2018年8月-福島・山形の旅(入水鍾乳洞・姥湯温泉) |
8/22(Wed) |
今日は今回の旅行のメインイベントである入水鍾乳洞へ行く。(2018年8月27日-酷暑の夏は入水鍾乳洞Bコースで涼もう)
実のところ、ここに行くのは1987年(昭和62年)7月以来、およそ30年ぶりなのだが、当時は、大学時代の友人のタキとノリの3人で仙台旅行の帰りに車で寄った記憶がある。
今回は鉄道旅行の一環として、磐越東線で行くのだが、果たしてスムーズに行けるのだろうか。
この磐越東線、福島県のいわきと郡山を結んでいるのだが、いわきから小野新町までの区間を走る列車が著しく少なく、私が乗る8時41分発の次が13時13分までなく、この列車に乗るのが必須ということなのだ。
もっとも、郡山から小野新町までは1時間に1本の頻度で列車があるので、入水鍾乳洞へ行くなら郡山から往復した方が列車の便はいいだろう。
従って、ここへ行くには車で行くのが一般的なのだが、私のように列車で行く人も少なからずいるようで、最寄り駅の菅谷駅には「天然記念物 文部科学省指定 歓迎 入水鍾乳洞」の看板がある。
前出のウェブサイトには最寄り駅が、磐越東線の神俣駅と書かれているのだが、入水鍾乳洞とあぶくま洞は離れていて、田村市役所観光交流課の職員曰く、入水鍾乳洞の方は菅谷駅の方が近いとのことだ。
いずれにせよ、最寄駅から現地までは相当に距離があるし、バスは走っていないので、タクシーで往復せざるを得ない。
運賃は片道千円以内で収まるので、青春18きっぷの旅のついでに寄るのも悪くないと思う。
磐越東線 | |
いわき駅 | |
小野新町駅 | |
菅谷駅 |
ところで、入水鍾乳洞は、AコースからCコースまで3つのコースがあるのだが、単に洞窟の見学だけするAコースと、膝下がずぶ濡れになるBコース、専用ガイドが必要になるCコ-スがあり、Bコース以降は、暗闇の中を懐中電灯やろうそくで照らしながら探検家気分で行くことになる。
従って、防災グッズにもなる、防水仕様で高輝度なLetmy LED懐中電灯のようなものがあると便利だろう。
また、BコースやCコースに行くなら、私のようにTシャツ、水着(短パン)、スポーツサンダルといった格好をした方が、洞内で水に濡れても気にならない。
何の準備もなく来た人は、ハーフパンツ、ろうそく、合羽、コムぞうりなどがレンタルできるとあるので、これらを借りることをお勧めする。
なお、ゴムぞうりだけ履いて、後は普段着(長ズボン)の人もいて、このあたりは個人の価値観なのだが、膝下がずぶ濡れになった長ズボンを履いていると、動きが鈍くなると思うが、いかがなものだろうか。
ちなみに、更衣室はチケット売り場の隣に、入浴施設は駐車場の近くにある星の村ふれあい館にあり、BコースとCコースの入場者は割引券がもらえるので、それを利用するといいだろう。
さて、専用ガイドの付かないBコースの入場者に対しては、チケットを買ったときに、着替えが終わったら、カメラやスマートフォンは自己責任で、基本的には、懐中電灯だけを持って、チケット売り場に再度来るように言われる。
そこで、コースの説明があり、Bコースに入ったときに、足首ぐらいまで水温10度の中に浸かるので、慣れるまで5分くらいかかることを言われる。
その後は懐中電灯などで暗闇を照らしながらコースを進むのだが、私のように横幅がある、いわゆるデブにとっては、胎内くぐりというという難所があり、そこは体を横にして通り、その他の狭いところは、ほぼ四つん這いになって行くように言われる。
その四つん這いになるところは、どこに避けても、常に水が流れているので、膝下がずぶ濡れになるということなのだ。
