているにもかかわらず、彼らは正社員が組織する組合とは一線を画されているようだ。
もはや第二人事部と呼ばれる企業内組合がいくつ集まったところで、一般サラリーマンの支持は得られないのだ。
連合も全労連も、なぜ個人加入の労組に走る人が増えているのか考えてみた方がいいだろう。
メーデーで人集めにイベントをやるのもいいが、せめて「労働時間重視を転換」と題した労働基準改正に対して行動を起こさなければ、メーデーのスローガンが泣く、と思うのは私だけではあるまい。
重ねて言うが日本の「なんちゃって成果主義」を促進する、こうした法改正は企業のコスト減らしの方便でしかない、というのが実情だからだ。

最後に、何でそういうことを厚生労働省自らがやるのか?
役所は成果主義に関係ないからだ、というのが世間一般の見方なのだろうが、私が思うに、中央官庁では「なんちゃって成果主義」が実質的に始まっているのではないだろうか。(2004年8月2日「今日の一言」
そこで立てられた目標が「成果主義を生かすための労働政策を促進する」ということなのだろう。
役所が一度そういう目標を作ると、壁にぶつかって大破するまで何を言われようが走り続ける。
それも極めて日本的ではあるがね。

「8時間は労働に、8時間は眠りに、そしてあとの8時間は我々の自由に」
メーデーは1886年5月1日に米国の労働者が8時間労働日を求めてゼネストに起ち上がったのを起源とします。
当時、米国の労働者は低賃金と長時間労働に苦しめられ、労働時間の短縮は切実な要求でした。
第1回国際メーデーは1890年にスタートしました。
4年後の1890年5月1日、再度ゼネストを構えたアメリカの労働者のたたがいにヨーロッパが応え世界的な労働者の祭典としてメーデーが誕生しました。

日本では1920年5月2日に第1回メーデーが東京・上野公園で開かれました。
しかし治安維持法の下で労働運動は弾圧され、日本が次第に戦争へとのめり込む中で、1936年に起きた「2.26事件」を契機にメーデーは禁止されました。

第二次世界大戦後、メーデーは労働組合の復活とともに再び開かれ、我が国の労働者の地位や労働条件の向上、権利拡大をはじめ、人権・労働基本権の確立、民主主義の発展、恒久平和の希求に深く貢献し、その役割を果たしています。(Wikipedia - May Day メーデー)
「残業代ゼロ」一般社員も・厚労省方針、労働時間重視を転換
(2005.4.28 NIKKEI NET BizPlus)
厚生労働省は、休日や週40時間を超える労働に割増賃金を支払う規制について、適用除外の範囲を拡大する方針だ。
現在の除外の対象は管理職のみだが、一部のホワイトカラー社員などにも広げる。
働き方の多様化で成果を勤務時間で評価しにくくなっているため。労働時間を最重視した日本の労働政策の転換を意味しており、残業の取り扱いなど企業の賃金政策に影響を与えそうだ。
28日に有識者による研究会を設置する。労働時間を規制した労働基準法の見直しを進め、2007年の国会に改正案の提出を目指す。

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