何とか踏ん張って、膝をつかないようにできなくはないが、あまり無理すると、腰を痛めるので、注意した方がいいだろう。
特に、写真にある深水洞や、第二胎内くぐりは、膝をつかないようにすることが困難なことがお分かりいただけるだろうか。
ちなみに、入水鍾乳洞は、Aコースの時点で内部の気温も14度と書かれており、入った瞬間にひんやりとした空気が流れている。
今年のような酷暑の夏だと、ここは冷涼感が漂って気持ちがいいし、水温10度のところも5分と言わず、ものの1分もかからずに慣れた。
私が乗ったタクシーのドライバーも、今年の夏は平日でも来場者が多いと言っていたように、入水鍾乳洞は避暑地としても好適地なのだろう。
入水鍾乳洞から出たのは11時半、Bコースの標準的な所要時間は60分とあるが、私は洞内が空いていたこともあって、ところどころで懐中電灯の明かりを頼りに写真を撮っていたので、90分かかってしまった。
それに急いで出たところで、星の村ふれあい館で入浴するかどうかのことなので、のんびりと回ることにしたのだ。
結局、郡山行きの列車は、菅谷発13時までないので、ふれあい館で食事をすることにして、その後で駅に向かうことにした。
この日は、入水鍾乳洞の後は、菅谷から郡山へ、さらに、福島を経て峠まで行くことになっている。
福島から米沢へ行く普通列車は、磐越東線のいわき側並みの頻度しかないため、必然的に乗る列車は16時4分発のもので決まり、それゆえに、郡山か福島で1時間ほどの余裕ができるので、お茶を飲む程度の時間があるわけだ。
ちなみに、今回の旅行で私が使っている切符は、横浜から常磐線、いわき、磐越東線、郡山、東北本線を経由して日暮里に戻る一筆書き乗車券、当然ながら福島へ行くときは別に乗車券を購入しないといけないのだが、そこで利用したのが郡山と福島間が往復割引となるW(ダブル)きっぷだ。
普通に乗車券を買うと、片道840円(往復1,680円)だが、W(ダブル)きっぷなら1,440円と14%引きとなり、別に特急券を買えば、新幹線にも乗れる。
私が向かう峠まででも、普通運賃が片道1,320円(往復2,640円)に対し、W(ダブル)きっぷ利用なら、福島、峠間の運賃(往復で820円)を別に払っても、往復で2,260円と380円だけお得になるのだ。
こういうことは、みどりの窓口に行けば教えてくれるので、時間に余裕があるときは確認するといいだろう。
菅谷から峠まで | |
菅谷駅 | |
郡山駅 | |
和処ダイニング暖や 福島駅ピボット店 | |
福島駅 |
福島駅前にある居酒屋で小休止した私は、予定通り、16時4分発の米沢行きの列車に乗り込んだ。
今回の目的地は峠、ここで下車して姥湯温泉に向かうのだ。
もちろん、駅から桝形屋まで片道3時間のトレッキングをするつもりはないので、宿の無料送迎をお願いしてある。
峠駅に到着したのは16時33分、この駅の停車時間は1分もないはずだが、峠の力餅の売り子の姿が見える。
どうやって売るのだろうと思う間もなく、列車が出発すると、彼の姿もホームから消え、代わりに宿のスタッフの声がする。
力餅の方は、明日にでもゆっくりと買えるだろうと思い、私は車に乗り込んだ。
峠駅から宿まで車で約30分、私は車窓の景色を真剣に見ていた。
明日の帰りは3時間かけて歩こうと思っていたので、どのくらい道が険しいか、下りだけで楽なのか、見定めていたのだ。
ところが、いつまでたっても宿に着かないので、私は歩くのを諦め始めていた。
途中、川が見えるところがあって、そこで遊べるかと思案したりもしたが、かなり難しそうな感じだった。
宿にチェックインしたのは午後5時過ぎ、夕食が6時からだというので、慌てて露天風呂に入りに行った。
友人に勧められるままに、何の予備知識もなくここへ来た私だが、露天風呂が混浴だとは思わなかった。
もっとも、私の数少ない経験でも、こういうところに妙齢の女性が無防備で入浴していることはなく、男性の入浴者もいなかったことから、ほぼ貸切の状態で入ることができた。
食事は、特別料理の米沢牛ステーキ(3,980円)を注文したこともあって、全部食べきれないほどの量があった。
夕食が終わると、再度露天風呂に入り、テレビを見ながら部屋飲みをし、持参した「爆買いされる日本の領土」という本を読む。
この宿はNTTドコモ以外の携帯会社の電波が届きにくいので、インターネットからしばし離れた世界にいなければならない。
そして、肝心の部屋飲みなのだが、ビールは宿の自販機で売っているものの、おつまみを福島駅で買ってくるのを忘れてしまった。
これだけは失敗だったが、酷暑の夏でも冷房要らず、川のせせらぎを聞きながら、和室でのんびりと過ごすことができる秘境の温泉宿は非常に気持ちが良かった。(2018年8月30日-山形の秘湯・姥湯温泉と峠の力餅)
姥湯温泉 | |
8/23(Thu) |
当初、この日は宿から峠駅まで3時間かけて歩くつもりでいた。
それをやめたのは、往路の車中から見た山道があまりにも長く感じたことと、今日も暑くなりそうな中で、山道を歩くのはトレッキングに慣れた人でないと酷だと忠告されたことだ。
まして、山の途中に休憩するところがないのだから、なおさらだった。
従って、7時50分の送迎車に乗って、峠駅まで行くことになった。
峠駅から出る福島行きの出発時刻は8時24分、これを逃すと次の列車は13時25分だ。
宿からの送迎は朝の便は無料、昼の便は有料でやってくれる。
駅の近くに峠の茶屋があるのを見つけたのだが、そこに5時間もいるわけにはいかない。
滑川温泉の近くにある滑川大滝が、駅から徒歩1時間半ほどのところにあるらしいので、昨日の段階でそれを知っていれば、宿からの送迎車を途中で降りて行くこともできたかもしれない。
今日は、今更ながらの感があるので、峠の力餅を買って買えることにしよう。
例の売り子は列車の来る5分前に現れるというので、少し待ってみる。
宿のドライバーは、帰りは従業員の運搬をするために待機しているとのことだ。
そして、首尾良く力餅をゲット、ついでに写真も撮らせていただいた。
峠駅 |
8時24分発の普通列車は8時53分に福島駅に到着した。
せっかくの好天の中、このまま帰るのはもったいないので、どこかに寄りたかったが、あいにくと福島近郊にあるのは飯坂温泉だけだ。
郡山まで行けば会津若松の方へ行けるのだが、そこまで寄り道をする気にはならなかった。
結局、前回の青春18きっぷ日帰りの旅のリベンジ(龍門の滝での列車撮影)をしようかと、福島発9時51分の「やまびこ130号」で宇都宮(10時33分着)へ向かう。
そこで、車中で烏山線の時刻表を調べたのだが、何と12時11分まで電車がない。
福島で下車しないでそのまま「やまびこ128号(福島 9:16-9:57 宇都宮)」に乗り継げば、10時5分の列車に間に合ったことを思うと惜しい気もする。
宇都宮へ到着した私は、時間潰しを兼ねて、二荒山神社に向かう。
取り立てて祈願することがあったわけではないが、 駅周辺で一番の見どころらしいからだ。
ここでも酷暑は変わらず、体力を消耗しただけで終わってしまった私には、ここから烏山線で遠征しようという気力が残っていなかった。
残念ながら、今日は福島で余計な時間を使ってしまったのがいけないのだろう。
神社からの帰り、宇都宮駅に行ったときに、湘南新宿ラインの電車がちょうどあったのが運のツキ、素直に帰宅することにした。
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